(non title)

硬くつないだ手を離しはしないよと
笑いあった幼いころの夢
永遠は確かにここに在るのだと信じてた
揺らぐ緑川のせせらぎの揺り籠
君が好きだといった赤い花

(non title)

いつだって求めていてそれでいて要らなくて
矛盾してるって笑うかい別にいいよ
無駄に饒舌なこの口は他人事のよに
無責任な言葉を今日も紡ぐんだろう
幸せだと笑った君のその顔が

(non title)

いにしえの魔法あなたにかけてあげましょう
月明かり荊の海で痛まぬよう
いにしえの謳あなたに教えてあげましょう
光満ちた箱庭でまどろみながら
夜明けがくるまで泣いてしまう寂しいあなたが

(non title)

切裂いた水面に映る影
幻影を現に求めた
捧げた祈りが狂い咲き
後にも先にも生けず
絡みつく鎖は私の心臓を捕らえ

(non title)

鮮やかな海に溺れて
探しあててみせようか
幾重にも
語り継ぐ
古の

(non title)

いつかは会えると信じてた　
虚構は暴かれ晒された命
目に焼き付いた空の色
悠遠の記憶の其処に沈んで
目を綴じた

＿

遺した影が
手招く方へ
紅い靴鳴らして
誘われてゆく
きみは何処なの？