タグ「妄想」のついた投稿作品一覧(7)
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「……嘘だ」
――唯一つ――
僕は、泣きそうな顔で呟く。
でも、悲しいほどにそれは現実で。
そう、それは―――“終末”
人が、次々と消えていく。村の真ん中にある、直径10センチくらいの、小さな穴から矢が飛び出していく。そしてそれはどんどん人に刺さっていく。
刺さった者はその痛みに叫び。
...――僕ガ、終ワッテシマウ、マエ、ニ
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「ねえ、歌おう?」
「『ヒト』って、ふと旅に出たくなるように眠る場所を求める、そういうものだと私は思うの」
そう君が話したのは、確か流星群の夜だったかな?
僕は、君と一緒に丘に座っている。空を見上げながら。
僕は言う。
「眠る場所、か…」
「そう」
「……でも」
僕は丘の下に広がる、...さア、一緒に歌オウ――
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翌日、王女は公開処刑される―という事に決まった。
本当は、私が処刑される筈だったのに―――
ごめんなさい。レン。
泣くかと思ったが、涙は枯れていた。これほど泣いたのは、あの日……母が死んで、レンと離れ離れになった時以来だった。
広場には、以前私が用意させた断頭台がある。これで何人人を殺して...悪ノ召使ノ物語Ⅴ(最終話)
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緑の国が、王女の手によって、滅んだ。
その話は、すぐに国民全員に伝達した。そして、それに国民の反発が高まった。そして、反王女の集まりができ、黄の国、青の国、そして緑の国の一つ向こう、桃の国の人々までもが参戦した。
その人々を率いるのは、赤き鎧に身を包んだ女剣士だった。
もうすぐこの国は終わる...悪ノ召使ノ物語Ⅳ
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昔々、森に囲まれた平和な国。
そこに住んでいるのは、きれいな緑の髪の住人達。
ただ1人を除いては――
『生きていてごめんなさい』
いつのまにか私の口癖。村の人たちは皆綺麗な緑の髪。
なのに、どうして?私だけ人と違う白い髪。まるで老人のように白い髪。色の着いていない、仲間はずれの白い髪。どう...prologue 白ノ娘ト千年樹
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母は、一年前からある病気に苦しめられていた。それは未知の病気だった。
不治の、謎の、絶望の病。
母が死ぬのは時間の問題だと思っていたが…
「何だ?今頃捨てられるのが怖くなったか?」
「いっそ殺せばいいんじゃないのか?」
その言葉に、リンの顔は青ざめる。
「嫌…レン……殺さないで!!!レンを殺...悪ノ召使ノ物語Ⅱ
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―昔々ある所に、悪逆非道の王国が在りましたとさ―
期待の中、僕らは生まれた。
教会の鐘が、僕らの為だけに鳴っていた。
――いや、『僕ら』ではなく、『彼女』の為に。
昔から、『双子は忌み子』でした。
王族に双子が生まれると、その代で一族は滅ぶのです。
だから、双子が生まれた...悪ノ召使ノ物語Ⅰ