タグ「KAITO」のついた投稿作品一覧(4)
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鈴のように美しい声が好きだ。
桃色の滝のようなその髪も。
時折揺らめく神秘的な瞳も。
その全部。全部全部全部。
大切すぎて…近づくことすらできないほどに。
「…で、まーた僕のところに来たの?」
呆れたようなカイトの声に、窓の外を眺めていた青年…神威がくぽはギクッと肩を揺らした。
放課後の教室。外では...【小説】飛べない鳥が羽ばたくとき
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…初音ミクと鏡音レン。
2人の物語が先へと進む前に、少しだけ時間軸を巻き戻そうと思う。
所はヴァーレーヌ。ギルド本部の置かれた極寒の地。
石造りの堅牢な要塞であるギルド本部では、その時、円卓会議が行われていた。
「それでは…鏡音家の動向について、『青』より報告を」
「はい」
凛とした声と共に、仮面を...【小説】Gulid!!! 1-6
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僕の学校は、非常に変な形をしている。
芸術家の人が設計をしたという校舎は何故か半円形で、それに合わせて教室も区切られているから、まぁ、はっきり言って使い辛い。
1組の隣が3組だったり、大きな特別教室の前にぽっかりと謎のスペースが空いたりしていて、色々謎の多い部屋配置がされているのだが。
当然、トイレ...【小説】行き止まりのトイレ
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これは、とある小さな町で起こった、ごくごく平凡な本当の話である。
「ねぇねぇ後輩君」
それまで黙々と本を読んでいた先輩がいきなり呼びかけてきたので、僕はパソコンから顔を上げた。
所は図書室。放課後の人が少ない室内には、図書委員の僕と本が好きな先輩くらいしかいない。
穏やかな笑顔を浮かべた先輩は、その...【小説】帰りたい