ろろあ製菓堂の投稿作品一覧
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手にした道具を振り回して
何かを起こしたくなるのは
すでに他人を見下しているから?
自己顕示欲はいずれ承認欲
引きずり込まれそうになる
全員で呪い合いのパーティー
なりたくないと思っていても
いつの間にか手は汚れてる
洗えないよ洗えるわけないよ
じっくり煮込んでねばついた...戦略人生参謀
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指先の記すままに紡いでも
それが私の輪郭を宿すなんて思い上がり
伝わったのはただの記号で
欠けたジグソーパズルみたい
その解法を誰が手ほどきする?
あなたを知らない私のポートフォリオ
届けたくても風が邪魔して
何も無かったことにしちゃうんだ
木陰に埋もれて草むらに隠れて
一人きりの内緒話...まちぶせポートフォリオ
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始まるときも終わるときも
いつもここで待っているから
思い付きから現実にするまでの
果てしない判断と決断のパレード
捨てるものばかり気にしてちゃ
本当に欲しい物も見えなくなる
「きっといつか」なんて放り投げて
机の裏で埃をかぶっていた
ふとした拍子に見つけてしまえば
諦めきれない気持ちが駄々をこねる...ON YOUR GRID
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そっとね消えたんだ
ろうそくの灯る最後みたいに
何も感じない闇の中
私は今目を開いてる?
気が付くとなにもない
どこが近くて遠いのかも
目的地はどこだろう
私は今どこを向いてる?
有って当たり前だった
血の流れを意識しないように...No more RECYCLED
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ノートの切れ端に書いた冷たい
欠片みたいな言葉を君が拾って
ポケットに押し込んでいるうちに
少しだけ暖かくなっていく
気が付くとそこら中に落ちている
結晶みたいな刺々しい言葉も
ドライアイスみたい煙たい言葉も
こっそりつまんでは持ち去ってた
凍るような眼差しと血色の悪い唇
だから君はずっと冬みたいだ...北風に紛れて
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本当はさずっとひとりなんだよね
いつもいてくれる誰かはたまたまそこにいて
「いつもいるよ」って言ってくれるだけで
次の瞬間そこにいる保証は無い私も君も
そんな事言ってたら「ようこそ思春期へ」って
笑っちゃったじゃん笑ってる場合じゃないよ
ハイハイ多感なお年頃でしたもう何年目?
まったくもう結構マジメ...つかのまアドレセンス
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「気にしないでね」って最後のメッセージ
何か繋げなきゃいけないって思ったのに
重たさを投げ捨てるように逃げだした
今更何も伝えられないのに戻れない
「空気読めないのがいい」ってほめ言葉?
真面目に言われたら逆に傷付くけど嬉しい
なのにあの時は無闇に必死になって足搔いて
読めない空気を吸えずに酸欠にな...ふたりぼっちのHappy Birthday
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約束をすっぽかされたまま待ちながら
誰かに見られて「約束なんかしてなかった」って
涙をこらえながら強がって笑えるなら
今も手を繋いでいられたと思う?
都合の良い話ばっかり頭に浮かんで
自分のズルさを身にしみて感じてる
平気なわけ無いのに利口な見せ方覚え
誰も心配してくれなくなったの当然
あからさまに...空欄の約束
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どうしようなんだかとってもフワフワして
考えていないものが浮かんでくるの
首の短いキリンとかB型じゃないゴリラとか
考えた事もないものが浮かんできて止まらない
どうしようなんだかとってもフワフワして
思ってもないものが浮かんでくるの
丈の短いフランスパン水玉模様のパンダとか
見たこともないものが浮か...なんだかとってもフワフワ
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いつも泣いていた泣きじゃくったまま
どこまでも続く長い足跡を消しながら
たくさんの寂しさと悲しさを受け止めて
誰にも気付かれずに知られることなく
誰かの涙を拭っては旅をしていたんだ
そのひとしずくを僕がもらうねって
そうしているうちに支えきれなくなって
でもそんなの大したことじゃなかった
風が乾かし...涙滴代理人
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表彰台の上で手を上げた次の瞬間
目が覚めて逃げ場のないコロシアム
鮮明な夢の記憶に縋りついていれば
あっと言う間に猛獣のランチになる
目の前のことが有りもしない記録で
塗りつぶされるほど逃げ出したくなる
視界が血にまみれたら手遅れなのか
塗りつぶされるのは僕自身の慢心か
愚かさを見透かされるなら遠吠...GRAVEL STAGE
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喉元を押しつぶされたように
何も出てこなくなって
口元にも何かが邪魔をして
言葉が吐き出せそうにない
左手は力なく震えるだけだから
開放弦しか弾けなくなった
チューニングなんてわからないのに
プラグ差し込むアンプも無いのに
いつか聞かせたかったメロディー
こんな風に伝えられるの待ってた?...Howling Pulse
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まぶたを開けたら一面に広がる
空色の花畑に佇んでいたらそれは
どちらが空か分からないくらいに
少し笑って身動きが取れなくなる
花は明日を知らない空も知らない
風が種を散らして根を葉を広げて
僕はそれを称えることしかできない
お疲れさまの一言でもいいかい?
