ワンピース揺らいだのが合図なら
風の音が熱みたいに攫うだけね
水玉を数えて、ほら誤魔化すの

君の目に映る星のかけら
零れ落ちそうな音を聴いて
頬をつたう流れ星にふたり

世界にはどれだけ人がいるだろう
ああそんな 何億分の君 みたいな
ありきたりな言葉じゃ

真っ赤なヒール履きならして
踏み付けたハート羨んで
強がってんじゃねーよ、ガール

僕はまだ認めたくないんだ 冷たい君を憶えたままで
指を絡めた小さな愛が 僕の温度を奪うそれだけ
空も雲も愛も全部さ

憧る（あくがる）貴女は花の貌（かんばせ）
いまだ春告げ鳥は狂い啼き
それは移ろいやすい花ごころ

我儘を聞いて
ひとつだけでいいの
甘いミルクも

ハロー、この空のどこにいますか
電波の調子が、わるいよ
ハロー、なにも言わない留守電は

朝靄に溶けだした
きみが笑うだけで
幸せになれるくらい

さざめくは終夜(よすがら)
枝垂れ桜の見ゆる夢泡沫(うたかた)
嫋(たお)やかにはんなり

今日の空も泣いていると
窓辺の鳥がうたう
呟いたさよならなんて

ひとつだけだ、と指をさして
目を隠した童話のようだ
継ぎ接ぐ君を 夢に魅てる

閉め忘れた窓から 覗く小さな恋でした。
カーテンが邪魔をして 見失ってしまいたいな
やわらかな言葉で着飾って

擦れ違うだけの視線に
曖昧な心は擦り切れた
問いかけたままの笑顔は

重ねた影の行方だけ教えて
滲む体温溶けだしてしまうの
揺らめいた水面に

茹だるような暑さに
ふたりきりの放課後
何気ないふりで君の手を引いた

飾り立てた愛で首を絞めつけたって
僕なんか眼中にない君だ
後ろ向いて笑うんだろ

まだまだ足りない傷痕
重ねた鼓動に、口付け
どうすればいいのか ああ、答えて

さよならと手を振るの
そんな合図できみの指、絡めた午後
お別れは切ないの

季節外れの中で
孕んだあまい毒は
凍えるだけの記憶

あいしてる
本当かしら
つり合いは　とれないの

あなたがいないと
赤い目が涙で揺らぐの
声にならないまま呼んだなまえ

境界を越えた終焉
始まりは最後の舞踏
時計逆さ回り

濡れた雨上がりの景色は
君と手を繋ぐだれかでした
そっと痛む熟れた林檎は

きらり、窓辺にはながれぼし
切り取って隠してみたくて
浮かべたため息はわたがしの雲

落つる椿に唇を
この手には魑魅(ちみ)と魍魎(もうりょう)
いつか朽ちると知らねども

落ちた紅葉　髪留めみたい
きみが笑って　僕はつられて
今からここで　差し出した手に

背伸びしてはつまづくのに
きっとそれに気付かないから
少しだけと振り返るの

恋の合図をきみにあげる
ふいに揺れた髪から
届け、好きの電子

白いリンゴと青いくも
ときめきはきっと灰いろ
視線は君を貫いて

嘘と愛を気取って
それからだれか消えて
ずっと、おやすみ

サイズは決まってる？
(SよりMよりLでしょやっぱり♪)
生地は決まってる？

「21グラム、それは魂のおもさ。人は死ぬと21グラム体が軽くなるという。」
からから崩れた ココロだけが
ボクを責めるの 冷たい、と

揺れた吐息呑み込んだアタシ
キミの鼓動抱きしめただけ
響く嗚咽蝕んだ格子

ああ、ノイズ交じりの温度で
ねえ、キスに戸惑うように
眠れもしない涙が

星に揺られて あなたを探す
灰色のそら 瞼の蒼だけ
掠めた指先 もう届かないの

眠れないの。
ひとりきり暗い部屋は
星が歌う子守唄響くだけ

目深に揺れる
溜息交じりのミルクティー
まるでプラネタリウム

星をかくす イルミネーション
でもまあいいかな 今日は特別なの
ベルの音で カーテン閉めて

○玉響揺らぐ誰かの想いは
　満ちれど欠けれど蕾をつけて
　命短し恋せよ乙女と