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オフで街をぶらぶらしていた時。
なんとなく立ち寄ったアクセサリーのお店で、ソレは自然と視界に飛び込んできた。
音符と星をあしらった、銀色のブレスレット。音符の部分には、小さな緑の石が光っている。
その石と同じ色の髪をツインテールにした先輩の顔が、ふっと浮かぶ。そういえば来週、誕生日を迎える筈。
「べ...はじまりの予感
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ビターチョコレート
「リン、チョコ食べる?」
ソファーに寝転んで雑誌を読んでいたリンに、ルカがそういえばと声をかけてきた。
「うん!食べる食べる!」
甘いものに目がないリンは、もちろん元気よく即答した。パッと起き上がってルカの側に駆け寄る。
「ふふっ、そう言うと思ったわ。はい、あーん」
にっこり微笑...ビターチョコレート
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「――よし。じゃあ今日はこれでおしまいな。お疲れさん」
プロデューサーがミキサーから顔を上げてルカに告げた。
「はい、ありがとうございました。またよろしくお願いします」
ヘッドホンを外し、軽く頭を振ると、ペコリときちんと頭を下げる。
「今日はもうこれで上がり?」
「ええ。久しぶりのオフです。半日だけ...早退
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チッ、チッ、チッという秒針の回る音だけが部屋に響く。ミクはベッドの上でクッションを抱えて、ジーっと壁の時計をにらんでいた。8月31日午後11時30分。あと30分で今日――ミクの誕生日が終わる。
今日もお仕事だったが、鏡音姉弟やカイ兄、メイコ姉、マスターやスタッフのみんなにおめでとうの言葉やプレゼント...ケーキよりも甘く