境界線の見当たらない水色の世界は
いつか必ず...ユビキリスカイ
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暖かい部屋に帰りたいからって
用も無いのに真冬の夜に出かける
息が白すぎて前が見えないな笑う
意味が無くて寒いけど少し楽しい
コンビニで好きなアイス買いまくり
「真っ赤な鼻で何買ってんだよ」ってか
そうだねレジ係くん君は間違ってない
トナカイになってプレゼントにしようか
家に着くまえに私が冷凍されち...ほとくる。
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確かに寒いよ冷えてたし汗かいて
寒さも忘れるくらいエプロンでキッチンで
あんなに準備したのになんでだろうな
嘘つきの体温計とボーッとする頭
まだ片付け切れていないキッチンは
お母さんがまとめてくれたみたい
ラッピングも考えて包み込んだのに
行き場を失ってまるで私みたいだ
大人はそんなのどうだって良い...二月半ばに風邪を引く
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誰かに取り放題なマウンティングも
自分がよじ登られる側になったり
繕ってみた愛しさも寂しさが綻んで
必至に縫い合わせた残り少ない赤い糸
見えそうだった君の気持ちも偽物で
足取り軽く飛び越えてみたら泥まみれ
ヒールで踏みつけた鎖がいつの間にか
自分の足にとぐろを巻いてたなんてさ
見もせず無理矢理飲み干...悪女の解法
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炎のような涙を流して
氷のような笑顔を灯して
それがいつ始まったかも分からない怒りは
遠く深く根付いて私を離そうとしない
操られているかのように振り回されて
どこへ行くのかも怒りにまかせている
意思のない怒りは容易く私の心も消して
水のなくなったケトルのように焦げ付く
誰も触ることが出来ないまま赤く...My mind tear up.
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静かに指先が奏でていく鍵盤は
何かを云おうとした私に代わって紡ぐ
それは夢を終わらせるピリオドだったり
夢を走らせる風かも知れないね
膨らませた夢を覚ますのは惜しいけど
覚めてもその続きを繋げていけるのなら
この音色にも少しは意味が有ったのかな
微かに浮かべた君の笑みが答えだといいな
歩み続けたいく...FocuSING
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似合わないワンピース
似合わないサロペット
似合わないデニム
似合わないローファー
普段の私を見知る人がいうこと
いつもの私を知らない人がいうこと
こんなにも違うの同じ世界なのに
映らない気持ちまで要コーディネート?
似合わないピアス
似合わないメッシュ...オクヤミふぇありい
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夜通し考え尽くした挙げ句の果てに
何も起こらなかった時みたいな脱力
かと言って気を抜いてたら不意に来る
ハチャメチャな騒動が目まぐるしい
いくら脳の仕組みが解明されなくても
私の頭は毎日何度も忙しくてめまい
実験台になっても良いから紐解いてよ
分かったところでどうしようもないけど
よく「何も考えてな...思考回廊の摩天楼
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窓際のモンステラカーテンの隙間から
袖口に差し込む日差しが目覚まし代わり
鉢植えに小さくおはよう内緒の挨拶
猫みたいな伸びをして夢を忘れてく
ひんやりしたフローリング靴下はまだか
トースターに余熱をパンを切りながら
昨日仕込んだマーマレードがキラキラ
まだ少し夢心地の頭にシトラスをふわり
ピリピリ騒...コットン・マーマレード
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いつまでも一緒だなんておとぎ話を信じてたら
急にお別れが来るなんてよくあることなんだ
だから仲良くしないなんて言わないけれどでも
笑っていられるかはちょっと自信ないかな
何度も二人で怒られたよねやりたい放題でさ
どっちがどっちの家の子か分からないくらい
きちんと丁寧にわかるように説明してくれて
聞い...アイタイスル
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何も中身がないから諦められるくらい
頭の中がカンタンな構造だったらきっと
笑って白旗振って誰かに躾けられてたね
調教師は呆れてさじを投げまくってた
鎖があるから心配無用だなんて楽観視
それを武器にされた日にはエマージェンシー
蜷局を巻く厳かな魑魅魍魎たちがほら
コネコみたいに足下にじゃれついてるよ
...王様のたカラばこ
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言葉に重みがないんだって何度も言われる
薄っぺらくて届いてないんだってアハハ
紙を折った飛行機が重かったら飛ぶの?
