タグ:小説
2,924件
道中に在ったコンビニのイートインコーナーで昼食を摂ってる間、俺はついでに買った地図で観光できる場所を探して居た。
リンも、すっかり諦めたらしく、正面の席で大人しくパンを食っている。誰に習ったわけでもないのに、一口ずつパンを千切って口に運んでいる。大した「お嬢さん」だ。
「何じろじろ見てるのよ」と...Home Planet/第三話
LuNaRhyThm
日曜日。俺は、本屋に行ったリンを尾行した。そして、書店に入る前にその片腕をひっつかみ、駅に連行した。
リンは驚いて「ちょっと、何?」とか、「放してよ。どこ行くの」とか言ってたけど、無視して、あらかじめ買ってあった切符を改札に通すと、列車に乗り込んでドアが閉まるまで、リンの腕を離さなかった。
腕...Home Planet/第二話
LuNaRhyThm
自己紹介をしよう。俺の名前はレン。今年で14。所謂、中学二年生を患ってる最中だ。
大人達は夢を見ろだの目標を持てだの言うが、建設的な将来なんて、まだ思いつかない。
なんで自分がガッコーに通って、気の合わない連中と話を合わせて、金髪が生意気だと言う理由で叱り飛ばしてくる変人達から、役に立つかどう...Home Planet/第一話
LuNaRhyThm
このまま放っておけば、邪教またはその息がかかった者が
ティエラを狙ってまた村を襲ってくるのは、火を見るよりも明らかだ。
村人の話によると、最近近くの荒野に不気味な神殿が
突如建築されたらしい。
おそらく、そこが邪教徒たちのアジトだと踏んだウィルは
赴くことを決意した。
するとティエラは、ウィルに同行...疾風の剣士 後編
シトラス
あてもなく旅をするさすらいの剣士、ウィル。
彼は素早く剣を振るい、目的を果たしたらいずこかへと去っていく。
物心ついた時から持っていた、ペンダントを輝かせながら。
その様子から、彼はいつしか「疾風の剣士」と呼ばれるようになった。
ある日ウィルが立ち寄った村では、大きな騒動が起きていた。
この村に恵み...疾風の剣士 前編
シトラス
通報を受けてきた2名の警察官が、イアの住んでいるマンションのオーナーに問い合わせ、イアの家の住人全員と共に、管理人室で防犯カメラの記録を見せてもらうことになった。
「もっと早く教えてもらえるとよかったんですけどね」と、対応に着た警察官は言う。「まだ記録に残ってるかな…あ。これですか?」
早送りを...天使の果実 第八話/小説
LuNaRhyThm
「カイト先生」は、電話で本部に連絡していた。「ファーストコンタクトに失敗した。思ったより、能力がのびているらしい」
電話の向こうでは、同僚の研究員が「引き続き、捜索を頼む」とだけ告げた。
承知の旨を告げて、カイトは電話を切った。
昨日見た、ミクの様子を思い出す。サマーセーターとタンクトップ、...天使の果実 第七話/小説
LuNaRhyThm
補導員の行き来している通りは、大体把握している。レンは、「警戒網」を切り抜け、家に帰った。
外から見ると非常に古い家だが、内装はリフォームされていて、そこそこ小奇麗だ。
リビングに、白い髪の女性がいた。イアだ。通勤用の紫色のスーツを着て、ソファに座っている。
「レン。しばらく、物置に居て」リン...天使の果実 第六話/小説
LuNaRhyThm
ガタガタとテーブルが震えている。
一瞬地震かと思ったが、震えているのは自分だ。そう気づいて、紙にペンで詞を書いていたグミは、顔を上げた。
寒くはない。額に手を当てたが、熱もない。しかし、震えは止まらない。
何かおかしな病気だろうか? それとも物理的な原因があるのか?
