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【小説】地下アイドルを推しています。第一章⑨

十月、僕は仕事を終えてファミレス『ハチミツ』に向かった。この月のイベントといえば『オクトーバーフェスト』というモノがある。ドイツの祭りを元にしたイベントでドイツビールやドイツの料理を特別に提供している。たった一週間のイベントなのだが、その期間ウェイトレスの女の子たちは『ディアンドル』というドイツの民族衣装を着て接客をするサービスがある。その衣装はフリルの付いたドレスで少し胸元が広く開いているのが特徴だった。いろんな色があって女の子たち、それぞれ違った色のドレスを着ている。やはり女の子のよって胸の大きさが異なるので少し大胆に見える子もいるから目のやり場に困る。僕は無意識にリリスちゃんを探していた。自分でも解ってないうちにリリスちゃんのことが気になっていたようだ。だけど、今日はシフトに入ってないのかも知れない、姿が見当たらない。扉を入ると一人のウェイトレスが案内をしてくれる。まだ見たことのない女の子だった。ネームプレートを見ると『ユウカ』と書いてある。ユウカちゃんは少しかすれた声でショートカットのボーイッシュで元気な女の子だ。
「いらっしゃいませ、お一人様ですか?お席にご案内しますね」
僕は窓際のテーブル席に座った。
「本日はイベント期間でオクトーバーフェストとなっておりまして、ドイツ料理やビールなどをおすすめしております。」
 ビールが得意ではない僕は少しでもドイツを楽しみたい気持ちからドイツ料理の日替わり定食でもある『ハンバーグ定食』と白いウインナーが珍しく思ったので『ヴァイスヴルスト』を注文した。飲み物には、やはりビールも飲みたいと思ったのでビールベースのカクテル『カシスビア』を頼んだ。カシスビアとは名前の通りカシスとビールを混ぜた少し甘めのカクテルだ。

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2019/07/20 18:08

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