ねこみ(cat nap)の投稿作品一覧
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引き寄せられた自販機
いつもは買わない
迷わずボタン押す
角砂糖何個分の糖分?
脳みそよ、動いてくれ
ピンクは高揚する
ほぼゼロの果汁
甘いだけの冷たいなにか
要するに、欲していた
吸い寄せられたジレンマ...ピンクの逆襲
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そこがきみのフィールドか
すごろくふっても0ばかり
太平洋に浮かぶ舟
照りつけてくる笑い声
集中線がきみめがけ
いまかいまかと狙ってる
ジュブナイルの樹が
りっぱに育ってく
よほどのことがないかぎり
このまま花咲かすだろう...無邪気なきみは夢をみる
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拝啓、せっかちなみなさん
きょうもごはんはおいしいね
午睡に興じる老後を夢見て
頭しゃんしゃん動かしな
お得意様もにんげんさ
アメリカのハリケーンみたいな
変なあだ名つけてあげよう
フロイド、アイバン、フェリックス
サンディ、ジーン、カトリーナ
お洒落な夜を過ごそう...ハリケーン同盟
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どうかひがまないで
充分かわいいよ
ぜんぶかわいいから
花束プレゼント
だれも責任なんてとってくれない
逃げたいときはお逃げよ
ガラスの靴は意外と走れる
絶望しかないっぽいけど
世界はわりかしロマンチック
そんな顔してないで...ロマンチカプラネット
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これは東京?
いいえ埼玉
海のカーテン山のしろ
はじめて見た新幹線
お寿司食べたくなった
唐突に廃屋に
紐で繋がれたねこ
たそがれた夕景
あしたははれだね
それは望遠?...紐で繋がれた夕景
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東芝の冷蔵庫
火曜日の虚無
机の角にぶつけたふともも
きのう言われたこと
なんども思い出す
反省はしない
後悔もしない
おもしろくないし消してくれない?
そこにリモコンあるから
そうその赤いボタン...あなたにダンケ
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睡蓮の花光る
浮遊するわたしのチャイナ
無駄に長くて綺麗な脚
なみなみならぬこだわり
ごはんは食べきってはダメ
思うのは、
北京ダックの顔のこと
原色の街
迷ってみたかった
聞こえる異国語...眠る花
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窓の外がうるさいから
夜を呼んでみたら
星のかわりの金魚たち
きょう当番なんだって
この本読み終えるには
夜は短すぎるから
相手してあげてもいいよ
今夜の金魚はおしゃべり
プラム色の鱗
わたしにはまぶしい...星降り金魚
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水に交わる緊張が
煙る街をつれてゆく
きみの声は
無駄に長い曲みたい
そのままねむってしまうよ
黒い景色に
鱗が光る
反射したプラム
眩んだ瞳
いま、たしかめて...雨降り金魚
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少々の過ちなら投げ打って
あの日の枕投げ
脳天くらった後遺症
そんな等式
憲法第何条?
係のひとは
全員アンドロイド
sabotageしよう
炭酸の味で誤魔化して
せんせーまたあした...問題児と高架線
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すぐとらわれちゃうから
釣り竿持ってでかけよう
波風に追い立てられて
地球でも釣ればいいさ
すぐとらわれちゃうから
釣り竿持ってきみと行こう
トビウオに見透かされて
地球でも釣ればいいさ
なにもなくても
目の裏には...宙を釣る人
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切実な程の解釈で
一躍ヒーロー
キミはただのペキニーズ
唐突な愛の催促で
皆目見当
キミはただのペキニーズ
舌ったらずのラララ
やまびこやまびかず
舌ったらずのラララ
やまびこやまびかず...ペキニーズ
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シャボンの誘惑
溶けちゃいそう
点滅するグリーン
焦りかきたてる
こんな気分の時は
青いサイダーでも飲みなよ
(はじける)
宇宙クラゲは
きみをみてる
あくびしたのは...宇宙クラゲ
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さみしそうに
いつも待ってるの
となりを羨ましそうに
見てないふりばかり
末っ子だから
上ばかり見て
うまいやり方だけは知ってる
賢い子
愛されるべくして
生まれてきたのよ...こゆびちゃん
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ぼとりと音立てて
還る庭の花
最後にひとつ
言い忘れたことがある
長い髪
綻んだ街をゆく
止まっていた時を
君が動かした
下手くそな行進
通じない交信...交遊
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突出した痛みが
僕を掻き立てる
も一度、も一度
夏で殴ってほしい
潜伏した涙が
溢れて海になる
も一度、も一度
夏で殴ってほしい
さばいたのは
自分の手だ...ねがい
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おわっちゃうの
まってよ
口に飴ちゃん
まだ甘いよ
おわっちゃうの
やだよ
目の上おもたい
ねむりそう
おわっちゃうの
うそだよ...まってよ
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なにか聴こえる
今宵の交差点は
黒のネオンの患者様
暗い部屋にひとり
奥でだれかが笑う
じっとしていてください
息を吸って、
はい、終わりました
ここに影が
身体で波が...骨の目
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公園のブランコ
結局のところ
きみはだれのもの?
