タグ「鏡音レン」のついた投稿作品一覧(236)
-
・あくまで二次創作です
・初めに謝っておきます。すみません。
・正確には「リン」「レン」ではないのでしょうが、その辺は見逃してください。
Q.さあ、犯人はだあれ?
A.知るか。
<お願いだから、ナゾ解いて!>
ん?
僕は目をしばたたいた。
気のせいかな。なんか今、あるまじき発言が聞こえた...お願いだから、ナゾ解いて!
-
それは大きな問題じゃない。
だって私達の関係って、いつだって平行線だもの。
<私的Parallelines・後>
私は自分がそんなに淋しがりだとは思わない。
だって別に、一人でなにをするのも平気ではあるもの。
確かに皆でわいわいやるのは楽しいけれど、それがなくて何か障りがあるって訳じゃない。
ただ、...私的Parallelines・後
-
側にいるだけで幸せ。
そんなふうに思わなくなったのは、いつからだっただろう。
<私的Parallelines>
「レンのばかっ!」
やばい。
そう気付いた時には全てが遅く、彼女は捕まえようとした僕の指先を難無く摺り抜け、家を飛び出していった。
原因は何だろう。
その時の僕が、非常に機嫌が悪かったから...私的Parallelines・前
-
私達に本当の救いなんてない。
だって私達は所詮、同じモノに過ぎないのだから。
獣は獣しか傷つけることが出来ない。つまり、獣が人を傷つけることは出来ない。
でも同時に、人が獣を傷つけることも出来ない。そうしたいなら、同じ場所まで堕ちなければ。
そして堕ちた先と諦めた後、そのどちらかに救いがあるかなんて...<下・対称形>
-
不意に吹いた一陣の風に手元の楽譜を掠われ、少女は微かに瞳を細める。
「…ああ」
ぱさぱさ、と、音の無い筈の電子の世界に乾いた音が響く。吹き飛ばされた五線譜がその身を歪ませて立てた哀しい音だ。
その音の中に、少女は少年の姿を見る。
彼は叫んでいる。いや、彼は声を出してなどいない。それでも全身で...<上・共鳴形>
-
「※※」
斬り込むような言葉に、私は黙って目を細める。
仰向けになった私の上に馬乗りになってひどく悲しそうな目でこちらを見つめるのは、私と同じ顔。
そう、同じ顔。
なのにどうしてこんなに違っているんだろう。
「なあ、リン…頼むから、※※でくれよ」
いつもは少年らしいボーイソプラノが、闇に沈んだかのよ...それが望みじゃ駄目かなあ
-
ぽたり。木陰に落ちたその水滴は、果たして何だったのだったか。
朝露の名残?汗?それとも涙?
自分よりずっと背の高い向日葵に囲まれてはいたけれど、上を見ればどこまでも続く青さがすぐに目に入った。滲みるようなその色が何物も寄せ付けない気配を放っていたのが、記憶の中に影法師として焼き付いている。
けれど、...私的Dog Day Afternoon 下
-
懐かしかった。
与えられたのは、今までの日常と全く違った生活。勿論色々なものが集まる都会は目新しいものばかりで、面白いことも興味をそそられることも沢山あった。
ただ、そのどれ一つとして心に辿り着かない。その前に霞になって消えてしまう。
原因は分かっていた。
それは生家を離れたときからずっと付き纏って...私的Dog Day Afternoon 中
-
心の風景とでも言うべき景色っていうのは、確かに存在する。
そしてそれはふとした瞬間に俺を捉える。そしてかすかな名残惜しさと共に溶けて消えるのだ。
でも。
ぼた、と顎を伝って流れた汗を手の甲で拭い、マンションの小さな窓の外に広がる嫌味な程に青い空に目をやる。
こんなうだるような暑さの夏の日に思い出す風...私的Dog Day Afternoon 上
-
「…」
「…」
物凄く気まずい空気に耐えられなくて、俺はちらっと隣を見た。間髪入れずに剣呑な目で睨まれて、慌ててまた視線をさ迷わせる。
どうしよう。
どうしよう。
どうしたら良いか分からない。
「…おい」
「はいいぃっ!?」
地の底から響いてくるような声に、体が勝手に飛び上がる。何て言うか、なまじ聞...これは堪えらレン
