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【がくルカ】memory【7】

あなたにとって、彼女はどんな存在?




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「―――といって、ここは…」


2-Bの教室に響くのは、神威先生の声、チョーク、シャーペンを動かす音。
いたって普通の光景だ。

私のノートは、言葉で埋め尽くされて真っ黒だ。
他の教科とかもそうだけど、日本史とこの古文だけは、ノートを解読するのに時間がかかるほどに、真っ黒だった。
私は、日本史と古文が苦手で、いつも他の教科より点が低いのだ。
得意科目の英語と比べたら、泣けてくるほどに。
でも先生は「これ、本当に苦手、なの…?」と驚いていた。
やっぱり、私の頭が悪いから驚いていたんだね。
…あ、集中集中。


しばらくチョークの音が響いていたが、突然その音がやんだ。
先生が、チョークを動かす手をとめたからだ。


「窓際の席の人は伏せてください。巡音はよけて」


先生はなぜかそう言った。
皆、わけがわからないという顔をしている。
メイコだけは何かを察したようで、顔が青ざめていた。
なんでだろう。


その瞬間だった。


「わあッ!?」


突如、何かが私のほうに飛んできた。
慌てて頭を伏せる。
その直後に、真後ろで何かが砕け「ふがッ!!」た音がした。

なんだろう、凄く嫌な予感がする。
恐る恐る後ろを振り向くと、そこには頭をおさえてうなっている緑川さんがいた。


「い…いい…い…いひゃ…い……いい………」
「寝るな、グミ」


緑川さんの机の上には、砕けた白い何かと、白い粉。
神威先生は、こちらを真っ直ぐに見ていた。
よく見ると、先生の左手から、先ほどまで握られていた、短いチョークが消えている。
つまり…先生は寝ていた緑川さんに、チョークを…投げつけた?
ゾンビみたいなうめき声を発している緑川さんを見て、よけるのがあと少し遅れていたら、私の右目に…。
考えただけで、恐ろしくなった。
運動神経良くてよかった…


「けが人はいないか?」
「あたしが…すでにけが人…です…」
「(無視)いないな…まったく…グミ、放課後に第3会議室」


それだけ言って、先生は新しいチョークを手に取った。


「せんせぇ…これ…女の子に、やることじゃ、ない……」
「お前だから大丈夫。あ、寝ようものなら容赦なくチョークを投げるからな。次は黄色」
「あい…」


そして、先生は授業を再開した。

しようとした。


なぜなら、突然教室の扉が開かれたからだ。
そこに立っていたのは―――息切れしている、若い女性。
制服を着ていないから、教師だろうと勝手に判断した。


「はぁ…はぁ……神威、先生……」
「とりあえず落ち着いてください。はい、吸って~」
「スゥ~…」


長めの緑の髪をツインテールにした女性は、彼の言うとおりに大きくい気を吸い――


「はいて~」
「ハ~…ス~…」


大きく息をはき、また吸って――


「うぇ、げほげほっ」


むせた。
なんでむせた。なんなのこの人。
だいたい、こんな教師いたっけ?

…あれ?
この人、どっかで見覚えが…

必死に頭をフル回転させる。
でも、一件も検索に引っかからなかった。


「で、どうされたんです?」


むせて咳き込んでいる女性を心配することなく、神威先生は冷静に問いかけた。


「え…えーっと……」
「もう!廊下をおもいっきり走っちゃ駄目ですよ!授業中なのに!」


クラスメイトの誰かが「うるせぇな」って呟いたような気がした。
なぜなら、また新たな人物が乱入してきたからだ。
でも、この人は皆知っている教師だった。


「…し、始音先生……」


女性は、おどおどして始音先生を見た。


「始音先生、どうしました?」
「あぁ…授業中で悪いんですけど、これ」


神威先生は始音先生が差し出した紙を受け取り、中を開いて呟いた。


「これは……召集…令状…」
「そう。学園長が、今教師を全員集めているんです」
「それ、放送の機材で伝えればよかったんじゃ?」
「昨日壊れたので、使えないんです」
「あぁー…」


神威先生は腕時計と黒板を見たあと、チョークを置いた。


「丁度キリがいいところだな……えー、席を外すので、自習をしていてください」
「じゃあ行きますか」
「はい」


クラスの皆は、自習と聞いて、顔が嬉しそうだった。


「あ、グミは放課後第3会議室に か な ら ず 来るように」
「は…はいぃっ!」


ただし、緑川さん以外は。


「えーっと…巡音。緑川がまた寝たら、起こしてやってくれ。そいつはすぐ寝るから」
「はい…」


いや、あんなことされたんだから、さすがにもう寝ないでしょ。
まだ痛いみたいだし。


「ほら、いつまで突っ立ってるんですか。行きますよ?」
「は、はいぃっ」
「まったく…って、第1会議室はそっちじゃないです!方角自体が間違っています!」
「だから授業中だから走らないでくださいって!戻ってきてくださーい!カムバアァ―――ック!!!」
「す、すみませんっ」
「はぁ……ほらほら、こっちですよ。―――――初音先生」


三人は、教室を出て行った。


「…なんだったの?今の……」
「さぁ……」


メイコだけじゃなく、皆もそう思っているんじゃないんだろうか。

「事件」

また新キャラです。そしてまた更新です。

このmemoryに出てくる教師の中に、女性がいないなって思ったのでミクを追加してみましたがどうでしたでしょうか。
ミクはとりあえずこんなキャラでいく予定です。

【6】の電話の相手は、今回はまだ明かしません。
(【6】のコメで、凄くいいところまで行った方がいらっしゃいました)
その代わり、二つぐらい仕込んでおきました(何を)。

…そういえば、学園長と学校名決めてなかったな。
つけてくれる方いらっしゃいませんk(((自分で考えろ
あ、鏡音はそのうち出ます。

ざっと数えてみたんですけど(何を)、memoryは少なくともあと11回は続くと思われます。
がっくんとルカさんもまたどこかでイチャつかせるよ!←

投稿日時 : 2012/04/27 21:56    投稿者 :ゆるりー

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