ちゃわんむしの投稿作品一覧
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言葉は解けない魔法で いまも消えず
この心臓と喉を 突き刺したままで
風が静かに吹いて アスファルトは乾いた
ここには何もないさ
あの時笑ってたのは 夕陽とあいつだ
抉られすぎた砂場 遊ぶ子はいない
無機質な街並みは きつね色に染まって
ほんとに嫌いだった
いまさら綺麗な言葉だけで 振り返るのは品が...流星のカーテン
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夕焼け オレンジ色 笑っている
たった一つの目で 季節を見下ろす
風はもう冷たい 知らないうちに
いつの間に世界は 変わっているのか
時間や人において行かれてる そんな感覚さえ
淀んだ風に涙も見せず
抗う僕は 何を守ってる?
まわる秒針 かき分けた先
仁王立ちした 弱虫が笑ってる
夕焼け 頬赤らめ ...わらうな、九月
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ごろごろしたい昼過ぎ コーヒー 片手に
宿題やらずにのんびり 秒針 眺めて
カーテンゆらゆらしても 何も 起こらない
このまま時を止めても 何も 変わらない
なぜだか、あの時の帰り道 6時のサイレンにのせて
君が教えてくれた 言葉の意味がわからない
気になるけど 今度 時間があったらその時でいいや
...こんな日曜日には
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窓を開けて吸い込む 夏の風は生きていた
もう ラムネの瓶 透かす景色 はるか遠く
ふたを閉めてしまうと どこかに消えそうだけど
潮風が吹くと なぜか今日も思い出すの
人を信じられなくなって 泣きそうだった日も
あんなに悩んで苦しんだ夜も 眩しく水面を揺らして
こんなにきれいな空にも 涙を流す夜はあっ...グッバイ、
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電車の窓の外 遠く 君のいた町まで続いてる
いま 君がどこだろうと 知らないさ
君もきっと そうだろ
舞ってたんだ そうだ
ずっと君の言葉は 魔法にかかって
雨の中 漂って
僕のいないとこへ飛んでった
知ってたんだ そうだ、きっと
手を離したら 言葉が溢れて
空の下 漂って...風景として
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色を失ったかのように 海辺を眺めて立つ人
宛名をなくした言葉 波に流せぬまま
春は流れ星のようで 彼女は涙もなくした
夜を ひとり 待ちわびて その目を閉じている
見慣れた景色なんて ここには無くて
いまは 耐えきれないから
この歌を 流し続けて
波の音をかき消している
朝は二度と来なくても もう ...波のせいにはできない
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窓を開けたら もう日曜日
さっき見た夢は 忘れたままで
昨日の夜は しゃべりすぎたぜ
グラスもそのままだ
きみは静かに眠って
かわいい寝息をたててる
このまま夜になったとしたら
そうならいいのにさ
白い朝日にふたり ゆっくり溶けて
すべてを越えて 消えてしまおう...静かな目覚めとアコーディオン
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例えば風と化した夕焼けのように
いつになく寂しげな 夢を見た
机の上にナイフ 両手は空のままで
ひそむ僕らの影を 壊して
雨音が刻むのは 世紀末のリズム
街中が隠してる その鼓動
ノイズが運んできた 懐かしい旋律を
目の前の輝きが 切り裂くようだ
転げまわって 泣きわめいても
1×1は 少なすぎた...月に照らされた太陽
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ルンルンの花畑 風がそよそよ 気持ちいいね
綿雲が ほら ふわふわ 春の風が舞い上がる
風のささやきに 包み込まれて
見渡す限り 白い宇宙の中
草のにおいに 目を閉じてみる
冷めたまなざしの 太陽 ひとりぼっち
ルンルンの花畑 ごろごろ寝転んで むにゃむにゃ
テントウムシが飛んでゆく 一人になりたく...ルンルンの春
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A
不安と嘘が渦巻いたまま 灰の積もった街へと
啄んで捨てた悲しみを背に ゼンマイをまいて
A
あちらで捨てた空き缶ひとつ
また町が消えたらしい
くるりくるりと 悶えるように
上辺のダンスを
B
目の前で消えたきれいなワルツを...煌めく蝶にはなれない
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一瞬の光と鮮やかさ 一斉に意識を支配する
何かに気付いた僕はただ 風の旋律を ひとり聴いていた
一切の迷いを振り払い 丘をゆっくりと登ってく
大切な一瞬の意味は 風に吹かれていった
一定のリズムで歩いてく 星を踏み鳴らす音がする
草原は高らかにシュプレヒコールを上げた
一歩 踏み出しては思い出す 花...春を生きるもの
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濡れた瞳にも 朝は訪れて
何も言えなくなる
昇った朝日にも 嘲り笑われて
少女は立ち止まる
震える手で開けたカーテンの向こうで
輝きだす 楓の小さな朝露
きらめいた瞼に 静かに応答するような
一つ一つのフラッシュライトを 全身に浴びて
少女はあふれたどうしようもない思いの中
うずもれてしまって ずっ...盲目の太陽を宿す
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〈Aメロ〉
夕方五時 何が見える
1人 ゆがんだ夕焼け小焼け
明日には 明日の風が
今日の風は もう吹かない
〈Bメロ〉
かみしめた言葉 見つめ返したら
手放したものを 忘れたくなった
〈Cメロ〉
足は踏み出せなくて...虚空とアクアマリン
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かじかんだ手でかき分け進むと
星が照らす道が見えた
息を切らして進むぼくに
夜空のファンファーレが鳴り始めた
壊れかけたコンパスが 何を指してるかも知らぬまま
ぼくは何かを変えようとして リュックを背負って飛び出した
寒さは気にしてないし 怖くもないと言い聞かせた
星の光を拾い集めたら
世界がぼくの...ファンファーレを浴びながら
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この世界は退屈だった さまよいながら進む者には
少年は 血のにじんだナイフを壁に突き立てたまま
まだ 醒めない夢を見てる 壊れるほどに
走り出した 風を追って
後ろには 何もなかった
羽の生えた心臓が 砂になって
やがて少年は全てを投げ出した
咲いた花には目もくれずに 水平線を目指して
仕方ないさ ...オルトロスは前を向く