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僕達の自由はじわじわと無くなっていた。
買い物に行く時間は定められ、学校ではクラスを移される・・・・。数え切れないほどの法令が出ていた。今思えば、そんな法令マシなほうだ。
「何が起こってるのか、大体わかるよ」
僕は大きくため息をついて、カイトに話し始めた。
「アイツらは僕らが悪いみたいに言うけど...囚人―Prisoner―01#銀針
華音
次は、俺が紙飛行機を飛ばす番。
ヒュン―――――――――。
柵を越え、女の子の所へ真っ直ぐ飛んで行く。
女の子はまた上手に紙飛行機をキャッチし、
中を読んでいく。
・・・・、反応がない。
もしかして・・・・失敗?
「フッ・・・・」
あれ?
今、微かに笑い声が聞こえた・・・・?...囚人意味不な解釈してみた。4
ココロ
??「・・・・。」
俺は、レン。そして、ここは牢獄。
俺は囚人。つまり、『とらわれの身』。
罪を償う為に、いつも同じ場所で
同じ事をしている。つまらない。
だから、俺はちょっとした休憩の間、
働いている場所からこそっと抜け出した。
レン「・・・暑っ苦しい、あんな所よりも、
やっぱ外の方が空気がおいし...囚人勝手に意味不な解釈してみた。
ココロ
青い蒼い。どこまでも続く空。白く光る太陽。緑の芝生。暖かい風が、心地よく吹いている。深呼吸をする。
いつもと同じ風景。いつもと同じ二人。ただ、一つだけ違っていた。二人を引き裂いていた、痛々しい、刺々しい柵はなくなっていた。二人は黙ったまま、不思議そうにお互いを見つめた。そして笑い合うと、いつもの...囚人―Prisoner―15#エピローグ
華音
青いといってもいいぐらいの白い肌に、短い金髪。そして少し青みがかった緑の瞳。僕と少し似ている。でも、彼女はいわゆる“お嬢様”といった感じだった。
「これ――使ってください」
彼女が差し出したのは、真っ白なハンカチだった。僕はびっくりした。だって“お嬢様”が、迫害を受けてる僕なんかに声をかけて、し...囚人―Prisoner―03#闇壁【前編】
華音
「パパ?」私はパパに話しかけた。「パパのお仕事って、何をするの?」
「警察と同じようなものだよ」パパはなんでもないように答えた。
「・・・・そうなの・・・・」嘘、ついてる。「じゃあ、差別とかってすごく酷いよね」
「――・・・・そうだな。ほら、もう寝なさい」パパはわざとらしく、話題を変えた。
「おやす...囚人―Prisoner―04#破壁
華音
狂ったような目つきの人々が、何人も何人も部屋の中にいた。暗い部屋の壁に、どす黒い赤で“希望”――蝶が描かれている。黄ばんだ人骨もある。まだ“シャワー”を浴びていないというのに、そこはまさに地獄絵図のようだった。思ったとおりだ・・・・ここは“毒ガス室”――。
僕はガクッと座り込んだ。足に力が入らな...囚人―Prisoner―12#囚人
華音
私は自分を殴りつけたい気分だった。愛する娘にも、娘が愛するあの少年にも、憎まれて仕方がない。言い訳がましいことだが、こんなことはしたくなかった。立場を使ってあの少年を苦しめ、殺してしまったのだ。
あの時少年に殴られた生傷が、ずきずきと痛む。
ノックをする音がした。
「入れ」私は溜息混じりに行っ...囚人―Prisoner―13#追悼
華音
あなたと会えなくなって、もう何ヶ月経っただろう?私の体は、石のように固まってしまって、体を起こすことさえ出来なくなっていた。隣には心電図。口に呼吸器。そして数が増えていく、鎖のような管。まるでもう、私をここから動かさないとでもいうように。・・・・お迎えはもうすぐ来るのかな・・・・?
私はうっすら開...囚人―Prisoner―14#紙飛行機
華音
それから、どうやって収容所の中に戻ったのか覚えていない。僕は夢遊病のようだった。生きている感じがしない。真っ暗闇の中を、手がかりも無く彷徨っている。自分が今、進んでいるのか、退いているのか分からない。もしかしたら、もう止まってしまったのかもしれない。ただはっきり覚えていること、はっきり分かることは...