捕まえてたはずの
白い手首は
かすみ草の花束でした
急に急に急に
温度低くなった
急に急に急に
もういられなくて...花束
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ここに印したから
少しだけあなたを頂戴
理解できなくても
必要だったから
海とおんなじくらい
痛いのも強い憧れも
全部ひと思いに
充分過ぎるいとしささえ込めて
さあ
理解されなくても...ピアッサー
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金曜日がいってしまうよ
ここだけがまだ金曜日だ
楽しさの残り香が
空っぽのパジャマが
ひたすらさみしい
ちょっと遠くなっても
全然平気だから
きゅうくつでも
もっと愛せるはず!
金曜日がいってしまうよ...野暮ないいわけ
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はじめる前に
おわりを予感して
悲しくなるのは
勿体無いよ
薄くなったおなか
満たすよミモザ
ドアの向こう側
シルクハットの
煙たいウサギが
待っているかも...おわりのワルツ
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騙されてるよ
それはきみの思い違い
はやく目を覚まして
ふわふわで包んであげよう
今朝の空気に
透明の神様
見えた気がした
ただの結露、さ
追い込まれるよ
それはきみの勘違い...東京ケーキ
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きみをつれて逃避行
ぼく颯爽と登場
バラを渡して一言
もうきみしかいらないよ
ちょっと待って!
白いワンピース
ドアに挟まって
スピードに乗ってる
でももう手遅れだし
まあそんなもんか...ランデブー
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鳴らして響く波
囲った音届かず
たちくらむのは
桃いろの頰のせい
無機質なことば吐くなら
ひとつ音を飛ばせ
不愛想な優しさより
よっぽど解るさ
融かして伝う波
収めた音届いた...グロッケンシュピール
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持て余しては
冷やすだけ
白浜通り
彼のツノ
折鶴格子の向こう側
いろかげかたち
覚束ず
買い込んでみては
溜まるだけ
鍋鍋底抜け...彼についての考察
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真面目を語るのは止めよ
自分に正直に生きよ
落ちる泡
世界に目を向けよ
勇気ある行動を起こせ
疾る風
その効果は
花の蜜吸って
うまく飛べない蜜蜂
かわりに何になる?...覚醒
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曲がった骨をたどって
体温はきのうのままで
賢い口をつぐんで
まばたきはお湯にさらして
青のグラスに
愚痴とスパイスそそいで
はじまるの
めくるめくスーパーショー
夜の街消えてく
まばゆいだけでは生きられない...月と踊る
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頼りない影を伝って
もうひとつを見た
まつげと細い腕
切符と鼓動
これ以上みつめたら
すべて溶けだしそうだ
つなぐリボンはきつく
つかめぬことばは胸へ
たぶんでもさ、
明日からも変わらず...ひかり
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知らない実り
冷えたいとしさ
きみをつつむ
降りだした雨
くゆる煙は
きみのかたちして
ひとりのときも
纏わりつくんだ
横顔の輪郭
空へのぼる...煙
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つぶれたパン
よれよれのあたま
両方抱えて
陽が落ちるまで
足出せば行けるさ
同じだよあたりまえだ
ここは知らない場所
目の裏の赤青黄色と
きょうも夜、踊る、わかちあう
壁、白い線、遠くにある星...陽が落ちるまで
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異世界のじゅうたん
まぶしい黄色
そのままブラウスに
うつせたらいいのにね
そしたら自信もって
声を出せたかも
早急に季節はゆく
わたしは黙って
空に雲を流す
冷たい空気が...ぬすみびと
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追いかけて想像性
こっちの世界へようこそ
憧れ真っ直ぐに引いて
それはいつか生命線となる
夜の猫の眼
踊るパステル
焦燥と息遣い
目をそらした朝陽
モシアノトキツナイデイレバ
追いかけて創造性...ペンと知恵
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ひえた心臓に
舟をうかべて
きみのさみしさを知る
かなしなみだは甘い味
ぬるい両手に
花びらよせて
きみのいとしさを知る
うれしなみだは苦い味
涙
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シマシマのシャツ
きみとお揃い
いつか見た星
きみとお揃い
窓開けて
たそがれている
背中から
コーヒーの湯気
なにがあったわけでもないけれど
ちょっと目を細めてみる...なにがあったわけでもないけれど