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大学に入ったら、卒業できるくらいの単位を早めに取っちゃって、サークルとかバイトとかで知り合って出来た彼氏といっぱい遊んで、内定も3年生のうちにもらえてたらいいな、それで卒業したらすぐ働いて、すぐ結婚して、子供は2人、いや3人?子育てしながら仕事もして、旦那さんも家事と子育て手伝ってくれて、まさにこ...
コーヒーとオレンジ
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せっかくヘアアイロンで伸ばした髪が、うねってきている。これから雨が降るんだろう。最近してなかったピアスがついた耳に触れ、落ちていないか確認した。
ちょっと浮足立っていることは、否定しない。ただ、この後いつものように、地面に着地するどころか、めり込むほどの打撃を受けることはわかっていた。
な...Bagel Mind
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「……よし」
「メグミちゃん!ちょっと時間早いけど入ってくれる?」
私がエプロンの紐を固く蝶結びしたのと、店長の声がかかるのはほとんど同時だった。
「あ、はい!わかりました!」
スタッフルームから出て、いらっしゃいませと挨拶を「お姉さん、コーヒーおかわり」
「はいかしこまりました!」
……する...New Order!
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夏が終わりかけ、風が心地良い季節になっていた。
もうあの日から、四年が経っていた。
彼は、ギターを背負って自分の家まで歩いていた。いくら涼しくなったとはいえ、背中には汗をかき、つい息が上がってしまう。
家の前の自転車が見えて、やっと一息。あと少し。
ギターが自転車に当たらないように避けて通...ダイアローグ ― 一人きりロックショー〈さよなら曲・Ⅳ〉
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先に帰りな、と君はうながした。べしょべしょになったハンドタオルを握りしめて、私は頷いた。
もう夕日は沈みきっていて、東のほうは暗くて、青かった。生ぬるく湿った風が通り抜けて行って、髪がふわりと持ち上げられた。
髪を押さえながら、屋上のドアを開けて、一度だけと思いながら君の方を振り返った。
君...モノローグ ― 透明エレジー〈さよなら曲・Ⅲ〉
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涙でぐしゃぐしゃの顔で、「引っ越すの」とだけ君は言った。
学校帰りで、僕たちは自転車を押しながら、車一台分の幅しか無い田んぼと田んぼの間の道を、並んで歩いていた。
引っ越すことくらい、本人から聞かなくてもわかっていた。なぜか君は、僕にはこのことをまだ言わずに、最後に言おうとしてたみたいだけど、...プロローグ ― さよならバイバイ、またいつか〈さよなら曲・Ⅱ〉
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「なんで、なんでそれ」
彼は震える声で、彼女にたずねました。彼女は、背の二倍はある高さの金網を軽く掴みながら、歌っていました。彼には、彼女の表情がわかりません。ただ、泣いていないことはわかりました。
「ねぇ、なんで歌ってんの?」
歌い続ける彼女に、彼は一歩近付いて、またたずねました。彼女の耳には...エピローグ ― さよならワンダーノイズ〈さよなら曲・Ⅰ〉