アルデンテ

[a]
少し朝寝坊をした
午前11時半だ
今日は朝ごはんは無し
「お昼　パスタ食べようか」

スターテイル

[a]
真夏の夜には夢を見てしまう
星屑が落ちるような夢
真白な世界に迷い込んだなら
僕のほうへと歩いて来て

琥珀月光

[a]
雨に打たれて　見上げた空に
言葉が浮かぶ　浮かんで消える
塗り固めた日々を過ごしてきた
月は凡て見ていた

大嫌い

[A]
君が嫌いです。
「僕も嫌いです。」
どうしてそんなに
怯えているの？

明日の君に

[A]
あの日の横顔に
「さよなら」の意味があった
明日のあの人に
よろしく、伝えてほしい

映画館のロマンス

[A]
小さな映画館のロマンスは
小説家の夢のように　僕を夢中にさせた
[A]
大きなスクリーンの向こう側

スターゲイザー

[A]
僕はただの夢想家で
届かないもの　見つめてる
手を伸ばせばすり抜けて
こぼれ落ちるのを待ってる

白鳥の歌

[A]
白鳥のワルツ
湖の上で 踊る
僕たちが観ていた
白黒(モノクロ)の映画(フィルム)

スノーフラワー

[A]
忘れ去られた季節の声が聴こえる
秋を追い出し街を吹きすさぶ木枯らし
[B]
別れの言葉　思い出せば

かくしごと

[A]
君とはきっと　なんでも
言い合えるような　ふたりだね
トモダチ以上　それでも
「それ以上」には　なれないの

LED

[A]
重たい時は流れ　時代は変わり続け
夜は短くなり　僕は大人になる
流行りは淘汰の中　上塗りされ続ける
皆が忘れ去ったものを溶け込ませて

また明日

[A]
拡げる　空の色　咲き出した　傘の群れ
さよなら、また明日　約束は　持ち越されてく
[A]
あの日の　空の色　君のいた　場所にいる

背中合わせ

[A]
背中合わせて語り合う
夕日映した教室で
近くて遠いこの距離が
今のふたりの絶対値

one way

[A]
通り過ぎる愛しい人を　呼び止める勇気も無い僕に
この悲しい恋なんてもの　いつまで続けさせるつもりですか？
[A]
気づかぬふりも意味がないや　押し込んだ気持ちが暴れだす

純愛ホリック

[A]
カラフルな人生に
酔いしれて潰されて
モノクロな夢見てる
君だって僕と同じ

薔薇姫

[A]
夕闇の残り香　照らし出す箱庭
溢れ出た滴が　溶かしてく赤の花びら
口づけて
[B]

スターフライト

[S]
スターフライト　眩しいね
大きな宇宙(そら)から見た
僕の星　小さいな
もう見えなくなった

answer

[A]
聞き飽きた言葉が転がる
ふたりきりの部屋
あの日から幾度と無く
笑いあったのに

飛び出せハートビート

[A]
伝わる鼓動に　涙が出ちゃう
砕ける破片に　指を切っても
飛び出すハートは　抑えられない
あなたの元へと　走って行くよ

オレンジ

[A]
夕日色染まった教室で
最後に話した言葉たち
今でもここに残っているよ
色褪せないね

君にさよなら

ずっと君に言えなかった言葉を　まだ
[A]
空が　茜に染まって
ふたり　寄り添って離れてく
影は　そっとこの手を繋いでる

シオン

[S]
どんな日々を過ごしてますか
君は上手く笑えてますか
またひとりで泣いていませんか
僕のことを覚えてますか

再会の時

[A]
春の香り届く　舞い散る桃の花弁
また巡る季節に　馳せた思いの丈
君の影が残る　こゝろに覚えた痛み
響く　あの日の　言ノ葉ひらひら

君想い

[A]
秋うらら　彩った
今は無き　影を探して
花弁が　連れ去った
泡沫に　揺れた残り香

Mermaid

[A]
水面に光る星　まるでキミみたいだ
いつしか目で追ってた　魅了される瞳
視線が合った瞬間　すぐに逸らしていた
言葉交わした夜は　満ちたる月のよう

pretty girl

[A]
今日は何を書こうかな
昨日買った本の話？
お気に入りの服の話？
大好きな君の話？

葛ノ葉

[S]
いつか　いつか　天気雨が
降りやんだ　その時には
キミの　もとへ　参りましょう
時雨れの嫁入り

triangle

[A]
夜空に映るふたりの残像は
今では無垢な夢で　酷なほどに笑ってる
夏の三角　小さなてのひらを
かざしたら触れ合った　伝わる温もり

君のいる街

[A]
２丁目のカフェ　大通りの角
噴水広場に　夕焼け公園
[A’]
青いシーソー　赤のレンガ道

空飛ぶペンギン

[A]
今なら出来る気がするよ、なんて
根拠のないこと言ってみても
今すぐ君に会いたいな、ちょっと
恥ずかしいけど好きなんだ

メモリーバイバイ

[A]
セピアで出来た思い出が
色付いたのはあの日から
ファインダーから見た君は
泣きたくなるほど笑ってる

恋花火

[A]
一年ぶりの　浴衣に袖通し
裾が少し　短くなったけど
君を迎えに　慣れない下駄で
無料配布の　うちわで空仰ぐ

初恋草

[A]
そういえば　最後に会ったのいつだっけ？
そんな事も　忘れるぐらいの時の流れ
いつの日か　好きだと言えなかった思い出
いつまでも　この胸閉じ込めておくんだ

セツナイ恋の唄

[A]
地元の景色が変わる
何度目の雪化粧だろう？
風向き次第の便り
いつの日も頼って耳澄ます

falling blossoms

[A]
空は哀しく　明日へ澄み渡るから
僕は一人で　昨日を見続けている
[B]
消える君と陽炎たち