雨粒ピリオド

『雨粒ピリオド』
【A】
　雨粒繋いで　小さな宝物
　あなたと残した　ハロー、ハロー
　指先繋いで　小さな宝物

排他的感性の密室

『排他的感性の密室』
【A】
　扉がないわ　チャンネル手探り
　割れたテレビは　指先を切った
　電話もないわ　繋がれないの

泣き虫と異端

『泣き虫と異端』
【A】
　はぐれた絆創膏　泣いてまた泣いてって
　離れた合図で　さようなら またさようなら
　夏風邪吐いてまた　泣いてまた泣いてって

想作人形の恋末路

『想作人形の恋末路』
【A】
　そっと拾い上げて　ぐっと息を堪えて
　あっと気づいた時には　崩れて消え去った
　ねぇ、約束して　僕のことは忘れて

プリン模様の恋

『プリン模様の恋』
【A】
　「プリン食べたいな」って　うんざりするくらい君に
　ねだり続けて早一年　未だに一つも買ってくれない
　澄ました横顔は　少しも気にしちゃくれない

篝火遊泳

『篝火遊泳』
【A】
　やつれた猫が笑って喚く
　恋に破れた小僧が泣いた
　喧し騒ぎはアイロンにかけ

終末に添えた花束

『終末に添えた花束』
【A】
　虚しいならって唾を吐いて　僕は機械の花を枯らした
　身代わりにって神様頼み　いがみ合いまで紙に描き
　悲しいからって消しゴム片手　君は聞いた噂を消した

花束ライフ

『花束ライフ』
【A】
　君にもらった花束が朽ちるまで
　詩のない歌を空に歌うよ
　しみだらけの影にうずくまって

さび水遊園地

『さび水遊園地』
【A】
　錆びついた　水に溢れた
　遊園地　人ごみの中
　縋りついた　君の香りが

想いは雲に混ざり

『想いは雲に混ざり』
【A】
　土埃 上げ走る
　拙い息 私の影
　遠い昔 記憶の糸

秘密基地と口約束

『秘密基地と口約束』
【A】
　息をする度に　幸せを噛み締めて
　いつか二人きり　「幸せになれたらな」って
　二人だけの　秘密基地で交わした

さよなら、また今度。

『さよなら、また今度。』
【A】
　両手を広げて　空へ手を伸ばす
　温かい日差しと　不確かな希望と
　生きている理由を　二つに託して

トラウマメロディー

『トラウマメロディー』
【A】
　掠れた 花びらが
　ひらり、落ちて、色無くした
　風に乗り、行く、彼ら

自己嫌悪的暗示と世界

『自己嫌悪的暗示と世界』
【A】
　好きなものはたくさんあるし、
　好きになりたい物もたくさんある。
　けれど、その中に「自分」が

happiness，wish

『happiness，wish』
【A】
　編み込んだ 幸せな日々が
　不幸せに溶け込む事、恐れて
　ほつれない事 願う日々に

リアライズ

『リアライズ』
【A】
つまみ上げた昨日を そっと
手の平に乗せて見る
幾重の朝も昼も 夜も

独白

『独白』
【A】
自分はこんなにも
ちっぽけな存在だった
気付いていても

loseing you

『loseing you』
【サ】
　「守りたい 守らせて
　それだけが 多分唯一、」
　ちっぽけに心の中呟いた

晴れのち曇り

『晴れのち曇り』
【A】
　くだらない日々を過ごした
　私には言う資格はないけれど
　一体何のために生まれ

切れた愛、繋がる愛

『切れた愛、繋がる愛』
【A】
　忘れた遠い遠い昔
　そこには 愛しいものがある？
　戻れぬ記憶たどり切れた先に

幻影ファンタジアと少年の夢

『幻影ファンタジアと少年の夢』
【A】
　そこは僕の見慣れた街
　どこへ行ってもそこへ行っても
　いつも楽しいことばかり

モノクローム・ワールド

『モノクローム・ワールド』
【A】
　灰色によどんだ空を
　切れ間探して見上げていた
　飲み込まれそうになる平らな色は

蝶の夢

『蝶の夢』
【A】
　夜の空に　蝶が羽ばたいた
　鐘、金　綺麗に輝いて
　夜に街に　想いが響いた

cold drops

『cold drops』
【A】
　一粒、また一粒
　飴を口に運んでは 噛み砕いた
　粉々になって 広がる味、香り

海と星と過去

『海と星と過去』
【A】
　思い切り深呼吸をして
　真っ青な海に飛び込む
　青く優しい光りに包まれ

It's Show Time！

『It's Show Time！』
【A】
　さぁ始めようか？
　僕と君
　二人きりのパーティーを！

とある青年の最期

『とある青年の最期』
【A】
　君がいて、僕がいて
　「好きだよ」って、言い合える事が
　一番の、幸せだったと

アイとキミとカミサマと、

『アイとキミとカミサマと、』
【A】
　ぽつり、呟いた
　「カミサマがいじめるよ」と
　雨冷たくて

noise

『noise』
【A】
　「神様、嫌いですか」
　好きでは、ないようだ。
　重ねた、石たちを