伶泱の投稿作品一覧
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今まで夢に
見たような世界
本日晴れて
現実となる
それは蜜だった
それは幸だった
不幸だと思い
遠ざけたことも
朝陽に照らされて
草木は目覚めだす...信じる者
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夢見た少女が素敵な王子様は現れると
無謀にも信じてる話
みんな言う 王子様なんか来ないって
会うたびに口を揃えて言ってくるの
だとしてもだとしても綿飴みたいに
ふわふわと膨らむんだ脳裏いっぱい
華やかで優しい そんな王子様を
いつだって想像してた
ぬいぐるみぎゅって抱きしめ
早く来ないかな どきどき...恋夢少女
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夢見た鳥籠 噺を聞かせて
私は花魁 あなたは遊びに?
いつでもおいでくださいませと
愛想振りまいてはまた隠せない
愛してが声に出ないのは
微睡(まどろみ)の中の現(うつつ)よ
寄り道しただけと聞いたの
最初の会話は嘘でした
寂しいなんて口にしたら
駄目なのそんな約束が...遊郭ロウト
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頭の中に放られた色鉛筆が
無限の世界を描き色付けてく
いつも通りの日々 ざわめきの中
見つけた一際目立つ君の背
愛せる?愛せない?
理屈じゃない恋のサイレン
ノイズが消えたんだ
頭を過る映像をなぞるように進むなら
理想の現在(いま)過ごしてたかな
だけどそれは簡単じゃなくて...Colored World
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ザーザー降りしきる雨の音に
少し気分が滅入っていく
寒いな 濡れるかな
傘、持ってきて良かった
そんなこと思いながら階段を下りる
靴を履き替えながら目を向けた玄関先
空の雫に佇む君の後ろ姿
「傘、ないの?入りなよ」
照れ隠しのそっぽ向き
2人でさすには少し小さくて...雨の囲い
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少しにぎやかな匂いがする
とても心地の良い空間
コーヒーとケーキと、時々 ティー
ペンが走る音 キーボードを打つ音
楽しい話 悲しい話 沢山の"話"が溢れている
店員さんの声 お客さんの声 機械の声
振り返ると外も見渡せる2階席の
全体を見渡せる端っこの席
その特等席に座る僕
その特等席が好きな僕...カフェテリア
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寒空の下 未来に向かって手を伸ばす
掴めない闇に包まれた空間
照らすように月が煌めく
抱える想いは揺らぐ水に
発する音は泡となって
身体中をすり抜けていく
何をしようか 見えない前は何処まで続くの
何がしたいか 戻らない後ろは此処まで来ている
吐き出された白い吐息は明日の夢よ
吸い込んだ冷たい空気は...step by step
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あんなに求められてた日々のこと
今では遠い記憶のようで
形として残っているものを
目にして浮かぶ微かな香り
もう君は覚えてもいないだろう
思い出したくもないだろう
僕を好きだった日常を
声が好きと言ったことを
全てを欲したあの想いを
過去を汲んでは切な塗れ...SEND
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へーんしーん
さあ今日は誰が呼んでいるかな
歩を進めて周りを見渡す
困ってる人はいないよう
昼下がり街には出掛けるおばちゃん達
出会い頭に井戸端会議
道行く人を通せんぼ 笑い声が空に響く
天気好調 体力良好 軽快なステップに変わってく
夕暮れ時は気をつけて
帰宅ラッシュに巻き込まれ 「へるぷみー」に...気まぐれライダー
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人に動機与えるくせに
私は此処に留まったまま
四方八方立ち塞がれる
どうして?辺りは暗くて目を凝らしたよ
みんなが見てる世界は何色?
消したい痛みに色の付いた芯を擦る
雨や涙に流れぬように仮漆で覆って
伸ばした指先に触れる温もり
もう掴めない幸せに
「ひとりでいい、ひとりがいい」と...スコープ
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1人の夜は寂しくて怖い
独りを突きつけられているようで
ねぇ?
だれも気付いてくれないの
温もりがほしい
声が聴きたいよ
空を見て 込み上げるソレを抑え込む
所詮涙 されど涙
苦しいんだって溢れる思い
1人の夜を繕い過ごす...独り
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頭を過る映像が幸せな世界で
こんな未来がくればいいのにって
切実に思ってしまうくらい
今がとてももどかしいのだと
馳せる感情に嘘はなくて
ただ苦しさと虚しさが入り交じり
胸が痛いと頬伝う雫は物語る
無意識に溢れた愛おしさは
抑えきれないほど大きく膨らんで
どうすればいい?...secret room
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心の叫び聞こえますか?
