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コールドスリープ

 壊れた世界の片隅に
 託された 希望の欠片
 閉ざされた小さな「楽園」に
 残された 僅かな人類

 長い長い時が過ぎ去れば 外の世界に
 いつの日か帰ることができるかもしれない
 ただそれだけに望みをかけて
 僕らは 冷たく凍える眠りに就いた

 未来への繭の中で 瞳閉じる前に
 君と ささやかな約束したよね
「遠い朝に目覚めたら きっと昔のように
 笑いながら 一緒に生きてゆこう」

 たとえ その先に僕らを待つものが
 絶望でしかなかったとしても



 砕けた願いの跡形に
 転がった 夢の亡骸
 朽ち果てた静かな「霊園」に
 遺された 最後の一人

 長い長い時に蝕まれ 動かなくなった
 幾つもの柩だけが 僕を待っていた
 震える指で そっと触れた君の柩は
 冷たく黙って 何も答えない

 あんなにも一瞬の長い眠りの中で
 ずっと君のこと 夢に見ていたよ
 離れて眠る君にも きっと伝わるように
 願いながら 名前 呼んでいたよ



 遠い遠い朝が訪れて この世界は
 在りし日の彩りを取り戻したけれど
 誰もいない世界で 君もいない世界で
 一人きりの生命(ぼく)に どんな意味があるだろう?

 冷ややかな一瞬の永い眠りの淵で
 ずっと君のこと 夢に見ているよ
(遠い世界で目覚めたら きっと昔のように
 笑いながら 君と生きてゆける……)

 たとえその夢が 淡く消えゆくだけの
 幻想(まぼろし)でしかなかったとしても

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