尚矢の投稿作品一覧
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アンインストールという文字の重さを
人は知っているのかしら
消去とは”存在を消し去ること”
隣で消えゆく身体(データ)を呆然と見つめる
わずかに唇動く
「 サ ヨ ナ ラ 」
アンインストールという文字の重さを
人は知っているのかしら
消去とは”私自身が無くなること”
見えなくなる身体を抱きしめ...アンインストール
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ある街の物語
人里離れた薔薇の街
ついにぞ 皆が眠りゆく
一輪の薔薇(はな)の香りに惑わされ
果てぬ夢を見続ける
孤独な風の旅人は
夢見る町へと舞い降りた
彼が見つけたのは
町の中央に咲く大輪の薔薇
眠りの町を覆うようにルージュの華が咲き誇る...ある街の物語
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私は機械(つくられたもの)
それでも私は言の葉を紡ぎたい
好きです、と
私は機械(こころなきもの)
それでも貴方のために想いたい
愛しています、と
私は機械(わすれられたもの)
それでも貴方のために唄い続けたい
愛していました、と
唄わせてください...無題
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朝目が覚めて
パンを片手に 大急ぎ
学校着いたら授業を受けて
先生の声は 子守唄
変わらない日常に
欠伸を一つ
いつもの道は変わりがなくて
面白さの欠片もみつからない
会社 ストレス 社会情勢
何もかもに苛々しっぱなしで...奇跡の一滴