僕がきっと求めた助け それはいとも簡単に
空気と化して消えていった
何度傷つき震えたことか
泣けないことに苦しさ増して
それでもあなたが好きだった
覗いた鏡に醜い感情 破片が飛び散る
割って握って 赤に濡れる手眼下に
呟く言葉は『サヨウナラ』
確かに見えていたものが どこまで...Distance
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夢や希望を持たずに生きた少女は
人を疑い信じる心を棄ててしまっした
果てしなく続く荒野に緑は戻らず
小さな燭たちすら窺えない
遠く光る山の麓 少し歩みを進めてみようか
何を考え何に生きる
目指したものはあるか 戦う意志はあるか
強く願う心で動かせ 止めた足を さあ再び
悲しみと苦しみの絶望に生きた少...LIFE
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また『君』に会えますように
夢でしか会えないと分かっていながら
それでも祈り目を瞑る
姿を現す僅かな確率
記憶に残るのは気紛れで
確かにそれを覚えていたら
鼓動が耳を擽り始める
会いたい 会いたい 気持ちが膨らむ
哀しい 寂しい 空虚に呑まれる
儚き世界の真ん中に 君の名を呼ぶ声響く...梦戀モノガタリ
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空にふわふわ結晶が散る
光って溶けてまた積もる
ひらひら舞い落ち頭を濡らす
火照る体温冷ますように
鼻先につんとほのかな薫り
あたりは真っ白 浮かぶ情景
細粒が休むことなく降りそそぐ
足跡付かぬ水平線
ただ待ち続けた 来ることのないキミの姿を
手を宙にかざして想いを描く...snow dust
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肉片が音を鳴らして飛び散った
目の前は赤の惨禍
腐りきった秩序 歪んだ現状
ただ見ることしか出来ない?
駐車されたボックスに身を隠し
外野の様子に息を切らす
目深に被った帽子の奥は
光浮かばぬ水晶体
何もない何もないこの世の中に一瞥を
爆風が腹を破って臓器ぶち撒け...予知夢と現実
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初めて会った日のこと覚えていますか
頬を赤らめ はにかんだ君
最高に可愛くて 胸がトキメいた
思考がストップ 回路曲がって君のコト
いつもいつもどんな時でも
気付くと自分の世界にトリップ
周りには華が咲き乱れ
雰囲気ふわふわ にやけ顔
会いたくて 逢いたくて
無意識に零れた雫は...ときめきトリップ
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受信box 並ぶ文字列
見つめることしかできなくて
悲しいくらい好きなんだ
苦しみも痛みも涙さえ
愛しい愛しい感情
この記憶は錯覚じゃない
想いを壊したのは誰
返して 未来と幸せ
浮ついた言葉舌で転がし
漏れる吐息と吐き出していく...メールbox
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生き血を吸うため
舞い降りた vampire
甘い香りに誘われて
辿り着いたは 美しき少女
華奢な身体
すべすべの肌
白い首元
魅せられた
惹きつけられる
清き胸元に...vampire
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僕を照らし出す光
鏡で反射させて どうぞあちらへ
こんな醜い僕なんて
照らさなくていいんだよ
誰も 見ないで
可笑しいでしょう?
自身の感情に 弄ばれてる
制御できないの
『誰か助けて』
叫んでみても いつの間にか...MIRROR
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コロコロと転がってきたガラス玉
それは 僕の心だった
愛 嫉妬 寂しさ 悲しさ 後悔 痛み
醜い感情すらも
入り混じった色をしている
消え失せろ 何もかも
愚かな僕を映し出す鏡
割ってしまえ 見たくないから
あぁ 笑えてくる
こんな僕はイラナイと...心玉
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君がいない世界で僕に生きろというのですか
瞬く光は希望なんかじゃなかった
夜空にだって何も映ってなどいない
笑った顔が見たくて微笑んでみせた
泣き顔を隠したくてそっとつつんだ
怒った顔は可愛くて笑ってしまった
そんな君の表情はひとつひとつが宝物で
となりにいるだけで何でもできる気がしたよ
言動に一喜...アイコイ
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僕の心臓はぐちゃぐちゃだった
気付かないうち 月日が経って
目を向けたときには壊れていた
ねえ、誰が握ったの
どうして教えてくれなかった
知っていたんでしょう本当は
男の高い笑い声 喉をならした低い音
檻のなかじゃ嫌に不気味に反響した
また明日って笑ってたのに
また明日って手を振ったのに...Desire
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一体何だと言うのです
壊れた鳩時計が耳障り
〝うるさい〟と怒鳴っても
止まるはずもなく
生気を失った僕にしつこく何かを
訴え続ける
ヒビを入れては火と水で直すけど
落として割った傷は癒えない
狂わし感情なだめて棄てる
あいさつ代わりの最期の晩餐...Good-bye Now would
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君が息をするように 僕も息をしていたよ
君が命を繋ぐように 僕は命を支えていた
欲しいものは手に入れた
知らない内に其処にあり
代わりに心を奪われた
何もなかったその時代
それでも僕は幸せだった
突然景色が移ろいで 突然景色が反転した
少しずつ何かが減っていって
入ってくるものなど何一つない...rorate
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積み上げたもの1つ1つに
大きな意味は持たせなかったよ?
きっと勝手についてくるから
ゆっくり何かを重ねていって
確かに何かをのせていって
明日は何がいいだろう
今日はこれらを順に置こう
小さな欠片を集めては
少しずつ形が出来上がる
新たな変化の顔たちが...積み木ロジック