ねこみ(cat nap)の投稿作品一覧
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いままだ起きてるのは
魔物と刻の友人
耳を澄ませば
真夜中のチャルメラ
冷たい空気と
湯気の街
昨夜の読みかけの本
犯人がわかるところ
引きちぎって持ってったあの子
いまごろ笑ってんのかな...犯人
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龍のみなしごが
翼ももたないで
ひとり、ふたり
またないで
そばにいる
息をしている
その赤を
龍のみなしごは
翼ももたないで
ゆうらり...羽化
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EMS送信
光の速さで
流星群と駆け落ち
展望台まで走って
あついって笑いながら
ずり落ちた靴下
そのままで飛び乗る
弾んだ汗が
すべてを反射して
嘘みたいに...きみにエモーショナルな恋を
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しらないうたに
面食らってしまったぼくら
ぼろぼろの顔は
森の向こうでさようなら
しなくていいはずのこと
与えられてしまったから
ものごとのいろいろ
見据えてしまったひとのこえ
いきることはわらうこと
ふたりはひとりから...あのひと
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磔にあう
しらん人生
目の大きさと肌の色
想像して、
四角形のなかの
たましいは
WWWで浄化する?
データの隨
白黒の其れなり
磔にあう...hash tag
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架空の夏
マス目を往来、金魚
10日後のおもいで
桃源郷
7月の終わりに溶けたひと
蝉のぬけがら
踏んで泣いた
40日間会えないあの子は
おなかだして眠ってる
とくとくついだ麦茶に...夏、こぼれおちる
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ごはんをたべると
すぐにねむくなる
あの子の舌の
要らないピアス
あるはずなのに
繋がりやしない
死んだWi-Fi
いのち泥棒
微炭酸の羨望は
目を覚ますには足りないや...Wi-Fiが死んだ
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汗ふりまいて踊る踊る
もう一回転したら見えるかな、未来
可愛く在るには
技術が必要
気づかないふりの
エンドロールの向こう
こどもみたいに泣きじゃくる
わたしなんていらない
目の前のしらないあなたに
わたししか見えてないあなたに...偶像
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水の足りない道を
栄養少なめで歩く
無理に熟した頃には
枯れかけの爪先
機械化した太陽を
母みたいに慕って、笑う
まだまだ青いぼくら
どうしようもないことを
どうしようもなく愛そう
ぬかるみすぎた土を...トマト
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満員電車は嫌い
ひとがひとじゃなくなるから
息をするだけのかたまり
迫ってくる斜線
ためいき三度
サブウェイから光萌ゆ、ああ
無機物の隨
響くつわものどものヒール
機械よ、わたしの望まないことはしないで!
とーきょーの海に捨てて...グレーの乙女たちに捧ぐ
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のどがいたい
夢のなかで呼んでたみたい
ちくちくする
星屑でうがい
カレンダー睨む
ゆびおりかぞえる
あたまがわるいから
もうどれだけすぎたのか
全然わかんない
あの日のにおいだけは わかる...1年にいちど
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かなしいよ
ずっとかなしい
わらってもいいことが
わからなくて
ちかくにいるのは
体温だけがやたら高い
透明人間
かすみ草、ちらちら
雪みたいね
高いところから飛ぶ勇気なんかないさ...最上階は空っぽ
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夏が苦手だから
あついしか言わない
夏は苦手なのに
海にばかり焦がれて
七月のきみはばかみたい
もがけもがけ
いっぱいに広げたたましいに
太陽の実が ひとの酸素が
流星群がきたら
丘にのぼろう...七月のきみ
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3億のひかりの粒
ほどよく照らす
眩むことはなく
ただ囁き合う
衛星も知らない
ひみつのいのち
自分の都合で
いつも旅にでる
エヌエーエスエー、聞こえますか
にんげんのおとが、青をこえる...よんとうせい
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つれないあの子
前髪をきにしてさ
いらいらしてる、路地裏の影
赤い靴揺らして
空睨んでる
あの頃は
とんぼがびゅんびゅん
自転車邪魔してさ
起きて遊んでまたあした
悠久の夢を見た...フウセンガム
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まっ暗がりの教室で
制汗剤の乱暴さ
夢に見た机の傷撫でてる
白い上履きたち
そろわない課題
私語、あの子に逆らわないこと
小さく聞こえた舌打ち
毎日憂鬱に
自転車をこぐ
さよならまた明日...ドロップ・アウト
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あした雨が降るなら
きょう会っておきたかった
雨が降ってくれるなら
ぜんぶながれてゆく
街の樹の下で
あなたを待つ
あのひとは
陶器みたい
わたしはそっとそっと
繭のなかにとじこもるの...陶器のひと
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うたがじょうずなあのこ
のど引っ掻いてやろうかな
髪がきれいなあのこ
ちょっと焦がせばちょうどいい
ああ、もう、ああ、もう
ゆるせばなんでもオサラバ
つまらないこともたのしむの
ああ。もう。ああ。もう?
