タグ「KAITO」のついた投稿作品一覧(9)
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【鏡音リン・レン他】祝・民族調曲コミュ一周年【告知】
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「なるほどねー……」
何故だか少女は、メイコ姉に対してはそれなりに素直だった。不機嫌な顔をしているが、質問にはそれなりに答えている。
名前は……まだ答えてくれない。年齢は僕と同じ十四歳。適性は剣士だけれど、武器は持っていない。武器どころか、回復用のアイテムも盾も鎧も何もないらしい。
倒れて当然...【小説】wor L d's end 03
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ここで暮らし始めて、どのくらいの時間が経ったのだろう。僕はいつから存在しているのだろう。
そんなこと考えたこともなかったし、君と出逢わなければこれから先も疑いなどしなかっただろう。
世界はここにあり、僕はここにいる。そう、信じて疑わなかった。他の世界なんてどうでもいいと思っていた。
-----...【小説】wor L d's end 01
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無言で差し出された剣。カイトは俺をまっすぐに見て、いつもの穏やかな表情すら浮かべず、剣を持つように促した。
「ちょっと、カイト!」
ミク姉が走ってきて、カイトを止めようとする。だが、カイトはそれすら無視して、ただ俺を見ていた。
「何やってるの、二人とも! まだ、外に出ていいなんて言われてないよ!...【中世風小説】Papillon 10
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「リン! リン!」
身体を強くゆすられて、初めて誰かがそこにいることを知る。焦点の合わない瞳で、翠を見つけた。
「ミク、姉……?」
周りを見回す。誰かが床に倒れていた。そのすぐそばに、カイトが立っている。カイトが誰かを倒したらしい。
でも、何故。分からない。あたし、何してたんだっけ。
「よかっ...【中世風小説】Papillon 5
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流血表現があります。苦手な方は読むのをおやめください。
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失うことに、慣れる日なんて来るのだろうか。君を失ってもいいと思える日なんて、来るのだろうか。もし君を失いたくないと願い続けたら、失わずにいられるのだろうか。そんな自分勝手を、世界は許してくれるのだろうか。君は、許してくれるのだろう...【中世風小説】Papillon 4
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「わぁ、可愛いーっ! ほら、見て!」
並べられた商品を見てははしゃぐあたしに、げんなりとしてついてくるレン。
高熱にうなされているレンに無理やり、街へ出かける約束をさせて、今日ようやくのデートとなった。少し離れた場所を、何食わぬ顔してカイトが歩いている。一応、用心棒だ。
「なんなのレン、もっと楽...【中世風小説】Papillon 3
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君だけを見ていた、とか、君だけを守りたい、とか。
もうそんな、白々しい言葉しか思い浮かばない。それを証明するものなんて、もうどこにもない。
夢の中で、ただ君の姿を探していた。夢の中でくらいは、君の笑顔に会いたかった。
降り注ぐ光の中、噴水を浴びて、緑の絨毯に寝転がった日々。一日中、手を放さず...【中世風小説】Papillon 2
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あなたはもう、忘れてしまったでしょうか。二人でなら、何もこわくなかった頃のことを――。
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「ルカ姉! メイコ姉!」
あたしは、白い衣のすそが翻えるのも気にせずに走り、部屋に飛び込んだ。あまり品はないけれど、これでもこの王国の第三王女だ。
「ねぇ、レン見てない?」
部屋の中にいた姉二人...【中世風小説】Papillon 1