タグ「小説」のついた投稿作品一覧(4)
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《地下水道》……そう呼ばれたこの風景は、まさしく見たままの風景だった。
足下には水溜まりが一面に広がっていて、水深はかなり浅い。1センチ程度だろう。
その水は薄暗い天井から滝のように流れ落ちてきていて、下流には網目の格子があってそこから階下へ流れ落ちているらしい。
壁も天井もコンクリート造り...バーサス・ボーカロイド|第一話《電脳バーサス》③
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「……で、これがミクのスペックな訳か」
改めて見てみると、そこには身長体重などの基本スペックの他にイクイップメント、つまり装備の項目があった。
一番上には8/9という数字。ここにはキャパシティと書かれている。
その下には近接武装《ネギ・ブレード》との表示。他には遠隔武装《ハピネス・ポップ》。
...バーサス・ボーカロイド|第一話《電脳バーサス》②
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『マスター! マスター! 聞こえますか!?』
そんな可愛らしい少女の声が聞こえ、俺は周囲を見渡した。
暗く黒い世界だ。
特に何も見当たらないが、空に幾つもの線が伸びている。規則的に並んだ緑色の線は縦、横、奥へと駆け巡っている。例えるならグリッド線。X軸、Y軸、Z軸を指し示すラインに似ている。そ...バーサス・ボーカロイド|第一話《電脳バーサス》①
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そのパッドの発明は人類にとって革新的な一歩となった。
と言ってもそれは何もお胸に当てるパッドのことじゃない。確かにある意味では革新的な一歩なのだろうが、お胸のサイズを気にする女性だけにしか需要がないのなら、わざわざ人類にとって……などと大仰な物言いをする必要はなかっただろう。
つまり何が言いた...バーサス・ボーカロイド|プロローグ《覚醒ウェーブ》