夢を見ていた あの日の後悔
スクリーンに映る 明日公開
数年先の日記は 一日で嘘になった

曇った色のパーカのフード
目深に被ったあなたが言う
全国的に注意警報 明日大雪嵐に遭う

扉に鍵をかけて座り込む
一人きりのシェルター
あの日に描いていた未来をも

自然 偽善 いつも通り 毅然に振舞って自分を偽り
持続 失速 例外なんてない 蛇足しすぎて身動き取れないな
自問自答 終わらない日々 じっとしてても始まらないな

いつか来ることなんて分かっていた
無限なんてないことも知っていた
色褪せた 錆び付いた その記憶

私に出来ないことなんて 何一つないって思ってた
無になった心と身体でも 期待にだけは応えられてた
誰かの称賛が聞こえる 私は静かに礼を言う

時が経つのは とても早いもので
それがかけがいのないものなんだと
それに気付けたのは あなたが居なくなってからで

物心ついたときには 体は痣だらけ
罵声が飛ぶ 物が飛ぶ 怒りのままに
愛も貰えず 憎しみばかり 殴られてばかり

ここは一本の道 終わりも何も見えず
一歩ずつ歩むゆっくりと 何もない一本道
かつての分かれ道は もうここにありはしない

天からの手紙 銀色の大地
白い息を吐く 雪原を歩く
深雪の中へと 音は沈んでく

むかしむかしの 子供のころは
君と私は 一番の親友
君は強くて 私は弱くて

生まれたばかりの私は まだ何も持たなかった
何かを探しながら 綺麗に並べられてた
夢を見失った君が 棚の上の私を見つけた

貫け 貫け その心臓を
痛く 痺れる その稲妻を
深く落ちる 悪夢の中

何十何百万年　生き続けてきた
今更それを変えようとか　都合のいい話だが
凡人　一般人　出る杭は打たれろ

日が沈み 月は昇る 今日の日がまた終わる
空の向こうに一番星 その姿は君のようで
笑いあって 支えあって いつも通り 愛しあって

舞台はどこかの別世界
人が争う 荒れた世界
暗くて 狭くて 馬鹿馬鹿しい

ここに二羽の青い鳥 互いに互い傷つけて
やがて鳥群れ大戦場 でも終いにゃ揃って大炎上
思い付きの言葉を 飾り飾って継ぎ合わせ

優等生 私は何
優等生 何もわからない
私はただ社会に溶け込む ただ無心に動く

「今日も一日平和だな。」
そんな言葉から　一日が幕を上げ
今日も絵に描いたような　平和な一日

光に包まれた商店街 老若男女が歌いながら笑う
"We wish a Merry Christmas" あちらこちらで祝福の唄が聴こえる
白雪がしんしんと降ってゆき 街を銀色により輝かす

いくら振り返っても時は もう戻ることはないんだ
ひぐらしよ また明日も会えますか
蝉の鳴く声がする

右も左も 上も下も 前も後ろも 暗いだけの世界
「この世界は　汚されました」 少年はひとりで つぶやいていた
未知の世界に憧れを持ち 少年はこの頃夢を見ている