『a.m1:00』

深い闇に　溶けていく　優艷に輝いた　満月
傾けた　グラスに　あなたの　愛だけ　注いで

満たされ　運ぶ　口許から　零れた　言葉

触れた　その唇が　その指先が
躰を　支配　しては　溺れさせて
夢を見る　呼吸を　忘れ　求め合うの


囁く　耳許　あなたの声を　聞かせて
そっと　温もりに　身を　委ねて　今夜も

絡む　心と躰　一つに　なって

重ね　合う度にまた　あなたに惹かれ
全てを　乱し　壊し　溺れていく
繰り返し　求める　夜は　闇に溶けて


触れる　その唇で　その指先で
あなたを　感じ　見つめ　微睡んでは
不確かな　愛だけ　残し
消えた　温もり探し　目覚める度に　虚しい夢

すれ違う　この　二つの　想いは　交わらない
ここにあるのは　優しい　残り香だけ

『游幻(ゆうげん)』

ゆらり　水面が揺らぐ　夢の淵に立っている
未だ醒めぬ　あなたの世界　私は　ここに居るわ

記憶の花びらを　湖面に浮かべては　深い底を目指すの

愛して欲しいから　手に触れている　優しい　感覚
滲む視界に映る　儚い姿　消えてしまいそうになる　あなたへ

呼び掛けるこの声　風に乗り　届いて　いるのでしょうか？


Ah溢れてゆく　想いは　夜空を彷徨って　夢語りを　紡いだ

愛していたいから　私だけを　見て欲しい　その瞳(め)で
未だ醒めぬ世界に　口付けをして　再び始められたら　どんなに…

あなたを待ち続け　叶わぬと　気付いた　愚かな私

ゆらり揺らぐ　水面を見つめ　感じる　あなたを

『うつろい』

移り変わる季節に　あなたと
過ごした日々の　思い出全て
この場所に置いたら　人知れずこの
街を僕は出て　行くからさ

あなたの中で僕は　過去になる
それで構わない　選んだこと

春には満開の　薄紅を
夏は夜空に咲く　花火を
手を繋ぎ歩き　あなたと
過ごした季節に　サヨナラ


きっとあなたが流した　涙を
忘れることは　出来ないけれど
あなたの幸せを　離れた場所で
願っているから　誰よりも

流れゆく季節の中　淡い期待
どこかで偶然　逢えたらと

秋には紅葉を　見に出掛け
冬には星空を　眺めてた
もう戻ることは　出来ない
全てがキレイな　出来事