何も言わずに察しろって言うのが常識?
だったら逆にそれを言う気持ちを察してよ
そこまでして文句言うんだったら聞くけどさ
丁寧に整えて詰め合わせた味のない言葉で
心の味覚が麻痺するくらい...Waste Word
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それはとても難しそうで近寄れなかった
間違った鍵では開かない扉に思えた
時間が迫っても迷ってる暇はなくて
考えていたら誰かに叱られる装置
88の中でどれがアタリか調べるゲーム
あなたが正解?君は不正解?どれだったっけ
端から端まで全部押したよあれ休符って?
88を100回200回1000回ミスなく当...白の鍵と黒の鍵
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波打つ針が鼓動を記録する
巻き取られていく紙に記す命
確かなものか確かめる術はなく
波のように揺らいでは沈む
心音が聞こえなくなったのは何故かな
聴診器で調べたら歯車の鳴る音かな
呼吸の度にカチャカチャと鳴ってたら
今よりはもう少し落ち着いて暮らせるかも
天井には何でも映せるプロジェクター
ミクロの...He Lie Seen
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積み上げてきた儚いものが
いとも容易く消え去ったら
何も残らなくなって呆然と
そして私の枷まで消えていた
価値を示すものだったはず
位置を示すものだったはず
なのにこんなに足が軽くて
何があったか分からないほどに
要らないものだったなんて思わない
捨てるべきものかなんてわからない...ウブゴエリンネ
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君の口から紡がれた気持ちが不意に
私の思い浮かべたことと同じで
私も思ってたって言うのも照れるけど
「お揃いだね」って笑顔はもっと照れる
互いに知らないだけできっと何度も
ほぼ同時に心通わせてたのかもねって
魔法かな超能力かな多分ファンタジー
小さく笑いながら黙って力試し
私たちの間には何もない血の...Twins Tweets
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街灯のない3時過ぎ
夜はまだ逃げそうもない
木の葉がざわめき
虫がいななき
三日月があくびする
夜目がきく頃に散歩を始める
水路を縫うようなあぜ道は罠だらけ
長閑な道が一転してスリルダンジョン
さてさてお家に帰れるかななんて
誰とも話さない散歩は気が楽で...暗順応
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赤い信号がキラキラ輝いて消えて
すぐに動かなければいけない理由
そこにあるのは色が違うという事実
私の意思に介入するわけでも無いのに
立ち止まっていてもそうしたいだけで
進まないことにイラつくのも自由だけど
目的とする場所もなければ将来もない
そして誰にだって等しく時間は流れてる
いっせーので足並み...Anonymous Signal
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問われることは嫌いじゃないけど
問われ続けるのは好きじゃなくって
答えることは嫌いじゃないけど
答え続けるのは好きじゃなくって
イチゴパフェを食べたときの成分をコピーして
何も食べなくても食べたように思わせるとか
楽しいことも嬉しいことも化学成分まかせにして
私の脳がビーカーに浮かんでれば楽ちんだよ...First Question. Final Relation.
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目の前にある道をひたすら歩き続けて
暗くなって足元が見えないからって
息を吐いて空を見上げたら満天の星空
私の足跡よりは多いかなとか思ったり
すぐに掻き消される事ばかり有るけど
一歩目を讃えられる誰かもいるけど
私は足跡のために歩いてるんじゃない
目的地だけが理由なわけでもない
等高線に沿って右往左...DRIP DRAPE DROPS
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縫い目が痛いのヒリヒリチクチク
黙っていれば良かっただけなのに
つまらないことを呟いては縫合
喋らせないための物理的制裁
鼻歌なら歌えるからってフンフン
楽しそうにステップ踏めば腹いせ
口なんかただの空気穴でしかない
私はそこに縛られたりはしない
人の口に戸は立てられないなんて
大工さんもきっと困っ...ぬいぐるみ生命
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布団の中から出られないのは
私も季節も同じみたいだなって
雪の下で寒さしのいで春を待つ
寝ているように見えて準備中
次の瞬間春ですよなんて言えない
暖かさが積もって解かし芽吹く
こっそり忍び寄って白から緑へ
つぼみの膨らみが分かるならきっと
頂きを覆ってる白さがなくなる
景色が霞んで見透かせなくなる...ポストに届いた薫りが春を報せるまで
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「ずっと輝いてるから」
「いつだって見つけられる」
そんな歌の台詞みたいに
信じていたかったのに
どこにだってあるありきたりな思い出を
絶対に私のものって言い張れないような
あの時くすねた誰かの嘘がまだ残ってて
私の首輪になってるんじゃないかなって
言い切ってしまえばそれは「真実」と名が付き
大手を...自虐マジックショウ