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昨日の願いが受理された
多分そうなる気がしてた
人目を気にして出かけた外は
殺伐とした雰囲気が消えている
いつもの空回りを気にする必要が無くなった
街の喧騒は既に息を引き取って
風化するのを待つばかり
カッコウの鳴く森の前で
報せを待っても誰も来ない
託卵に失敗した君は...セカイ
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
閃光弾が撃ち上がる夜は
きっと子供が消えていく
大きな流れと一つになって
新たなアトムに入れ替わる
こっそり消えてく子供達
命の順位が代わった人は
夜通し一位の捜索続ける
彷徨い巡らし楽観できず
憔悴しきって目も当てられない
そんな事とはつゆ知らず...成長日
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
鏑木の外を僕は知らない
与り知らぬ誰かのことまでイチイチ考えていられない
中だけで完結している物に新たな物を加えちゃいけない
これ以上はキャパオーバーになってしまう
捨てることは許されないなんせ全て僕の物だからだ
誰かなんてどうでもいい変革なんて以ての外だ
敷き詰められた階段を解きほぐす仕事が残って...鏑木
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
いつまで目付きが悪いんだ
北の奴らはもう来てる
逃げ道隠れ場
何も無い
生き延びたければ戦う事だ
メガネをかけろ
すぐそこだ
目視できるギリギリのとこから
3秒も経てば目の前に来るぞ
北を見ろ...北からの来訪者
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
悲しいくらいの真実は
土管に入れて埋めましょう
土管が割れても大丈夫
地中深くに隠したからね
誰も知ってはいけないの
誰も気付いちゃいけないの
正義は必ず真実じゃない
真実は必ず正義じゃない
知らない事が幸せなのよ
気付かぬ事が幸せなのよ...失踪
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
軽い気持ちで刺したんだ
まさか死ぬとは思わずに
案外あっさり死ぬんだね
この塊をどうしよう
重いしデカイし汚れるし
そういや何で刺したっけ
刃物なんて無かったぞ
何でこいつは死んだんだ
流れる血潮は本物で
動かぬ脈は本物だ...デブ
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
枳
からたち色した一種の思想は
希望を謳って灰となる
烏の啄むしたたかな頭は
いっそかちわれ血を流す
小さなチューブは全てを繋ぎ
ボンクラ眩しい竈を鳴らす
七竈の窓 はたいて壊して
ケラケラ笑って最初に戻る
枳殻落した午後の中...枳
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
美食
黄緑色のマルチーズ
油で揚げたら食べ時です
こんがりサクサクチーズ味
美味しくするにはコツがいる
締め上げるのがいいんです
悪逆非道残忍熾烈なあの人も
涎をこらえて喉鳴らす
これさえ食べれば幸せに
顔もほころび笑うのです...美食
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
名刀
鍛治屋は笑って振り下ろす
まるでいつもの仕事の様に
まるでいつもの日課の様に
呻り揺らめく窯の赤
鉄でなくても飲み込み燃やし
格別その火は機嫌が上がる
吸う血の量こそ刀の切れ味
創めの初めの始めから
血潮流れる刀剣は...名刀
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
足跡
塗り込む足が無いんです
せっかく貰った物ですが
今さら薬は要らぬのです
後もう少し早ければ
歩く事もできたでしょう
走る事もできたでしょう
それでもやはりダメなのです
過ぎた時間は戻りません
起こった事実は消えません...足跡
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
しゃれこうべ
しゃれこうべに話し掛けられ
沈黙 伏せる目 気付かぬ素振り
その様見てなお何かを語る
お構いなしに言葉を浴びせる
しゃれこうべのお喋りに対しては
一つとして理解してはいけない
連れてく機会をうかがってるから...しゃれこうべ
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
問答
寝る間も無いの?
とあなたが言うから
いつもの作業に手がつかない
君の時間は無限にあるの?
と微笑むあなたに
掃除を始める素振りは見せれない
したい事は無いの?
とあなたが聞くから
私は頭を抱えて項垂れる...問答
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
ツイテない日
2階の窓から見える景色は
天使の羽根が空一面に蠢いて
後光陽光入り混じる
盗られたサドルの行く末は
皆目見当つきもせず
ドアの向こうで聞こえる音は
悪魔の囁き入り混じり
耳元遠くで雑音が蠢く
空き缶ほられたチャリ籠に...ツイテない日
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
傷
無かった事にならないかな
どんな時でも間違える
いつの日だって間違える
こんな腕では見せられない
人目に曝しちゃ生きられない
見た目があんまりにもだから
誰にも申し訳が立たない
罪な事です間違いは
必ず罰は下されます...傷
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
かたつむり
かたつむりの時速は100kmを超える
背中のエンジン止まぬ音
蛹を潰した道に跡
煙を吹いてるマフラー唸り
眠気を引きずり細波千切る
寝覚めの悪さが災いし
シジミは殻ごと砕かれる
聖骸布の中
奇跡が眠り...かたつむり
チャンカパーナ・ピークガイヤッサイ
あがめたてまつること
ゆかしい ひとみゆくもの
おとのはことのは
くれゆきます つひの のりを
いづくかなうしらべませ
崇め奉る事
床しい 人見行く物
音の葉言の葉
暮れ行きます 終の 矩を
何処適う調ませ...細波事
七九