ziuの投稿作品一覧
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言いたいことばかり
空き瓶に詰め込んで
それでも足りないくらい
きみを目で追った
ゆらゆら揺らぐ
藍色の隙間から
零した星に3回
嘘を吐いていた
橙に染められて
少しくすんだ窓は...mellow
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揺れるキャンディ
瞬きをして
甘い涙を
部屋に並べて
月明かりに紛れてしまえば
誰も知らないの
連れてって
この手を引いて
箱に詰めた夜は
すこし切ないけど...neverland
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夜の端に
恋をしていた
きらきら眠るように
星に見惚れた
滲んだ声と
手を伸ばす夜
寄り添って泣いたのは
いつのことだか
夢を見てた
夢を見てたの...渡り星
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なにもかもを
向日葵にかくして
花占い
わがままをひとつ
ねえ聞いていて
忘れないで好きでいてね
八月の恋には騙されないで
少ししたら私の面影を
探して思い出して
ぜんぶウソだよ...夏と雨乞い
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焼きつくような目に
知らないふりをした
二階の部屋は密か
ノックだけ聞こえた
階段を登って
踏み外したみたい
息を止めた4秒
それだけが好きで
ベリーどうか弾けて
甘やかな恋を語って...berry
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優しい雨の日の
知らない午後のこと
花びらが落ちたのに
気が付きもしないで
雨空を抱えて
座り込んだ窓辺
泳いだ魚がちらちら
目を閉じて笑った
あなたの手を引いた
それだけで緩む頬に...紫陽花の味
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そうだ小さくキスをするから
笑いながらまた目をそらして
言いたいこと
聞きたいことばかりが
泡みたいに浮かんで
透けるような視線をかき集めて
好きなところ数えたりして
転んだ傷が痛んだみたい
お願い思い出すなら
水彩のように優しいまま...ブルーソーダの水割り
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足音を数えて
足跡をなぞった
すこしだけ濁った
あまい色が好き
夢に見た3秒前
遠く遠く君と目が合う
ためらいはミルク色
ぬるま湯で待ち惚け
手を伸ばしたその先の
測れない距離が仄か...ミルクと体温
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惜しむよな昼下がり
角砂糖溶けるまで
さりげなく待ち惚け
染み付いてるらら揺れる
花束に微熱
ぬるま湯に浸け込んで
頼りないくちびると
なけなしの涙を少し
愛でて愛でて群青
分かったふりがお上手...無愛想な群青
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手を伸ばして
届くはずの
なみだの痕はまだ
きらり金平糖
夢を見せて
静かにしてて
夏に逃げ出した
口づけが苦い
弾けたのは
小指の約束...さよならオレンジサイダー
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ゆるやかに落ちて
秘密をならべて
白に眠る星は
花弁を飲んだ
憂鬱には
レモンを浮かべて
知りもしないこと
囁いて微笑う
夜明け前の
ローズピンク...ローズピンクの輪郭
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見つけないで
見つめないで
気まぐれに褪せて
うずくまる意識
3センチの
嘘をついて
懐かしくもない
憧れをふたつ
エイプリルに
揺らすワンピース...お粧しとエイプリル
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振り向いて群青
目深に揺らして
春めいた面影と
横顔を閉じ込めた
色付いた窓辺で
淡い声を知って
数え飽きた花を
諦めてゆらり
ああ髪に染み付いた
春の匂いを追って...テトラとさくら色
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目を閉じるたびに
4月が近づいて
あなたは遠のいて
そんなことには
気づかないで
シンデレラは眠る
いつも通りに
今日が終わって
どんな話かも
分からないな...3月の嘘
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月並みな言葉と
あなたの左手
どうか色も褪せて
たくさん泣いて
追いかけた朝は
眩暈の真ん中
燃え尽きた砂糖が
混ざる独り言
ポレンに不機嫌
花を遠ざけて...ポレンに不機嫌
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花に溺れていたの
声が少し錆ついただけ
どうか目を伏せたままで
雨上がりの目蓋が滲むから
たとえば
お気に入りのヒールを履いて
たとえば
遠く香る梔子を覚えていて
花びらが、ひらり
こぼれていくの...花とアンニュイ
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夕方歪んだ窓枠に
手をかけて少し泣きそうだ
さよなら三角また明日
檸檬に隠れてキスをした
ああ潤んだきみの眼に
溺れたみたい
ああ嘘をついていたようで
幼い恋はレモンイエロー
やさしい声に息が詰まるの
置いてかないでねえ行かないで...レモンイエローの裏側
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ゆるやかに終着
足跡は溶けだして
