Silver Bullet Night

夜空に金の指輪昇ったら
いざ行かん 霧の森を抜けて
シルバ・バレット・ナイト
狼狩りの夜
世迷の甘い舌で遠吠える

暗中

◆目隠しで君に触れようとして
◇耳を塞いで言葉を求める
◆◇
初めに隠し事をしたのは
一体、どちらだったのでしょう？

蜘蛛カ獣カ恋ノ歌

蜘蛛カ獣カ恋ノ歌
Ａ
魂の緒を手繰り寄せ
Ｂ
からからと紡ぐ糸、恋の赤色 蜘蛛のように綾取って、貴方を捕らえる

歌う鯨、絵かきの世界

A
真っ白なキャンバスに
流し込む海の色
そこに泳がせたのは
歌を奏でる鯨

龍の為の風の歌

龍の為の風の歌
柔らかな陽 金の紗(うすぎぬ)
梢(こずえ)奏で 花々と舞え
昼と遊ぶ 君は美し
星の夜(よ)には 銀貨の飾り

銀星の鳥

銀星の鳥
1番-A
願い星
手に入れようと
儚いその羽は

夜送曲

爪の先で 星を弾(はじ)く
砕け散った 銀の色を
道の端(は)に咲く
花の中落とし
貴方の行く道

君へ贈る子守唄

「おやすみ、良い夢を」
一日のおわりに
おまじないを、ひとつ
君へ贈ろう
"明日(あした)が今日よりも

アルビレオ

アルビレオ
解けない魔法で
いつまでも
輝いていたい
オレンジ色の

桜恋唄(さくらこいうた)

風花を きらきらと
吹き散らす 東風(ひがしかぜ)
愛しき君よと
歌うは 鶯(うぐいす)
騒ぐ心 花蕾

カウントダウンと青い鳥

いつまで
側に居てくれるかな
あなたは青い鳥
強い翼、持つ人
飛び立つ日を

花の雨降らす龍の歌

約束の風を 待って
悠久の時に 沈む
見上げるあの空は 未だ 未だ 遠く
暗い谷の 底に
鎖(とざ)された龍の夢

金平糖少女

飴細工みたいな
君の目から
カラカラ落ちる金平糖
白い指がつまみ上げて
僕の唇に押し付けた

雨と傘

冬のはじめ 冷たい雨
冷えた指先で僕に触れた
君が差し延べた傘の下
「ここに二人きりだね」
小さな世界に少し笑えた

桜鬼(さくらおに)

一夜(ひとよ)
綻(ほころ)ぶ花蕾(はなつぼみ)
揺れる一枝(ひとえだ) 恋心
二夜(ふたよ)
初めの一花(ひとはな)の

バイバイ

貴方の為よって
君は言うけれど
なんて残酷な言葉だろうね
例えば君がいなくなって
僕がそれを喜ぶとしたら

please

望んで　焦がれて
求めて　叫んだ
誰か呼んで
僕の名を呼んで
頭を撫でて　抱き寄せて

赤い糸

赤い糸
から、からり
紡ぎ歌　口ずさみ
赤い糸
する、するり

いとし　この旅

優しい歌ばかりじゃないさ
時には　痛いこともある
けれど　それを知っているから
心のまま　愛しいと笑う
耳を塞いで　うずくまる時は

ｍｏｒｎｉｎｇ　ｇｌｏｗ　

朝焼けの窓辺にもたれて
色を変えていく　街を見る
薄紫色の路地裏　真っ赤なハイヒール
夜色の仔猫を従えて
さながらダンスを踊るように

砂の海を行く者

白い砂漠は時の墓標
数多の命が膝を折り
その足元へと回帰する
全ては皆等しく砂へ
『おかえりなさい、愛しい君』

金魚鉢

水の底
聞いたんだよ
君が泣いて　泣いて
塩辛い海を創る
その音を

鈍銀（にびぎん）

薄曇り
銀色の花
舞い落ちては積もり
瞬(まばた)く間だけの
面影を描く

エンドレス・リピート

君がいつも楽しげに
口ずさんでた　あのメロディー
今も僕に刻まれて
ただ鮮やかに繰り返す
ねえ