タグ「曲募集中」のついた投稿作品一覧(15)
-
悴み痛んだ 右の指先
携帯のボタンが震える
上手く押せやしない
毛糸で包んだ 左の指先
ぎこちなく操作は出来ても
ちっとも先へ進まない
早く来てよ かたっぽの手袋じゃ
気分も低下するばかり
こんな機械 経由した電子音じゃ
この手はあったまらない...かたっぽ手袋
-
出来たてアスファルトに
点々 猫の足跡
写メって君に送ろうかな
今忙しいかな
迷って悩んで
笑って見てほしくて
欲求のままに行動しては後で不安がる
猫耳でも付けてみたいな
ちょっとはポジティブになれるかも
いっそ猫になっちゃいたい...猫耳かぶり
-
部屋の中に棲んでいる 僕のそっくりさん
但し足は天井に 逆さまドッペルゲンガー
同じ高さの目線に問う
なぜ君は逆さまなんだ?
君から見た世界は どんなものだろうか?
「僕こそ問いたい
なぜ君は 地に足をつける?
見えるものは 変わらないさ...逆さまドッペルゲンガー
-
ある夜 音もなく現れたヴァンパイア
私の腕から流れる血を見て
ぶっ倒れた
今日 私は拾いものをした
血を見るのが駄目なヴァンパイア
噛りつけば 視界には入らないから
生きるには困らないらしい...リスカ少女と血迷いヴァンパイア
-
目を閉じれば浮かぶのは君の顔
〈通い慣れた雑然としたこの部屋で〉
視線の先 示すのは親友(とも)の顔
〈オイル臭が迎えるように鼻につく〉
何がいけなかったのかな?
無意味な問答押し込めて
何も考えないように
パレットに絵の具をぶちまけた
伝えたいよ 伝えられないよ
だから私は筆をとる...想色キャンバス
-
ちっぽけなときからもう銃を握っていた
撃つことに躊躇なんてなかった
命中率とか競い合っては笑っていた
突き刺さる世間の風も
生温い死の証も
二人が背中合わせなら
辛さも恐さも吹き飛んだ
いつまでもいれるって思ってたんだ
根拠なんてなかったけど
「対等でいよう」って言ったその口で...依存トリガー
-
a
揺れていたのは
地面じゃない 私自身
欲しかったのは
言葉じゃない 確かなもの
b
蕾をつけよう
色付くように変われ
s
私は五月遅咲き山桜...五月遅咲き山桜
-
a1
君の遺した籠の小鳥が
羽ばたいてるよ 飛べないのにね
君の過ごした部屋の片隅
探しているよ 面影ばかり
b1
お前も私と同じだね
c1
なんて残酷なの! 胸が痛いわ
どうせなら全て消し去ってよ...鋏と恋切羽
-
A1
「好きな人いないの?」そう誰かが聞いた
「好きな人いないよ」そう私は答えた
いなきゃいけないみたいなの勘弁してよ
B1
興味ないわけじゃないけど
恋したいってほどでもなくて
このままでいいのかな? いいじゃない! 今はこれで
C1
巷で人気 幸せなラブソング...Sky Days
-
泣いてるあの子を見上げても
あのころ涙は出なかった
何気ない景色を見つけては
このごろ涙が止まらない
喜び? 怒り? 哀し? 楽し?
涙の理由 わからないのさ
母親―マザー―は答える
コノ感情ハ解析不能デス
ツライツライ 重ねるほど
right right right...ツライツライ
-
1
長方形の箱庭 広がる幻想世界
ページの隅から顔出し侵食する現実
ファンタジーを好むリアリストは
勇者の剣(つるぎ)を受け取らない
「傍観者なら喜んで。当事者はお断わりします」
悪戯好きな妖(あやかし)は笑う
「この人間の矛盾よ、まこと摩訶不思議」
不思議なことをファンタジーというならば
人間こそ...現実ファンタジー
-
1
草履の鼻緒を千切ってしまいましょうか
貴方が此処から出られぬように
耳を瞼を塞いでしまいましょうか
貴方が外を忘れるように
女は刀を持つものでないと
誰が決めたのか
此の遣る瀬ない憤(いか)り
さあ 足を踏み鳴らせ
踊りましょうぞ うさぎの多武舞踏(タップダンス)...うさぎの多武舞踏(タップダンス)
-
1
貴方が林檎を
口にしたのはいつのことか
隣いたはずが知らぬ愚行
悔やめど戻れはしない
どれほど変わろうとも
私から消えぬ過去の貴方
差し出された紅い誘惑を
受け取れば消えるのか
──イヤよ...毒入り果実に口づけを
-
箱の中のメランコリー
大きな不満はないけれど
僕は僕であるのかを
自問自答し続ける
教室の後ろ ロッカーの上
座って眺める 高い目線
少し偉くなれた気分
足を揺らすようにぶらつかせる...箱の中のメランコリー
-
1
窓から出した手 ヒヤリと濡れた指先
顔出す太陽 光りだすスクリーン
色褪せたと思ってた
夢追いかけたあの頃
大丈夫と咲(わら)うように
不意に色を取り戻す
雨よ雨よ
流し去って優しい傷跡
上辺だけの感傷なんていらない...雨よ