囚人―Prisoner―11#狂囚
華音
こんな生活なんて、いい加減うんざりだ。
白い箱の中に閉じ込められ、太い管に繋がれて、ずっと天井を見つめる。パパやママは「いい子にしてれば病気が治る」とか言うけど、こんなとこで“いい子”にしてたら、余計病気が悪くなるわよ――実際、私の病状は、決していいとは言えないし。
こんなバカらしい治療を続け...囚人―Prisoner―02#白箱【前編】
華音
こっそり病院を出て、外へ。私は深呼吸をした。気持ちいい。私は嬉しさにハミングしながら、はずむように歩いた。
10分ぐらい歩いただろうか?私にとって10分でつくような道のりも、大変な運動だ。病院生活は、私の体力まで奪っていた。
でももう、収容所。刺々しい柵の向こうには、赤茶けたレンガの建物。なん...囚人―Prisoner―02#白箱【後編】
華音
この小説は、囚人P様のオリジナル曲をもとにした二次創作小説です。
私の個人的(?)な勝手な解釈で書かせていただきました。
人様にご迷惑をお掛けする事などがございましたら、すぐに削除します。
【囚人P様原曲】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5117285
↑鏡音レン「...囚人―Prisoner―00#プロローグ
華音
「・・・・また来ちゃって、迷惑じゃないですか?」彼女は心配そうに聞いた。
「いえ、そんな――全然っ・・・・うれしいぐらいだし」急いでそこまで言い切ると、自分が行ったことを理解して、顔がアツくなった。――“うれしい”とか・・・・何言ってんだよ。
彼女は嬉しそうに笑った。頬が、ワンピースと同じ色に染ま...囚人―Prisoner―03#闇壁【後編】
華音
私はいつものように病院を抜け出した。
・・・・もう、ここから生きて出られないのかもしれない。私はそう考えていた。もしかしたら、収容所に着く前に、あなたに会う前に、私はもう何も感じなくなるのかもしれない。でも、それなら・・・・。パパの言うことを聞くわけじゃない。でも、最後にあなたに心配だけはかけた...囚人―Prisoner―10#決別
華音
私は、宝物を入れているハコの中にある、紙飛行機の数を数えた。
「今日で十通目だわ」無意識に顔がゆるむ。
少しずつ増えていく宝物は、今迄で一番楽しいことだった。・・・・あなたもそう思ってくれてるのかな・・・・?
手紙を読んでいると、収容所がどれぐらい酷いものか分かる。彼はなんでもないことのように、...囚人―Prisoner―06#一光
華音
あれから毎日、君の紙飛行機が僕の唯一の喜びだった。
・・・・それ以外は、“どん底”と言ってもおかしくない――いや、これ以上のどん底がまっているかもしれない。ただはっきりと言えるのは、確実に穴の底は近づいているということだ。
ここに来て、もう何ヶ月経っただろうか?僕の右腕に、“02”と赤く刺青し...囚人―Prisoner―07#轟雷
華音
「先生、娘は――!?」
急だった。私の仕事場に電話がかかってきた。血相を変えたような、リンの担当医の声がした。私はやりかけの書類を放って、病院に向かったのだった。
呼吸器をつけているリンの表情は、いつになく苦しそうだ。額は汗が流れているが、顔は海のように蒼かった。
「――少し休めば呼吸器は取れる...囚人―Prisoner―09#光絶
華音
彼女から届いた手紙。
For you
お手紙、ありがとう。うれしくて、何度も繰り返して読んだのよ。
昨日は本当にごめんなさい。私のパパは、貴方のいる収容所の将校として勤めてます。今まで私、知らなかったの。本当にごめんね。あんなに酷いことを、パパがしてるなんて・・・・。
あなたは私の初めてのお友達...囚人―Prisoner―05#夢見
華音
手を伸ばせば届くと思った。
蒼い空は歪み無く僕を見下ろしていた。
その空を切り裂く戦闘機も、耳を劈く轟音も、不穏な噂も、不安定な情勢も、
自分には関係ないと平和呆けした笑顔で皆生きている。
だから、僕も右にならってきた。