沸かせばジュースも茶柱
つまらないことがおもしろい...オサラバララバイ
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衝突をおそれないで
クッション信じなよ
急カーブソロソロ
沈む橋
降りたらはだしになって
目的地めざそう
中途半端に
かみさまを信じて
意固地になってる
くせっ毛に星が...女神とドライブ
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どっちが上でもいいよ
あたたかさに呑まれて
水面に手が触れたなら
ふ、と吸い込む
また沈む
ここは静か
石楠花の鱗
泡の道
夜のつもりでいたけれど
ずっと朝だったのね...まいごのさかな
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最果ての地で、
お互いの黒、舐め合う関係さ、ぼくら
最果ての地で、
逆立った尻尾、撫でて怒らすのさ、ぼくら
薄いまぶたの結晶
祝福はひとつにまとめて
だらしないな、だまってなよ
ここから独り占め
たくさんはいらない。
どうしようもないことだけおしえて...じんじん
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よるのまち
きんのゆび
どんより空にそっぽむく
せまい路地
淡い吐露
ぶらり入ったいいおみせ
むしゃむしゃり
嘘・ましろ
とろける飲みもの
つむじ風...よるのまち
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いまうわっ、て言った?
ワンクリックで大後悔
赤い迷路
へんな暗号
こんなことしたくもないんだよ
泣きたくなるのはぼくのほう
あたまかかえこんで、さ?
網でしとめるさ大航海
数の結晶
無為な合掌...nakitakunaru
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繭を拾った
粗悪な文章
道端の闇
こわくないよ
急に
むかしのこと思い出して
懐かしくて
可笑しくなった
あのときあんなに、泣いた
南の海で台風が...はやとちり
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むかしのことはお忘れなさい
おいしいことだけおもえばいいの
あのひとあんなにきれいだったっけ
夢色みたさにDS購入
オンにして3秒、ぶっ壊れた
さくらんさくらんさくらん
タツノオトシゴうみのみなしご
ああ、あしたは何曜日?
きらいなことはお忘れなさい
たのしいことをかんがえればいいの...六価クロム
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消えそうなくらいのあかり
ベルベットがよく似合う
点が散りばむ前髪は
眠るまえに切ったせい
せなかを撫でるには
すこしとおい関係
それでも寄り添えば
ひとつずつ、ほどけゆく
美味しい紅茶を淹れました
猫舌なのはお見通し...可愛いひとを甘やかすには
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遺伝子はとうに見透かされて
ミクロのからだ
マクロに呑まれる
脳裏に映った
白い花
あした生けられる
つめたいしかく
さらさらになった
声を持ち合わせていない
風にもなれない...海の良薬
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きみと浮く 緩(ぬる)い水
無重力の波間
とわの なつの さがよ
息の音 泡にして
何小節かあと
柔く 揺らぐ リズム
ライトひとつだけ灯して
ルーズリーフの歌うたう
いとおしいきみの走り書き
しらない世界への旅立ち...ミッドナイト・プール
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架空の四角にて
一方的な待ち合わせ
いつもの声
ちょっと太った?
うれしいときはすこし
かなしいときと
もやもやするときは何度も
見えない像に救ってもらおう
もちつもたれつやっていくの
この感情は、恋寄りの変...HEN
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たのしいのは一瞬
その一瞬に
いのちをかけるのだ
おいしい水と肉を
からだにとりこんで
すやすやとねむるのだ
シャボン玉とんでく
こわれてきえたのは
どっちのことだろう
目を細めて...日曜日のオクトパス
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くよくよしているのは
夏を思い出したから
おどおどしているのは
仮の姿だったから
そんな声をあげたって
クラクションよろしく
なんにもきづかないで
シの音は鳴らないし
つまらないものは
そしゃくして...ヨイヤミ魔法陣
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山手線で戦線布告
せんせいとキミはおともだち
線路になった河川敷では
センセーショナルなアウェー戦!
戦艦ナントカ戦意喪失
浅草寺にて待ち合わせ
先頭いくキミ先日会ったか?
繊維がとろけて煎茶に混じった
銭湯いくキミ仙人暖か?
千周潜ってゆっくり旋回、点線...1001本目の線香花火
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きのうから、
おぼつかないの、からだ
見えないだれかに
操られてるみたい
きづいてないの?
それきみのじゃないよ
中身ならもう
とりかえっこしたでしょう
空中ブランコに揺られて
精いっぱいのばしたけど...空中ブランコに揺られて
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夜は終わった
白い皿が
やけに虚しい
最寄りの駅まで
ひとり歩く
もうすぐあの娘の誕生日
花でも摘んでみたりして
しらない砂漠
水などないさ
スニーカーのひもは...花と崩壊
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きょうは「あたたかいおゆ」で洗おう
さっきビール買ってくずした小銭入れて
待つのはきらいじゃないよ
ひとりでも全然へいきだよ
かわいいって思ったワンピース
かわいいのはワンピース
気分があがって簡単だよね、わたしってば
洗剤のにおい
柔軟な思考
ぬるい空気...ビーチサンダルで徘徊ランドリー