タグ一覧 > タグ『中秋の名月』の作品

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 終章 和沙さん 閲覧数:273
    2008/09/15
    03:12

    「これから、貴方たちを、あちらに送るわ。あちらは、今、ちょうど、満月が灯る頃よ」
     ひとしきり、歌って、舞って、座り込んで、杯を傾けて、しばらく、寛いだ後、命炬が、何気ない調子で、そう言った。
    「ええっ!? だって、私たちが、ここに来て、まだ、一日も経ってないよ!!」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十八 和沙さん 閲覧数:191
    2008/09/14
    23:07

    「俺は……そういうのは……」
     その赤い瞳が、赤い舌が、何かを、嘗(な)めるような、嘗めて溶かすような視線が、蓮の心を、妙に、ざわつかせて、蓮は、搾り出すように、そう言いながら、俯いた。
    「慣れていないわよね。だから、よ」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十七 和沙さん 閲覧数:189
    2008/09/14
    23:02

     飛び込んだ、そこは、本当に、一面の暗闇だった。蓮と鈴のほかには、何も無い。蓮と鈴は、身を寄せ合って、辺りを見回した。
    「何か、本当に、何も無いね」
    「ああ……これじゃ、方角も何も無いな」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十 和沙さん 閲覧数:163
    2008/09/14
    04:38

    「鈴!! 大丈夫か!?」
     背後から、鈴を狙おうとした魔物を、剣でなぎ払って、蓮は叫んだ。
    「ありがとう! 大丈夫!!」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十六 和沙さん 閲覧数:158
    2008/09/14
    16:34

    「廻子おねえちゃんも、歌うって!!」
     音を立てて、扉が開かれて、楽歩よりも、先に、鈴の声が、響き渡った。鈴の斜め後ろには、廻子が、どこか、ためらいつつも、何か、決意したような顔で、佇んでいた。
    「ありがとう。鈴。だが、もう、上限の月だ。お前たちの用を聞こう」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 八 和沙さん 閲覧数:148
    2008/09/07
    16:39

     十五歳になれるのは……蓮と鈴の、どちらかだけ……
     一人は、滅びる。
     突きつけられた、残酷な事実に、蓮は、ぎゅっと、胸を押さえた。今にも、押しつぶされそうだった。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 九 和沙さん 閲覧数:139
    2008/09/07
    22:20

     目を開いても、薄暗くて、よく見えなかった。
     きらきらしていないから、夢の中ではない。朝でもないだろう。
    「夜明けまで、時間があるから、まだ、寝ていられるよ」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十 和沙さん 閲覧数:133
    2008/09/07
    22:22

    「下弦の月の夜に、守り手の海渡と二人で、出立することになっている。そのまま、鈴を迎えに行くから」
     朝まで、まだ、時間があると言われて、床についた蓮は、再び、夢の中で、鈴に会い、先ほどの、海渡との話をして、力強く、そう言った。
     しかし、鈴の表情は、どこか、暗く、儚い。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 七 和沙さん 閲覧数:132
    2008/09/07
    17:08

     最後の楽譜を暗譜して、蓮は満足そうに、顔を上げた。そして、そのまま、凍り付いた。
     そこには、何もなかった。暗くて、何も見えないのではなく、本当に、切り取られたように、何もなかった。
     そして、その理由は、蓮が一番、よく知っていた。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十一 和沙さん 閲覧数:124
    2008/09/14
    03:14

    「よく来たな。私が、音楽を追及する男、神威楽歩だ」
     足音すらも、重々しく響く、長い廊下を、しばらく歩いて、やっと、辿り着いた、やはり、美しいけれど、厳(いかめ)しくて、奇妙な扉の向こうの広い居室(いむろ)で、椅子に腰掛け、彼らを待ち構えていた男が、そう言った。
    「はじめまして。私は、鈴」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十九 和沙さん 閲覧数:124
    2008/09/14
    03:18

    「あ!!」
    「道が終わった」
     光の道は、蓮と鈴の真上と真下で、円を描き、そのまま、消えていた。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十一 和沙さん 閲覧数:123
    2008/09/08
    21:35

     とうとう、この夜が来た。
     蓮は、下弦の月を見据えながら、先ほど、かったるい儀式で、賜(たまわ)ってきた、剣の束を、ぎゅっと、握った。
     蓮の肩に、ポンと、手が置かれる。見やれば、“僕がいるから”とでも言うように、海渡が、微笑んでいた。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十ニ 和沙さん 閲覧数:121
    2008/09/08
    21:42

     ざわつく海の中を、蓮は、鈴月に乗って、一心不乱にかけていた。
     水が騒いでいる。蓮の気が騒いでいるからだけではない。水の中で、戦闘が始まっているのだ。それも、かなりの実力者同士の。
     そんな実力者に、該当するのなんて、間違えようもない。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十五 和沙さん 閲覧数:120
    2008/09/22
    03:31