冷え切った指先が
たまらなく好きで好きで
白で汚れた頬を
あどけなく攫って
絆された朝が憂鬱
逆さまに夜を添えて
ああ巻いて巻いて螺子を
貝殻で塞いだ耳は...スノードームと耳鳴り
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届かないような
星の音を聴いて
また少しだけ
手を伸ばした
遠くなった距離を
憧れと呼んで
それだけがきっと
ありふれた夜で
藍色に蝶は泣いて
その涙で俯いて...藍胡蝶
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群青に泣いて
目蓋は宇宙
流れた夜明けに
願いを込めて
甘酸っぱい心臓は
レモネードに似せて
ああふいに窒息
鮮やかに泣かないで
いつまでも急降下
きっとあの子は不眠症...レモネードに似せて
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小瓶に詰めた
夜空の片隅で
流れるためにと
星が逃げ出した
掴めたものは
冷たいキスひとつ
目覚めたときには
笑って見せて
おやすみどうして
それでもいいの...瓶詰めポラリス
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振り向いてまるで茜色
暮れなずむ頃に
一片と少し微睡んだ
知らぬ随にと
散る花の幸せを説いた
あの人を愛でて
はなむけと簪を落とす
人知れず彼方
蝶よ花よさめざめ
はらり、飛ぶなら今と...手毬と蝶々
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やさしいひと
ちくりと痛んで
繋いだその手が
寂しいのに
檸檬を齧って
戸惑う恋を
曖昧に笑う
花柄の鼓動
目深に藍白
うすく染め上げて...藍白
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いつかはきっと
星を落として
静かにそっと
消えてしまうの
夜に迷うきみを
連れ出せなくて
誰かが見た夢を
飲み干してみた
さよなら、どうかさよなら
そろそろ楽にしてくれないか...夜にビター
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声を上げて頬を寄せて
冷たい指で花を盗んだ
耳を塞いだ
風の名残が
すこし恨めしくて
泣いていたの
ゆらゆらと星は
白々しくて
好きになれないの
こんな夜は...白々
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ああ花に埋れて
泣いてしまいたいの
あの日のきみはいなくなる
たとえばキスをしたら
花飾りもスカートも
似合わないと言った
ひんやりと髪を切って
大人になってしまったのかしら
まっ黒な睫毛に揺れて
どうしてかわからないの...深爪
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ひとつ積んで
色をつけて
ななつ数えたら
指切りしよう
また今度ね
やさしくして
あしたは天気に
なりますように
ちいさいままの
両手をつないで...つみき
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睫毛でゆれて
ほほに滲んだ
花咲く呼吸が
止まらない
失くしたものなら
そのままでいいの
振り返るその手を
縫いつけて仕舞って
すこし笑ってほら撫でつけた
編み込んだ髪が からからり...aurelia
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いま消えた声を追って
手を伸ばしたようだ
ささやかな心象を
見落としてさよなら
まばたきの数秒
水たまりを浴びて
向こう側では
戸惑いがきらきら
ベリーメリー
そういって泣くのね...ベリーメリー
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眺めた指先が
ほんのり冷たくて
すこし触れたことが
怖くて仕方なくて
綺麗なビー玉がひとつ
転がって見えなくなった
ああふわりと薫る
夏の残り香を濁して
遥かに消えてったきみを
掴もうと手を伸ばした...夏の残り香
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臆病な背中と
怖がりな指先
薄いカーテンは
言い訳ばかり
鍵穴に蒔いた
種が息づいて
花が咲くころに
閉じてしまうけど
マーブル、揺らいで
やすらかに眠らせて...マーブルと深窓
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揺らいだ声を掻き消して
午前二時目が覚めた
いつもすこし眉を顰めてた
甘やかされた鼓動だけ
速めては消えていく
そんな夜がたまに愛しくて
がらくたみたいと泣いて
指切りをした夜明け前に
瞼の裏の熱だけ
甘く甘く焦がして...HERO
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星が落ちて流れ星
ふわりふわり窓を開けて
意気地なしの目が揺れる
今日の夜は眠れないな
くらり、眩暈夢みたい
どうか降下宙に浮かぶ
せめて少し眠らせて
あれを恋と呼ぶのかしら
輝く日々と囁くきみと
ざわめく人に掻き消されてく...柑橘バニラ
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探していたの
花の色を
きみがしあわせに
なれる色を
水に浮かぶ
青い空と
白いわたがしを
忘れられない
きみがいなくなって痛くなって
気付くなんて遅すぎたのに...平熱
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さよならを口遊み
隠れるようにキスをしたの
どうかどうかどうか
泣いて抱いて聴いて
好きよ、まだ恋焦がれ
白昼のロマンスも
あの子の前で消えていく
あなたの呼吸は茜色
わたしの鼓動を染めて
指先の熱に憧れて...白昼ロマンス