タグ「恋愛」のついた投稿作品一覧(16)
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ことが終わったとき、グミはベッドの中で…俺の腕の中で、疲れ果てたように目を閉じた。
…そりゃ、そうか。
「…痛かった…?」
ふと心配になってそう聞くと、グミはふわっと笑った。
「うん。でも平気だよ?」
グミも俺にだいぶ遠慮しなくなり、名前で呼んでもらえるようになってから久しい頃、俺とグミは…そういう...デュエット 番外編~キャロットアイス~
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マスターは私を見てため息をついた。
「飲みに行く?俺の奢りでいいよ、めーちゃん。」
私はマスターに手を引かれて、部屋を出た。
大好きな居酒屋で、いらつく気持ちに任せていつもよりもさらに何本も飲む。
マスターは金持ちだからたまにはいいだろう。
「あんの……バカっ……ちきしょ、バカイトぉ、めぇっ……」
...デュエット 番外編~MEIKO×マスターside~
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夕食の後、グミちゃんは俺の部屋に来た。
これまで話さなかった分を取り戻すかのように、いろいろなことを話す。
俺は自分の過去の話をした。全てを話すことに決めた。
グミちゃんは、何も言わずにじっと耳を傾けた後、優しく俺のマフラーを撫でた。その後ゆっくりと口を開いて、大丈夫ですよ、と笑いかけてから、自分の...デュエット ~KAITO side~ Finale
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「…完璧だな。」
マスターに、"Nightmare of You"の収録に呼ばれ、行くと、グミちゃんは昨日よりさらに美しい歌声を響かせていた。
マスターが俺とグミちゃんに楽譜を渡す。
「ほら、これだ。俺が珍しく何日もかけて作った曲だぞ、ありがたく思えよな。これが成功したら、これから先デュエットは二人...デュエット ~KAITO side~ ③<Sweetest Fruit>
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ようやく動く気になったその日の夕飯、なんとか這うようにして夕食に向かうと、やっぱりグミちゃんはいなかった。また頭がくらっとする。
「マスター…グミちゃんは…?」
珍しく夕食に来ていたマスターに聞くと、マスターは苦笑いした。
「あとで説明する。それよりお前、夕飯の後ちょっと外出て話すぞ。」
俺は小さく...デュエット ~KAITO side~ Interlude 2<Daydreaming>
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部屋に戻ろうとすると、めーちゃんに腕をつかまれた。
「…ちょっとこっち来なさい。」
強制的に、寮の集合部屋に連れ戻される。
その瞬間、ずらりと並んだみんなが目に入った。ミク、リン、レン、ルカ。
「で?グミと付き合うの?」
ミクが、興味津々と言った様子で聞いてくる。
「なんで知ってるの…?」
「バレバ...デュエット ~KAITO side~ Interlude 1<Daydreaming>
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またしばらく仕事、ないんだろうな。
なぜか何もする気になれず、昼、自室でぼうっとしていると、マスターが突然部屋に入ってきた。
「マスターっ!?突然入ってこないでくださいよっ!」
「何か見られて困ることでもしてたのか?…鍵を開けといてるお前が悪い。」
「見られて困ること、って…」
「まぁそれは冗談だ。...デュエット ~KAITO side~ ②<Indigo Night Dream>
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「めーちゃーん!」
仕事から戻ってきためーちゃんを見て、俺は話しかけた。
「何、何。どうした。」
「なんかねーグミちゃんと初デュエットだってー」
めーちゃんはきょとんとして、それから笑った。
「よかったじゃない。あんな人気の子とデュエットできて。あんたも幸せ者ねぇ。マスターとグミちゃんに感謝しなさい...デュエット ~KAITO side~ ①<Love Fruit>
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誰にも愛されなかったし、誰を愛すこともなかった。
誰にも愛されないし、誰も愛さない。
俺のマフラーは、俺の首を常に守っているものだった。夏でも、服を着替える時でも。お風呂に入るとき以外、ずっと俺はマフラーをしていた。
それと同時に俺のマフラーは、いつでも俺が自分の命を断てる証だった。
その必要がなく...デュエット ~KAITO side~ zero
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あたしは、その日夕食の後、カイトさんの部屋に行って、いろいろな話をした。
カイトさんの過去の話。あたしのデビューのきっかけ。今まで歌ってきた曲について。カイトさんのマフラーと、あたしのゴーグルの意味。
「カイトでいいよ。あと敬語つかわなくていいから。」
カイトさんは、しばらく話した後そう言ってくれた...デュエット ~GUMI side~ Finale
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「…完璧だな。」
マスターはあたしの"Nightmare of You"を聞くとそう言って、あたしとカイトさんに次の曲の楽譜を渡した。
「ほら、これだ。俺が珍しく何日もかけて作った曲だぞ、ありがたく思えよな。これが成功したら、これから先デュエットは二人をメインにすることになると思う。」
「え!?ほん...デュエット ~GUMI side~ ③<Sweetest Fruit>
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マスターに優しく肩を抱かれる。
「…どうした。次しばらく仕事ないから、マスターとしてじゃなく、一人の大人としてなら相談に乗れるぞ。」
マスターの何気ない優しさが、あたしの口を軽くした。
告って玉砕したこと、何て言われたか、を全てマスターにぶちまけると、気持ちが不思議とすっと楽になった。
「あー…あん...デュエット ~GUMI side~ Interlude 2<Nightmare of You>
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次の日、朝になって鏡で自分の顔を見ると…やっぱり、散々なことになっていた。
目は腫れていて、一晩中泣いていたせいか目の下には隈ができている。頬には涙の跡がいっぱい。鼻をかんだせいか、鼻は真っ赤で、ルドルフ状態だった。
ついでに言えば枕もびしょびしょ。
「…やっちゃった。」
あたしは小声で呟いた。でも...デュエット ~GUMI side~ Interlude 1<Nightmare of You>
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二曲目の滑り出しも順調だった。
今度の曲は前回とは逆で、基本はカイトさんが主旋律で、あたしがハモリ。
歌詞も、大人の男の人の切ない恋愛で、性的描写もいくつかある。
カイトさんの声は相変わらずよく伸びるし響くし、あたしも、自分で成長してるという実感はわかなかったけれど、カイトさんやマスターに褒められた...デュエット ~GUMI side~ ②<Indigo Night Dream>
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「グミちゃん。」
「はいっ!」
次の朝、マスターに呼び止められた。
「これ。カイトと二人で歌う曲。明日までに音取りね。あとお昼ご飯食べ終わったら今日のグミちゃんの曲やるから。」
あたしは全力で頷いた。そして自分の部屋に戻ると、喉を痛めないように、声を出さずに思いっきりガッツポーズをした。
そして、初...デュエット ~GUMI side~ ①<Love Fruit>
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あの人は、いつでも輝いて見えた。
そういうとみんなは笑う。そんなことない、と言って。顔だけだよ、って。青いのがめずらしかったんじゃないの?って。
でもあの馬鹿さ加減も、ヘタレさ加減も、運の悪さ加減も。
何気ない優しさも。
全部、あたしにはうらやましくて、それと同時に輝いてた。
あたしは彼とはタイプが...デュエット ~GUMI side~ zero