    「お前たちと、歌舞を興じるのは、本当に、楽しいな。この一瞬、一瞬が、私の論理を証明してくれている気がする」
     ひとしきり、歌い続けた頃、楽歩が、頷きながら、口を開いた。
    「楽歩の論理って?」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十五 和沙さん 閲覧数:112
    2008/09/09
    00:51

    「あ!! この衣! 蓮君のだ!!」
     水面近くになって、海渡が叫んだ。
     巨大な岩に、金襴の刺繍の施された布(きれ)が、引っかかっていたのだ。こんなに、豪華な刺繍のものは、そうそうはないし、だいたい、今日の蓮の衣装も、持ち物も、海渡は、ありありと思いだせる。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十三 和沙さん 閲覧数:110
    2008/09/14
    03:34

    「次は、蓮。お前が引くと良い」
     蓮は、気のない仕草で、影鏡の前に立った。そして、そこに、ゆっくりと、手を伸ばす。水の中に、手を入れたような感覚の後、手に、何かが触れた。思ったよりも、柔らかい気すらもする、それは、チカチカと、瞬いているような気がした。その瞬きに、促されるように、蓮は、それをしっかりと持って、抜き出した。
     ドキドキと高鳴る鼓動のままに、ぱっと、その欠片を見て、そこに書かれた言葉を見て、蓮の胸は、さらに、跳ね上がった。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十四 和沙さん 閲覧数:108
    2008/09/09
    00:43

    「天鳩(ミク)お姉ちゃん……どうしているかな?」
     ふいに、鈴が呟いた。先ほどから、遠くを見るような目をすることが多かったし、ずっと、考えていたのだろう。
     もう、海は静まっているとはいえ、その気持ちは、蓮にも、痛いほど、よくわかった。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十三 和沙さん 閲覧数:108
    2008/09/08
    21:45

    「うん。約束」
     そう言って、鈴は、小指と親指を立てた。
    「ああ。約束」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十ニ 和沙さん 閲覧数:105
    2008/09/14
    03:25

    「廻子お姉ちゃん。忙しいんだね」
     廻子の出て行った扉を、淋しそうに、見やりながら、鈴が呟いた。
    「だから、楽歩も、一人で、歌を作らないといけないのかぁ……つ……ねぇ。他には、何をしているの?」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 二十四 和沙さん 閲覧数:101
    2008/09/14
    16:27

    「私は、先ほど、引いた、この“桔梗”で歌おう」
    「うん……あ! 楽歩って、桔梗みたい」
     楽歩の言葉に頷いて、そのまま、楽歩を見つめてから、鈴はそう言った。

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十六 和沙さん 閲覧数:101
    2008/09/09
    19:33

    「鈴。疲れただろ? 寝ていいよ。俺が、見張っているから」
     疲れたのだろう。口数の少なくなった鈴に、蓮はそう言った。
    「だ、大丈夫! まだ、平気」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十八 和沙さん 閲覧数:90
    2008/09/09
    19:43

     そして、最後に残ったのは、今までの闇とは、比べようもないほど、大きくて、歪(いびつ)な形の闇だった。
     蓮は、剣を構えると、歌おうとした。そのとき、憑かれたように、鈴が、その闇に、歩み寄ったのだ。
    「貴方、どうして、隠しているの?」

  • 双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十七 和沙さん 閲覧数:81
    2008/09/09
    19:38

    「今夜は、朔だな」
    「うん。月が灯らない夜」
     あの下弦の月の夜から、ちょうど、七日目の、朔の日。青い黄昏が、色濃くなってゆくのを眺めながら、蓮が言うと、鈴も歌うように、そう言った。青い横顔は、いつもとは、少し、違っているような気がした。何が、違うというわけではないのだが、どことなく、雰囲気が、この黄昏のように、物憂げで、漂っていってしまいそうだった。

  • 中秋の名月を見上げて zexis_09さん 閲覧数:75
    2013/09/19
    23:25

    天 (うえ) を見上げて観てみれば
    雲一つ無い 蒼空には其処に
    中秋の名月が地上を明るく

  • 「本日は真に晴天なり」 zexis_09さん 閲覧数:62
    2011/09/12
    23:23

    大分 (だいぶ) 夜も更けて参りましたねぇ。
    そこで一句思いつきました。
    流れる時間をも忘れさせる程

  • ツ・キ・ウ・サ・ギ hironoさん 閲覧数:58
    2008/07/12
    20:46

    空を見上げれば まん丸お月様一つ
    悲しそうに空に浮いてた
    「どうしたの?」

  • 中秋の名月を愛でる『 月見音姉妹 』双子さん達を考案させて頂きました hi_rom09さん 閲覧数:29
    2010/09/22
    05:09

    ループする月の満ち欠けに 季節は秋分の日に架かる
    十五夜のお月様を お月見団子と薄の穂を飾って
    お神酒をお供えして 中秋の名月を愛でる

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