状況を把握しようと、一...天使の果実 第五話/小説
LuNaRhyThm
事務所に行く準備をして、いつも乗っている列車の時間より少し早めに玄関を出る。案件の説明に必要な図解を入れた大きなケースを持って、貴重品を入れたバッグを肩にかけて。
長い白い髪をひとまとまりの三つ編みに結い、オフィスカジュアルに身を包んだイアは、バーに出かけた華やかな姿とは一転して、非常に生真面目...天使の果実 第四話/小説
LuNaRhyThm
夜の摩天楼と言うものは、非常に有意義な舞台であると彼女は思っている。生ギターを片手に、駅前のいつもの場所に座り込み、傍らにはギターケースを開けておく。
これで準備は万端だ。
ゆったりしたパーカーのフードをすっぽりと被り、彼女はギターを片手に街角で歌い出した。かなり音域が広く、中性的な太い声から...天使の果実 第三話/小説
LuNaRhyThm
リンが自分の「力」を自覚し始めたのは、施設に入って間もなくだった。
まだ5歳だったリンは、施設の、ある先生の周りに、白い鳩の羽のようなものがいつでも舞っているのを見て、なんて綺麗なんだろうと思っていた。
同時に、同じ施設に入れられていた弟のレンには、全く別のものが見えているらしい。リンが鳩の羽...天使の果実 第二話/小説
LuNaRhyThm
雨の上がった夜、イアは友人のルカに電話をかけ、馴染みのバーに行くことにした。せっかくの週末だ。気分の晴れることを願って、少し気合いをいれたオシャレとメイクをして、夜の繁華街に繰り出した。
待ち合わせした通りの向こうで、ルカが知らない誰かと喋っている。
少し近づいてみると、滑らかな英語が聞こえる...天使の果実 第一話/小説
LuNaRhyThm
酸の雨が降っている。
傘越しに見上げた空が、洗われていない煙のような灰色の雲に覆われている。
雨の日は、涙を流してもバレないなんて、誰が言い出した冗談だろう。
涙が出れば、目は充血し、塩分と脂で化粧も崩れる。そのまま眠ったりしたら、次の日は顔が腫れあがり、見られたものではない。
ブーツのヒ...天使の果実 序章/小説
LuNaRhyThm
とある病院の一室。
その寝たきりの娘は口も利けず、手足も自由に動かせませんでした。
交通事故で医者からは手の施しようがなく、
もう5年近くずっと同じベッドで同じ窓の風景を見つめていました。
娘が癒える事を望んでいた両親や友人でしたが、あらゆる手段を尽くしても
効果は得られないことが分ると次第に彼女を...【pray】不幸な娘【短編小説】
Integer P
・・・ある日夕方ここに音楽学校美術科所属の女子生徒が下校していた・・・
ミク「はあ~私次の課題どうしよう・・・」
ミク「まさか次の課題が『今の気持ちを込めた絵』て何よ・・・」
ミク「今の気持ちって何?すごくやりたくない・・・」
ミク「あ!これでいいのかな?そうか!よしなら今日授業で書いたやつで
...一つの見学その1
RM@みっく
数時間後今は16時前
ミク「そうだ今日何かお菓子とか買っていこうかな・・・」
ミクはまた食品売り場に戻る
そして鮮魚売り場前であることが起きた
≪今から16時のタイムサービス!!!どうぞご利用くださいませ≫
マイク案内と同時にドドドドドとおばちゃんが押し寄せる
おばちゃんA「あんたそれ私のだよ!!!...一つの見学その2(終了まで)
RM@みっく
明日華よ。そなた、「雨月物語」を知っておるかな?
ふむ。その通り。
上田秋成によって記された書よ。
かの書はいくつもの逸話があるが、問題なのは、その四の物語。
豊雄と、それにつきまとう女と少女の物語。
女と少女の正体は蛇であったが、その蛇はどうなった?
なに?知らぬ?
そうか。
かの蛇は捕らえられ、...この物語を知っておるか?
Moonlit night
闘争と逃走
闘うか、
逃げるか
生物が危機に直面した時の反応は2つ。
君は、どちらを選ぶ?
