舟一の投稿作品一覧
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もうすこしも許せない
曖昧ではいられない
春を待たずに枯れた
花の香(か)だけまとうわ
不埒な四月の夕べには
渇いた言葉が似合う
疑うばかりの絆なら
わたしは欲しくない
幸せにみちた物語(はなし)より強烈な破滅の
こころを狂わす魅惑とはなんだろう...positive
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ふっと光はじけて きらきら浮かぶ箱舟
夜更け 堕ちた街をにじいろの夢に染めて
終日のベルの哀しい音もふざけてみせる 誘い(いざない)を
色めく人のすべてを抱いてサーカスははじまる
真っ赤な風船にぎりしめ ただ祈るように踊って
一夜限り 星のparade きみはいつもそこにいて
ふっと空に浮かべて ひ...サーカス
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遠く届いたベルが なにか終わりを告げた
通りすぎた街の波にだれかを探した
優雅にめかすルージュ 梅は淡く香らず
自惚れがち 見境なく愛をふりまいた
ふと唐突に春めいて光を失って
いたずらまた繰り返す 訪れだけ匂わせ
人が見せた笑みは変わらずどこか儚く揺れた
きらり 空しい想いまとわす 溶けずに雪化粧...万華鏡
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風は突然吹いて 雨の訪れを予感させる
逃れようのないことを憂う暇もあたえぬよう
きみが旅立った今 私には逃げる理由がない
この痛みを満たすものを待ちかねていたくらいよ
この街にしみついた君の気配さえ
流れ落ちるしずくに溶けだして
晴れわたってしまう なにも残るものはない
すべてに意味があるとしても ...rainysoul