阿妓の投稿作品一覧
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Ⅰ
<サビ1>
深い海 堕ちていくの
ただ溶けるように
たゆたうように 泡沫に
今日を覚えず
明日を感じず
ただのまれ消えていく私
誰かになってしまうなら
いっそそのまま居てほしい...不レ眠(ねむれず)の夜
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死にたいの?
そう問いかける僕に
そっと白い手首を差し出す君
引っ掻くように走った無数の傷
月の光に照らされた別の手は、その数増やす予兆
その薄い刃で何をするのか
その身を切るのか
痛みが教える生の意味とか
痛みを感じる自己の存在とか
それではあまりに悲しくて...破鏡
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あの日掴めなかった星が瞼の裏で瞬く
もう戻らないと誓った腕が
今もあの日の願いを刻む
嘆かない
空を
亡くさない
夢を
この腕で描ききる
きっと……
空が嘆いて曇るなら、...星をも掴む筆
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勉強で変わる未来
理論で操作したいだけのくせに
自分のための努力
重荷を下ろしたいだけのくせに
無機質な大人達が踏み鳴らす革靴
雑踏 騒音 迷惑よ
頭の中を駆け抜けていく言葉の数々
意味も真意も解らずに投げ掛けているなら、迷惑よ
責任の擦り付け合い
保身だけしか考えてないくせに...Control
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貴方と私
濡れた息が擦れ合って
欲望に火をつける
「愛してる」と掠れた声で囁く貴方
「嘘でしょう」分かってるのに頷く私
夜が明ければ人混みに紛れ
他人に戻るなら
今夜、混ざり合って離れないよう
欲望だけで溶け合いたい
意味は違えど、同じ温度で...マッチ
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もう迷わない
決して
弱いことを盾に逃げるのはもう
そんな自分にはもう
胸に手を当てる
ずっと弱々しく光っていた私の感情
忘れない
解き放てば
曇り空を切り裂いて
青い空を駆けれるはず...決意の空
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空の碧さが苦しすぎて
涙溢れる時もある
風だけが空を知り
空だけが自由なら
こんなに叫ばなくても
折れた翼でもがく必要もないのに
必死で諦めて、逃げてきた
やりたいこと、したいこと
すべて
何もしないことで...風知空
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好き
あなたの一挙一動にふるえて
恋が心を叩くの
切なくて苦しい
叶わない恋だって知ってるのに
どうしてまだ好きなんだろう
我が儘かな
抱き締めて欲しいなんて
きっと優しい君のこと
大事にしてくれるんだろうけど...かたおもい
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渇いた肌
濡れたぎる欲望
あの人の代わりでも
嘘だっていいの
忘れないように
白い傷跡つけてよ
奥深くまで
赤らむ肌
打ち付けて熱情
ただの捌け口だとしても...白い傷跡
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好きじゃない
好きじゃない
お願いだから
我慢するから
知らせないで僕の気持ち
伝えないで僕の気持ち
ずっとこのまま
君と出会った頃
僕はおもちゃの剣片手に
それでも誓ったよ...好きじゃない
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言葉が泡になって消えていく
伝えられない想い 届けられるはずなのに
人魚姫ってこんな気持ち?
胸に秘めた想い 届けられなくて
私、金魚のよう。
伝えたい気持ち パクパク泡になる
五十音で表せない想いは水草にからまるだけ
どうせなら神様、人魚姫にして
笑顔が水になって流れてく
たったひとつの取り柄 い...金魚の恋
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生活が変われば
何か見つけられるって
忙殺されてれば
憂鬱を忘れられるって
そんなこと当たり前に信じてた
生きるのが辛いだなんて
詩人みたいなこと
生命は大切だなんて
死人みたいなこと
言うつもりもない...不変
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火傷しそうだよ
こんな青い空の下
ニヒルに言ってみたりして
きっと明確な未来像描けてる人は
膿んだりしないんだろう
きっと自分に自信があふれてる人は
傷を掘り返すこともない
そんな姿が眩しくて熱すぎて
また火傷を負いそう
僕はまだ古い水膨れを弄ってばかり...みずぶくれ