Shigの投稿作品一覧
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憂鬱なこの人生の岐路はどこに有る?
もう過ぎた過去か まだ見ぬ未来か
憂鬱なこの人生の岐路はどこに有る?
いずれにせよ今でないなら等しく無意味
憂鬱なこの人生の岐路は有るか?
無いか、無いか、無いか
どこにも無いか
頭を取り去って欲しい
思考の渦巻に喰われる前に
心を捨て去ってみたい...Ordinary Ossuary
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Ordinary Ossuary
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Unleash U
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身体はいつまでもいつまでも有るかな?
身体はいつまでもいつまでも無いよね? 無いよね。
無くなる瞬間は目の前で見られる? 瞬き止めなきゃ。
薄墨 一筋曳いて、
花屋は店仕舞いみたい。
夕立 打たれ流れた汚れと
乾いて俄かに輝く白木。
いつまでもは無いんだね。無いんだよ。
それなら心はいつまでも有るの...Unleash U
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嘘の吐き方を僕に教えないでくれ
「ただ正直に、清くあれ」 それが社会の教えだ
涙の吐き方を僕に教えないでくれ
「ただ勇敢で、強くあれ」 それが大人のあるべき姿だ
汚さも卑しさも去れ
清くあれ 強くあれ
嗚呼
苦しさで潰されて
僕は粉々に砕けよう 今日こそは
嗄れた声に爪を立てれば...Illegal Instruction
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Illegal Instruction
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水面まで落ちてきた空を覗き込んでは、
眼を焦がし眩む視界。
また今年も夏が来る。
じゃれつく小麦色の肌が遠く歌えば、
べたつく風に髪が泳ぐ。
幾度目かの夏。同じ夏。
逞しい腕は細く、爪は割れていて、
優しかった顔も痩け、綺麗な黒髪は白く、
揺れるカーテンの外を眺めていた。
あなたは何を、私は何を、考...Just Juvenile
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Just Juvenile
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あたしの色 赤
あなたの色 何色?
心覗くような果テの無い瞳が
恥ずかしイわ
あぁ 頭蓋ニ噛み尽かず
そっと抱いて?
ココよ あたしを召し捕って
せーのでほら
黒い空がざわつけば
ズきんも靡くわ...オルヴォワールアカズキン
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この人生、良いこと有りはしたか。
等閑にしてばかりさ。良いこと無いよな。
あれやこれや確かめようとしても、
等閑でない平行世界の私は返事もせず、暇だ。
「あの日」だとか。他にも「あの時」とか。
「選ばなければ」。はたまた「捨てなければ」とか。
歳を取る程に歳よりも多く、
だからといって何をするでもな...シニカタノイキカタ
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シニカタノイキカタ
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肖像 忘却
想念 箝制
遠くて暗くて独りの海辺で
光りて探すは忘れた何かのかけら
命を賭せたら
もう何かを恐れず済む
暗闇つんざく程の速度で
突き刺せる墓標があれば
命を賭せねば
ただ何処にも残らず消える...Forgotten Few Fragments
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Forgotten Few Fragments
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何ができる、何ができない。
何処までできる、何処からできない。
窓の外、茜色の太陽に人差し指の照準を合わせる。
そんな君に、人生をどの程度浪費すればいいのだろう。
義務教育の範囲すらお察しの頭を絞って、
見つけ出した妙案も所詮はカスの滓。
「世の中そんなに上手くいくはずない」というのは、
自分にだけ...Zero's Zany
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Zero's Zany
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virar kaso cheraite froide van cheraite
(風が揺れた 彼も揺れた)
delbans-em ar gegni gebans-em ar gegranic
(骨の軋む音 壁の崩れる音)
jallroide
(誰?)
ishuca to waso bolsa ar ...混濁のキルヒェ
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混濁のキルヒェ
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あなたと私 フタリキリ
今宵も逢い引き
私はあなたの奥底の
どす黒い塊
鼓動が厭に五月蠅くて
目が冴える日ほど
煌々と光る
アの時の「アレ」とかソの時の「ソレ」
現実は斯くも痛く
躊躇せず迫り来るものよ...Parasitemare
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VV
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君で最後にしたいと思っているから
さぁ行こう 手を取って
握った手が崩れてしまわぬように
ヴェロニカ ヴェロニカ
ヴェロニカ もう足で立てるかい?