けれどもそれは間違いだった。間違いだと気付くのには遅すぎた。
―――囚人―――...「囚人」1話
水梨
これでいくつめだろう。手首、腕、手の甲、足。日に日に増える管の数は、まるで私を病院に鎖でつないでいるようだった。
「リン――リン?」ママが声をかける。
「え?ごめんなさい。なあに?」私は少しはっとして、ママを見上げた。
「リンったら、何回も呼んだのに気付かなかったのよ――・・・・じゃあ、ママ達は帰...囚人―Prisoner―08#苦鎖
華音
その日の蒼く澄み渡った空に比べて少女は憂鬱だった。
ほんの数週間とはいえ療養の地として行く場所が父親の仕事場に近い事が。
お金さえ稼いでいれば何をしてもいいと思っている人。
何の気まぐれかは知らないけれど此処に母親と自分を呼び寄せた自分勝手な人。
「遠くにいると顔が見えないから」「家族だから」
今ま...「囚人」2話
水梨
周りには逃げられないように針金が張ってある柵。
そして何もない部屋。
僕はこの場所から出ることは出来ない。
多分、この先も…。
この時代は人が人を差別する事が酷かった。
迫害された人達はその国の兵士に連れていかれ、この収容所に入れられる。
そして色んな方法で処分される。
僕もいずれ処分されることは分...囚人 -出会い-
壟(ロウ)
次の日、また俺は休憩時間に外に行った。
すると、昨日の女の子が居た。
俺は、無言で紙飛行機を女の子の方へ飛ばした。
柵には引っかからなった。
女の子は紙飛行機に気がつくと、そっと取ってくれた。
中を、無言で読んでいく。
読み終わったのか、紙飛行機を懐にしまって
去っていってしまった。
レン「返事、く...囚人意味不な解釈してみた。2
ココロ
・・・もういい。抜け出してしまえ。
早く行かなきゃ、早く、早く―――――。
でも、汚い僕と君とじゃ
「サガアル」 「サガアル」
もう一度、手紙を書いて紙飛行機に折り、
柵を越えて行けるように
「トンデケ」 「トンデケ」
走る、走る、走る。早く、早く、早く。
会いたい、会いたい―――――!
息を切らし...囚人意味不な解釈してみた。3
ココロ
此処は色の無い世界。決して比喩では無かった。
荒廃した大地に根深く突き刺さる鉄柱。がんじがらめに巻かれた有刺鉄線。
粗末な服に粗末な食べ物。色の無い世界。
その日僕が見たのはこんな場所にはおおよそ不釣合いな女の子だった。
空より少し淡い色をしたワンピースに揃いの帽子。
帽子にかけてあるリボンは久しく...「囚人」3話
水梨
紙飛行機 鏡音リン
ある時代ある場所 混ざらないこの世界で 二人のつたない世界つなぐ 一つの紙飛行機
毎日病院を抜け出し パパの仕事場で 君に会うのが私のすべてで 君の手紙を読むと心が 暖かくなる 頬を染めた これが「恋」なのか
だけど パパは言う 怖い顔 あの子には会っちゃダメ? 私には分からなか...紙飛行機 歌詞
suzuran_10112
はぁ、退屈・・・
私はため息をついた。病院なんて面白い場所じゃない。
入院してからもう何年もたっている。何の病気か私は教えてもらってないけど、とにかく悪い病気なこと位は分かってる。
それにしても、退屈だ・・・
―トントン―
あぁ、パパが来たんだ。私を訪ねてくるのは、看護婦さんかパパくらい。
だから、...囚人 紙飛行機 ~プロローグ~1
春黄
※注意、必読
この話は囚人P様の名曲「囚人」「紙飛行機」のPVを基にしたフィクションです。
原曲がそうであるように、約70年前の某国で起きた事実を参考にはしていま すが、そのものではありません。
アレンジを加えている部分もありますし、史実とは異なる展開もあります。
この話は一貫して「紙飛行機」PVに...看守~「囚人」「紙飛行機」二次創作~
おー太
ココロ「はい、前回の続きだよ☆」
レン「次何??」
ココロ「じゃあ新世紀ー!囚人・紙飛行機もいくよ☆」
リン「おk」
ココロ「のーぼーるーのーぼーる~こ~のー
エレヴェータァー♪」
リン「絡み付く未練を~振りはらい~♪
上を目指し昇~り続けるっ♪」
レン「何故私は昇っているのですか?
