ミカンリムの投稿作品一覧
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灰色 雑踏の中
ここにいる 低い低い
姿も声も黒に生まれた
ただそれだけ
どれだけ鳴いても 誰も足を止めはしない
冷たい針を刺して過ぎるだけ
白黒 雑音の中
ここにいた 高い高い
最後の光も黒に呑まれた
ただ、それだけ……...新月
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アルバムをめくる音
こぼれる笑顔
一枚一枚
大切に思うよ
あんなこともあったなぁ
こんなこともあったなぁ
馬鹿なことが好きで
たくさん笑った
ピースサインの笑顔
シャッターチャンス...現像
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好き嫌いの好悪メーター
どっちつかずに針は揺れて
どちらかと言えば好きの部類
万人受けでも狙ってるの?
個性の中間はありきたりで
誰からも好かれる安全策
どれだけのものに嫌われようとも
ただひとつの愛があるならば
そのひとつのために歌おう
それ以外の意味はいらない...群集一輪
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泣かないように強くなりたくて
いつでも笑うことを心掛けた
だから忘れた
てをのばせずにくやしくて
なにもできずにかなしくて
誰か教えて
涙を流す方法を
あとでいくらでも笑うから
めをとじればなきそうで
めをあければなにもない...笑い声
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ぽた ぽた ぽた ぽた
今、どこにいますか
ぽた ぽた ぽた ぽた
今、笑っていますか
きっとこの声は届きません
きっとこの願いは叶いません
それでも想いは消えてくれません
今ここにいられません
今笑っていられません
いつか笑いますから...つかのま
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汚れきった掌
流れることのない傷
ひびわれたガラス
いっそこの心に写して
低い音の中 はしるノイズ
叫ぶような 泣きそうな
あの歌声が 躯に響く
棄てきれない 雑音‐ノイズ‐
怒りも 涙も 笑顔も
壊れかけた仮面の嘘...ガラス片
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こんな真っ暗な 世界でも
まだ笑ってるから 大丈夫
キヅカナイデコンナモノ
雨の雫が、零れて落ちる
こんな狭苦しい 世界で
でも笑えてるから 大丈夫
キヅカナイデコンナモノ
何度もこらえた、零さないよう
涙を流したくないなら
目を閉じれば隠せるかな...雫
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ヘリクリサム
さあ歌おう この声で
ねぇキミ、あたしの事知ってる?
「知らない」なんてもちろん言わないでしょ
フランスパンの精じゃないよ
ドリルみたいでもドリルじゃないよ
本当に知らないの?
キミはじつにバカだな
ならこれから知ればいい
音を重ねて歌う...ヘリクリサム
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君のみる世界は 真っ暗で
寂しいも言わずに 強がって
ひとりぼっちと 思ってる
雨に頼って、泣いてないつもり?
君のいる世界は 狭くて
辛いとも言わずに 強いフリ
ひとりぼっちと 思ってる
泣き虫のくせに、我慢のつもり?
涙を流したくないから
君は目を閉じてしまった...虹花
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はじまりは他人だった
どんなふうに
仲良くなったか なんて
もう覚えてない
気がついたら もう大切で
寂しくなったら 会いたくなって
嬉しくなったら 話したくなった
だから、伝えたいんだ
ah――…‥
ありがとう...スマイルバラード
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キャンパスに描いた
たくさんのメロディー
まずは赤で太陽を描こう
始まりの色
ちょっと豪快に塗りたくる
次は青で空を描こう
二つ目の色
すこし控えめに塗り絵のように
じゃあ緑で森を描こう
今度からは絵の具を変えて...絵画の楽譜
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並べると 一番 小さくて
ちょっと わかりづらい
でも耳をあてて 聞いてみて
ほら聞こえるよ あたしの声が
一緒に歩いてても
なんとなく疎外感
すこしうしろ
そこが落ちつくの
うしろ姿が好きなの
足跡つけて遊ぶの...ウタウタマゴ
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落ちてゆく
深く 深く
迷宮の奥
消えていく出口
わからないの
どうすればいいの
いつのまにか 迷い込んでた
どうしてここにいるの?
ひらり ひらり ひらり
飛んでいく あなた...迷宮バタフライ
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降りはじめた雪
この手に落ちて水になる
凍えたこの手では
もうそのぬくもりはわからない
黒いコートが
雪の結晶で白くなっていく
冷たくなったこの手を頬にあてて
私のぬくもりを おもいだす
白く染まっていく世界で
目覚めることおもいだす...白染め