ウェロニカ ヴェロニカ
君の鼓動が聞こえるよ
大きな水槽 泡が瞬く
最後を祈り 水位を下げていく
小さな身体に 瞳が瞬く...VV
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選ぶなら自分を選ぶから
どうとでも呼んで
最愛も戦友も二の次
エゴイストでいい
優先するべきを見誤らぬよう
見据えた道の先 逸れずに進むわ
誰がための四肢五臓六腑
余さずに己がために
眼底に未来を灼いて
胸に矜持を刻め...Dominion
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黒が降り立つ空に星を見つけては
指でなぞってまるで触れた気になっていた
掴んだつもり 遥か遠く
嘘のようで 眩暈がする
僕の標を指した指は星になる
握る掌からするりと抜けて星になる
夜よ明けないで
マイナが言うよ 君は大丈夫だよと
壊れているのか 擦り切れるほど繰り返す
形を変えて 綺麗になる...暁の空
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椿の花が咲くでしょう
ぼくを枯らして咲くでしょう
榎の幹が笑うでしょう
ぼくを分解して笑うでしょう
いっとう濃い思い出は
身体の下に埋めました
土にまみれた指の匂いも
まとめて全て埋めました
ここに居た 誰かさん
ここに居た 何かさん...さよなら記憶の爆心地
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さよなら記憶の爆心地
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肺から漏れ出す僅かな空気に
牙を剥き噛み付いて引きちぎる 魚の群れ
息を殺しても 呼吸は止まず
気泡の粒 嗅ぎ付けて根こそぎ潰すだけ
生殺し 飼い殺し ひと思いに食べ尽くして
透明な傷が治らないまま増えていく
冷たく白い肌は水を吸って膨らみながら
穢れた匣に浮かぶ
死ねたらいいのに 死ねればいいのに...バラクーダの水槽で
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バラクーダの水槽で
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グラトニーモノローグ
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ぐずるお腹がご飯の合図
お腹が泣くよお腹が泣くよ
楽しい嬉しいは甘い
愛しい恋しいは酸っぱい
苦しい悔しいは苦い
寂しい悲しいは辛い
僕は苦くて辛いものが好きだから
主菜副菜バランス悪く頬張るよ
僕の苦くて辛い満月胃袋
とろり微睡む 瞼の三日月目ん玉...グラトニーモノローグ
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掌の上で咲く青い花 愛づる姫君
駆け出した脚 地を打つ雨に
鼓動吹き込み 濡れて輝く
跳ねる身体に 踊る水飛沫
描く軌道に 虹が瞬く
着地と跳躍
天と地を縫い付けて
合図は広げた両の腕
雲間を裂いて差し込む光に雨が歌いだした
まるで宙に投げた宝石箱のように...Abysmal Aria
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Abysmal Aria
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灼きつくほど冷たい
暗い夜の底に降る冬の結晶
くたばる僕の目をかすめていく
はらはらと
情も慈悲も無いあなたの愛に
ガラクタの心音が笑う
熱を深と奪うあなたの愛に
ありがとうを言った
灼きつくほど冷たい
暗い夜の底に降る冬の結晶...白銀のミサキ
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白銀のミサキ
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土の下の幻影と緑色の残り滓
君が立っている場所は
忘れかけた樹々のかけら
裸の手で握る土 裸の足に這う冷気
揺れる豊かな緑を
君は思い出せるだろうか
君が産声上げる幾千年前にそよいだ枝は
高いビルの底に死んだ
増えていく増えていく僕を知らない君が
忘らるる...Memento Mori
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Memento Mori
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静かな夜を 静かな夜を
静かな夜を 静かな独りの夜を
寂寞の夜を 寂寞の夜を
寂寞の夜を 寂寞の夜を生きて
真っ白な腕に星が落ちて
真っ赤な瞳に月が落ちる
声を上げて叫ぶ言葉が見つからず喉が締まる
ただ独り 鼓膜を犠牲に声を殺して死にゆく身
静かな夜に 静かな夜に
静かな夜に 静かな独りの夜に...アルビノヴィネット