エレヴェーター...ボカロと僕の生活。31
ココロ
語り部の囚人
ようこそいらっしゃいました。このたびお聞かせするのは作越しに恋をした囚人のお話です。
その囚人は自由を奪われ、迫害を受けており、そんな中で柵の外から囚人を見ていた少女に恋をしたそうです。
そしていつからか、囚人は少女に気持ちを伝えるため、
手紙を書き紙飛行機を折り、少女の元へと飛ばした...語り部の囚人
文鳥
【歌い手:リン】
A1
どのくらい眠っただろう それもわからない
色のないこの部屋で
目の前をゆっくりと進む モノがある それは
ひとつの紙飛行機
B1
そして 私は立ち上がり歩き出す
紙飛行機はどこへ行くの
その先に光がある...【鏡音リン】はじめまして(仮)【鏡音レン】
友愛@うり
ある時代の、ある場所に、一つの収容所があった。
そこへ連行されるのは、差別を受けているとある部族。老若男女問わず、全員が強制的に連れて行かれた。
そして、僕もその内の一人。
檻の中に閉じ込められ、看守の気紛れで暴力を受ける日々が続く。身体中に痣を作り、床に染みが出来るほど血を流した。その痛みが疼いて...囚人 ~PartⅠ~
葉月 零
◇ 貴方に逢えて私は ◇ ◆ 君に逢えた事で僕は ◆
◇ 忘れかけていた笑顔を ◇ ◆ 失いかけていた笑顔を ◆
◇ 思い出す事が出来ました ◇ ◆ 取り戻す事が出来たんだ ◆
◇ 世界、覆う闇に ◇ ◆ 世界、包む闇に ◆
◇ 切り...紙飛行機 ~邂逅~
葉月 零
翌日。
独房に三人の看守が入り込んできた。
そして突然二人が僕の両腕を拘束すると、もう一人が何かを探し始める。
数分としない内に、その看守はベッドの下が不自然である事に気が付いた。
「ここか…」
彼女の紙飛行機(テガミ)を全て掘り出し、僕の目の前に持ってくる。嫌な予感が胸をざわつかせた。
「こんなも...囚人 ~PartⅢ~
葉月 零
翌日。
僕はいつもの場所に向かい、誰もいない柵の向こう側へ紙飛行機を飛ばした。
二人を隔てるこの“カベ”を超えていけるように、高く、遠くへ。
返事が返ってくるかなんて分からない。あの子がここへもう一度来るという保証だってないし、たとえ来たとしても、読まれずに破かれてしまうかもしれない。
期待と不安が...囚人 ~PartⅡ~
葉月 零
囚人を監視し整理する
国からの命を信じて
捕らえられた囚人には
愛など与えられはしない
果てない悲しみと
壊されてゆくこころ
それなのに一人の若い囚人は
柵の向こうの少女に恋をした
深い傷を負っても
痣が増えていこうとも...執行人
kuroneko7
「孤独パレードへようこそ」
A:真っ暗な夜道を一人で逃げる
それはそれは悲しい物語
真っ赤な刃物を汗ばむ手で握る
これはこれはお嬢さん
B:僕は罪を犯した
沢山人を殺した
僕が失くした命は 戻らない
サ:「捕まえろ」「ツカマエロ」
響く声が僕を襲う...罪人達のパレード
桜苺、゜○・。
∮
二つの星よ… あなたたちは 必ず
心に癒しをくれますよね―
★
目撃したのはそう 姉弟を刺そうとしていた
人相の悪い男でした
姉が刺されそうで 弟が前に立ちました
姉は気を失いました
★
ぼくはその時不意に 頭をしたたか打ちました...希望愁唄(キボウシュウカ)
宵社 月夜≡つっきー
せまく暗い、閉じた部屋にうずくまって、浅い息をくりかえした。
体中が、貫かれるように激しく痛む。残された時間がわずかであることが、手に取るように分かった。
千切れた紙飛行機のかけらを、握りしめる。
あの子の姿が、浮かんでくる。風に舞い上がる白いワンピース。きらきらと輝く髪。
あの子に、会わ...明日
らいおんおいる
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