どちらを選んでも、その答えは正解だ。
ただし、後悔はしないように。
反省するのは必要だがな。...小説 セリフ
Moonlit night
・・・ある日の出来事・・・
ここに音楽学校から下校するミクの姿があった
ミク「・・・やばいよやばいよ!」
ミク「明日はセッションの日・・・マジでどうしよ~・・・」
ミク「私今のままで先輩に迷惑かけないかな?あ~もう!」
ミク「こんなんだったらもっと練習するんだった!!!!」
ミク「ちょっとマスターに...一つの記憶
RM@みっく
身に覚えのない森にいた。
木々の葉は多くが枯れ落ち、とても5月初めの季節とは思えない死んだような森。
近くには湖のような大きな水溜りがあって、壊れた電化製品や自転車などの違法投棄物が堆積している。
枯れた木々には数匹の烏が留まり、時折羽をバタつかせてはカァカァと悲鳴のような鳴き声を発した。
身に覚え...【小説】常識科学の魔法学17
Integer P
その後、激闘の末、松戸父の懇願に根負けした俺たちはまるで荷物でも投げ込まれる様に旅館のスイートルームに放り込まれた。
それはもう一端の大学生や新卒社会人が到底支払えないような立派なスイートルームで、こんな部屋が無料でとなると、逆に気が引けてならない。
旅館の一室は日本庭園と鹿威しの風流を重んじる造と...【小説】常識科学の魔法学16
Integer P
「超うさぎ風呂・・・だと?」
駅からさほど離れていない山中。
バスから降りるや否や、うさジャージのその開口一番を皮切りに竹井壮の住人たちの開ききった口。
『超ウサギ風呂』の幟をかざした超高級旅館の門前にはズラリとならんだ門松と石畳。
巨大なうさぎの石像が立ち並び、仲居さんが総出でお出迎え。
うさジャ...【小説】常識科学の魔法学15
Integer P
「痛ってー。本気で噛み付いて来たぞ聖の奴。」
「まぁ宿屋が重複して予約してあったらそれは普通消しますよね。」
ホテルでの惨事が終わった後のこと、流石にホテルには入れてもらえず、今度こそ宿無しとなった俺たちは他に行く当てもなくローカル線の待合室に腰を下ろしていた。
「だから俺じゃないって言ってんだろ。...【小説】常識科学の魔法学14
Integer P
もちろん宿のキャンセル料の支払いは達樹先輩が行った。
当然財布はすでにすっからかん状態の達樹先輩のはずだが、この時やけに素直に支払った達樹先輩に違和感を覚えた。
「以前の俺とはちっげーの。グレートマジンガーとマジンガーZくらいちっげーのよ。大人ってのはよ、動じないもんなんだぜ。」
そういって肩を叩い...【小説】常識科学の魔法学13
Integer P
穴。
その廃墟の壁には大きな穴が開いていた。
その穴を食い入るように覗き込む僕と女の子の影。
漆喰が見るも無残に剥がれ落ち、廃材となった建材と家具に囲まれて吸い込まれそうな真っ黒い空間がひたすらに続いている。
この廃墟にはこんな噂があった。
今でこそ廃墟ではあるが、当時はとある裕福層の立派なお屋敷だ...ホラー小説)幽霊女と廃屋生活
Integer P
有名な小説家がいる。
その小説家の名前を知らない人は恐らくこの世にはいないだろうし、知らないとしたらそれは余程の世間知らずか過去からタイムスリップしてきた科学者だけだろう。
新作を書けばたちまち重版出来のミリオンセラー、熱心なファンの様はまるで新しい宗教なのではないかと目を疑う。
紡がれた物語はう...【短編】ゴーストライター
無限 有限 パンパカパーン
走っていた。
ただ、ただ、がむしゃらに。
どこへ向かっているのかさえ分からず。
ひたすらに走っていた。
遠くに見えていた街が目の前にある。
踏み出そうとすると、不思議な感覚に陥った。
「ここに入ってはいけない」と脳が警報を鳴らしている。
休みたかった僕は、脳の静止を無視して街へ一歩踏み出した。
──...【小説】Mystery illusion
月見団子
毎日当たり前の朝が来る
線路沿いをいつも同じ時間に歩く
色が無い my everyday.
こうやって筆を走らす手は
なんのため?
歩く僕の足はどこに行くため?
そんな毎日、目的のない毎日。
心がどこにあるのか聞くと、
いつも窓が開いて顔を出す
今日も元気ですか?...2019.6.28(✪秘密)
ぶうちやん@MaiKo
(メロ確定ボイスメモ)
飲み込まれて
沈んでいく花びら
優しさをくれたのは
君だから
優しさをくれる人に
私はこれから
ありがとうって
言うから
アナタがいてくれるから...2019.9.27(✪restart)
ぶうちやん@MaiKo