タグ「KAITO」のついた投稿作品一覧(15)
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ニ番目アリス 薔薇と拳銃
ひどく、がらんとした場所。
気が付くと、そこに、佇んでいた。
何だか……脳裏まで、がらんと、真っ白だ。
ココは………どこだろう………?
………ぼく………は………?
ふと、がらんとした思考回路に、何か、白いモノが、はねた。
………白いモノ………
……そ...『人柱アリス』二次創作小説――ソウセイ⇔アリス―― ニ番目アリス 薔薇と拳銃
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歪P様の人柱アリスの二次創作小説です。
*それぞれのアリスたちの夢に来る前の現などを、いろいろと、勝手に設定しています。
*少々、特殊な解釈をしているかもしれません。
*双子の依存心が、強めです。
上記のものが苦手な方は、閲覧をお控えになったほうが、よろしいかと思います。
「そんなっ!! そんなこと...『人柱アリス』二次創作小説――ソウセイ⇔アリス―― 一番目アリス 剣と柘榴
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カップリング注意です。レンリン(双子に近い関係ですが、現在の倫理観に基づく近親相姦には当たらないかと思います)、ミクオ→ミク、それから、本編の都合上、書くことになったのですが、ほとほと、ありえなくて、申し訳ありません、ガクポ×カイコという、よくわからないカップリングが含まれます。これらのカップリング...
世界の創り方 『双子の月鏡』番外編一
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「あ!!」
「道が終わった」
光の道は、蓮と鈴の真上と真下で、円を描き、そのまま、消えていた。
「ここが、そうなのかな?」
「たぶんな」
光の円を覗き込みながら、そう聴いた鈴に、蓮は、光の円を見上げながら、そう答えた。
「くぐってみる?」
「空からと水から、どっちから? それとも、二人で、一遍に...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十九
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「あ!! この衣! 蓮君のだ!!」
水面近くになって、海渡が叫んだ。
巨大な岩に、金襴の刺繍の施された布(きれ)が、引っかかっていたのだ。こんなに、豪華な刺繍のものは、そうそうはないし、だいたい、今日の蓮の衣装も、持ち物も、海渡は、ありありと思いだせる。
「こっち側は、剣で、切ったんだね。蓮君の...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十五
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「天鳩(ミク)お姉ちゃん……どうしているかな?」
ふいに、鈴が呟いた。先ほどから、遠くを見るような目をすることが多かったし、ずっと、考えていたのだろう。
もう、海は静まっているとはいえ、その気持ちは、蓮にも、痛いほど、よくわかった。
「どうだろうな」
ただ、だからこそ、安易な答えは返せなかった...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十四
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「うん。約束」
そう言って、鈴は、小指と親指を立てた。
「ああ。約束」
そう言って、蓮は、鈴の小指に、自分の小指を絡めた。
その小指を、離した、そのときだった。
ゆっくりと、二人を、丸く、描いていた光が、溶けるように、消えていったのは。
「…………!?」
刹那、蓮の胸は、押しつぶされそうに...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十三
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とうとう、この夜が来た。
蓮は、下弦の月を見据えながら、先ほど、かったるい儀式で、賜(たまわ)ってきた、剣の束を、ぎゅっと、握った。
蓮の肩に、ポンと、手が置かれる。見やれば、“僕がいるから”とでも言うように、海渡が、微笑んでいた。
頷いて、自分も、軽く微笑む。それで、肩の力が緩んで、必要以...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十一
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「下弦の月の夜に、守り手の海渡と二人で、出立することになっている。そのまま、鈴を迎えに行くから」
朝まで、まだ、時間があると言われて、床についた蓮は、再び、夢の中で、鈴に会い、先ほどの、海渡との話をして、力強く、そう言った。
しかし、鈴の表情は、どこか、暗く、儚い。
「蓮は良いね」
蓮が、鈴の...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 十
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目を開いても、薄暗くて、よく見えなかった。
きらきらしていないから、夢の中ではない。朝でもないだろう。
「夜明けまで、時間があるから、まだ、寝ていられるよ」
耳に慣れた声が響いて、蓮は、そちらの方を見た。予想通り、海渡が、微笑んでいた。
「ああ……海渡。寝てないのか?」
「全く、寝てないわけじ...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 九
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最後の楽譜を暗譜して、蓮は満足そうに、顔を上げた。そして、そのまま、凍り付いた。
そこには、何もなかった。暗くて、何も見えないのではなく、本当に、切り取られたように、何もなかった。
そして、その理由は、蓮が一番、よく知っていた。
ずっと前に、鈴月に乗っているときに、暗譜しながら、歌ってしまっ...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 七
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十枚目の楽譜を暗譜し終えた蓮は、はたと、海草が生い茂っているところを睨んだ。
「海九央(ミクオ)! そこで、何やっているんだよ」
守り帯を下げて、蓮が叫ぶと、海草の密集したところが、サワサワと掻き分けられて、その海草と同じ色の髪と瞳の少年、海九央が現れた。
「あ。神子蓮。いいもの、巻いているね」...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 六
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「蓮君。何枚、終わった?」
「七枚」
鍛錬や仕事を終えて、暗譜を始めた蓮は、海渡の声に、楽譜から、目線を上げずに、そう答えた。
「へぇ。蓮君にしては、ゆっくりだね。蓮生(はすう)みの儀式で、疲れちゃった?」
「それは、結構、好きだから、平気………気が乗らないだけ。早く、寝たい」
「蓮君って、寝るの...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 五
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朝餉(あさげ)の席へと、足早に歩む蓮は、ふと、足を止めて、ため息をついた。
海渡が、白いひげを蓄えた、上官なのだろう、男に、何やら、言われている。叱責でも、受けているのだろう。もっとも、叱責とは名ばかりの、言いがかりなのだが。
蓮は、小さく息を付くと、男のもとに、歩み寄った。
「海斗は、神子直...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 四
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心地の良い、夢のような時間。
いや、まさしく、夢の時間。
その蓮の夢を、壊すのは、いつも、間の抜けた声だった。
「れんぼ~う! 起きようよぉ! 朝だよ~!」
その声を聴くたびに、蓮は、その声の主が、少し、憎らしくなる。
人の夢を邪魔しないでほしい。
せめて、余韻にくらい、浸らせてほしい。...双子の月鏡 ~蓮の夢~ 三