Emma

Emma


「サビ」
克明な景色が
ただ僕を蝕む
プラズマは目を隠し

額には真実
赤黒い足場が
音を立て崩れ出した


「Ａ」
ただ地上は
丸く変わり
隅を失くし

逃げ出すのも
許さないと
追い詰める


「Ｂ」
価値を求めても　自ら
決める想いなど　ここでは
何も望めなくて


「サビ」
アスファルト咲かせた
心には全てが
混じり気も無く刺さる

似た顔が並んで
胸の中たたずむ
悲しそうに死んでいく


「Ａ」
成果だけを
探していた
情愛には

いかに成すか
その過程も
理解せず


「Ｂ」
近い甘さだけ　叫んで
背く苦味すら　いつしか
防御も忘れてた


「サビ」
痛みを感じずに
歩けても最後は
欠落の夢の中

手に入れた物など
消えて行くばかりで
透明さえ限りなく


「サビ」
積み上げた屍
澄み渡る星から
街は見果てぬ苦茗（くめい）

願われる事無く
現れた姿は
まさに空虚と答える


「サビ」
克明な景色が
ただ僕を蝕む
プラズマは目を隠し

額には真実
赤黒い足場が
息を忘れて溺れた