雛櫻の投稿作品一覧
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乾いた瞳が 痛みを伝える
照り付ける陽射し 宙(そら)で揺れ
現実を 規制していく
谺する叫び声は 言葉になんて なれなかった
泡沫の光は 人が抱く夢だと
輝く太陽が そう嗤う
吐き出す煙に 誇りも霞んでいく
枯れ果てる大地 笑顔(いろ)を忘れた空
恵みなんて 降ってはこなかった
乾いた瞳が 悼みを...fairy tale―希望―
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今はあまりに刹那く 見えない恐怖に立ち竦む
明けない夜はないと 信じた希望を 抱き締めて
〝何ヲ想イ 誰ヲ想イ 咲イテイクノカ〟
偽りに満ちた世界で 安らげる場所は何処(いずこ)?
終わりのない悲しみ 枯れていく泪
残ったのは 風に舞う 一輪の花
不確かな朝に 儚げに咲き誇る……アネモネ
過去はあま...Anemone
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時代(とき)は栄え デジタルの海に呑まれた
理想の果て 還らない過去が 囁く
道端に棄てられた 煙草のように 誰の眼にも映らない
盲目に染められた 人はいつしか 躰を無くした
羅列する0と1(ふたつ)の中で 思い出さえ書き換えられて
蛇列する笑顔に伸ばす 温もりさえ伝わらない手
愛した人も抱けない ...fairy tale―存在―
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白き月に照らされて 徘徊する亡者
暗黒の時を その牙で紅に染め上げる
その躰に宿るのは 誇り高き己が意志
暗室の闇に その瞳にて灯(あかり)燈らせる
刹那の痛み伴い 永久(とわ)の快楽授けよう…in the darkness…
喉の渇き潤す為 血を求め彷徨い歩け…Vampire…
我を染めし紅に惹か...Vampire
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あのキミの微笑みが 視界(けしき)を照らし続ける
ぼやけたこの世界で 見失わないくらいに
あどけなく浮かぶ 眩しい表情(かお) 瞬きで写し撮った
見慣れた街並みで すれ違うだけ
何度も繰り返す 出逢いと別れ
溢れる人波で 見つけた光
瞼が 捉えた
あのキミの微笑みが 視界(けしき)を照らし続ける
ぼ...smile snapshot(music by taylor.L)
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何を見詰めているの?
微睡んだ季節の中 その潤んだ眼で
何を映しているの?
虚ろいだ心のまま その荒んだ眼で
迷い込んだ先は 同じ顔をした群衆
春の背に纏わり付いた 雨に降られ
塞ぎ込みを決めたのは 人だけじゃない
見上げる空は 深く昏く 澱んで
傘を持つ手を打ち払う 雨の下で
重い足取りに浮かぶ ...紫陽花(music by taylor.L)
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青空(そら)を映した海は 青く 煌めいて
何処までも 澄み渡るよう
海鳥(とり)の囀り響く 青い世界へ
このままで 溶けてしまいたい
逢いたい想いが 荒む波のように 昂って
耐えない私を 味のない毒が 誘った
黄昏る時間(とき)は 夕焼けに染まる 海の真ん中
あなたを想えば 零れる泪は 今日も枯れず...Ocean Blue(music by taylor.L)
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どんな未来なら 受け入れられる?
瞼(め)を閉じれば 独りになれると 信じた
そうして堕ちていく 繰り返す白昼夢
意味のない言い訳 偽りの優しさ 離れない耳鳴り
自虐の呪縛に囚われた 鏡の中の廃人
乾いた声で乞う 救い(さけび)は虚ろ
幽かに芽生えた決意が 躰を支配していく
その足枷を引き摺りながら...faraway
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夕暮れに 滲んだ景色
映し出す影 すれ違う 二人(こ)の手を
「見つめてよ」 描いた夢を
戻らない日々 焼き付けたまま
「信じてる」 零れる泪
拭えないまま 歩き続けて
通り過ぎていく 見えなくなっていく
何かに怯えた 思い出
微かな温もりも 幽かな優しさも
何処かで感じた 眩しさ...黄昏の約束
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季節(とき)は巡り 始まりを告げる
谺する吐息が 鮮やかに 大地を駆けていく
臼紅の花弁は舞う 降り頻る雨に撃たれ 尚
咲き乱れ 輝かしく 視るもの全てを 彩るように
儚さは 時として 何よりも――
想い廻る 暁の中で
艶やかな息吹が 暖かく 大地に解けていく
臼紅の花弁は舞う 吹き荒ぶ風に揺られ ...櫻(music by MEGKEN)
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「忘れてしまいたい」と想う程
こんなにも あなたを愛していた
募りゆく悲しみは いつでもこの胸を痛ませる
いつだって 二人で居たいから
いつだって 二人で微笑ってた
「いつだって 二人で居ようね」と
いつの日か 誓い合ったのに
〝夏〟と呼ぶには
まだ暖かかった あの日の海辺
波音と共に 届けられた...fare well
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僕が消えた 闇の中で 震えてる貴女
差し伸べても 届かなくて 切なさだけ募る
逢いたいのに逢えない 二人の距離が 遠すぎて
独りで佇む 独りで待ち続ける そんな貴女(キミ)は
僕を鏡に映した 姿そのもの
一人で微笑えない 一人で輝けない そんな中で
流した涙は いつか星になり 貴女を包んでいく
僕が...Lu-nA
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自覚の無い信者が 今日もまた〝右向け右〟
自分と違うpoint 必死になって 探してる
止まない風が 自我さえ吹き消して
紛然と歩き廻る 生きたマネキン人形の群れ
艶やかな嘘に塗れた 鏡が映した Imitation Date
仮面を被った信者(あなた) 今日もまた〝右に倣え〟
他人と違うpoint ...Imitation
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季節過ぎし暁の 温もり運ぶ 春の唄
眼(まなこ)擦る草花も 微笑み浮かべ 咲き誇る
白き花束 水に還り 土に流れ 今際(いまわ)に眠る
されど想いは 受け継がれて ぽつり浮かぶ 寂しがり屋へ
ひらりひらり 舞い踊るは 風の中
ゆらりゆられ 儚きかな 桜花
きらりきらり 響き合うは 流れ星
ゆらりゆ...朧月
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数多の星煌く 藍色の月夜の下
隙間風に誘われ 仄かな灯へと
空ろな闇は 白衣(しらきぬ)を穢し
私を果てなく導く
散り逝く思い出(ひび)の欠片
紡ぐ事は叶わず 雫と姿を豹え 頬を伝う
粉雪が讃える此の冷たさから
唯 貴方を救いたくて――
嗚呼…微笑み交し合った あの頃
嗚呼…還らない 戻らない...夢遊病
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