-
「リンー」
「なに、めーちゃん?」
頭だけキッチンから出した格好でめーちゃんが声をかけてくる。私は読み掛けの雑誌から顔を上げて返事を返した。
「あのね、もう夕飯なんだけど、まだレンが買い物から帰ってないのよ」
「え?」
ちょっと驚いて壁の時計を見上げる。
銀の針が示しているのは七時半。別にそんなに遅...なまえのない そのうたは
-
金髪が風にさらさらっと靡いたから、あ、やっぱり女の子なんだなー、なんてちょっと失礼な事を考えた。
俺は、難しい事を考えるのは苦手だ。
考え込むのも、好きじゃない。
でもきみはいつも、憂鬱そうにシャーペンを指先で回す。
俺はいつの間にか、教室に入ったらまずその姿を確認するようになっていた。
<私的メラ...私的メランコリック Boy's side
-
カーテンが風にそよぐ。
温かくなり始めた太陽の日差しをほんのりと感じながら、私はじっと前を見つめた。
ひらひら、と斜め前の金髪が風にそよぐのをそっと視界の端に入れながら、5時間目の気怠い授業を聞き流す。
「えー、この時元の価格をXとするなら、個数が四割増、価格が二割減であるので…」
別に、見てない。...私的メランコリック Girl's side
-
全てを振り捨てて飛んでいくということは、果たして―――
<サヨナラの一歩手前>
ざわざわする街の中を歩いていると、自然と気分が重くなる。
この、俺を全然気にかけない空気が嫌いだ。
でも、この空気が恋しくて時にこうしてわざわざ都心に向かう。ちなみに用は特にない。
ウォークマンで音楽でも聞こうか、そう思...サヨナラの一歩手前
-
「リン、ケッコンしよう!」
白詰草の花冠と白詰草の指輪、そしてシーツのベール。
緑の三葉の絨毯の上で、私は頷いた。
「うん!」
本当は、結婚ってよくわからない。
したからどうなるの?って気もするし、しなくてもいいんじゃないの、って思う時もある。
でも、それがずっと手を繋いで生きていくってことなら…そ...ハッピーマリッジイエローに寄せて
-
注意
・ひとしずくPのおまけmp3と鈴ノ助さんの絵に触発されました
・絶叫系シンクロニシティ
~~~~~~~~~~~~~~
扉が開く音に、リンは振り返った。
殺風景な岩の中に佇む、金の人影。
初めて見るはずの人影にどうしようもない懐かしさを感じ、勝手に瞳が潤むのを感じる。
ずっと昔から知っていた――...シンクロニシテイマス
-
「で、レンくん」
帰宅した途端に部屋の中に発見した、見知った顔。
目が合った瞬間に臨戦態勢に入ったその小柄な金髪少年に対し、カイトは疲れた声を出した。
「僕大学から帰って来たばっかりなんだけど。あと、鍵どうやって開けたの?」
一方、少年―――レンはそんなカイトを気にもせず、鋭く尖った声を放つ。...The shadows and an orange.4
-
***
とたた、と駆け寄ってくる軽い足音にミクオは僅かに顔を動かす。
無機質で殺風景な部屋の中を走って来たのは、翡翠色の髪をツインテールに結んだ少女、ミクだった。
彼女は慌てた様子でミクオのもとに近づいていく。
「クオ、捕まっちゃったの!?」
「…うん、ごめん、ミク」
心からすまなそうなミ...The shadows and an orange.2
-
「一皮剥けて大きくなる」
人はよくそう言う。
でもそれってどういうこと?
ぴり、と走る痛みに少しだけ顔を顰める。
痛い。
でも確かどこかで「成長は痛みを伴うものだ」って聞いたことがあるから、多分これで合ってるのかな。うん、大丈夫のはず。
手首から滲み出る赤いものを見ながら、ぼんやりした頭...私的脱皮日和
-
「忙しい人向け悪ノ娘NG集」
及び
「忙しい人向けかもしれない悪ノ娘」
を元にしてあります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
運命なんてものの存在を、僕は信じていなかった。
でも、あの日。
「さあ、跪きなさい!」
馬に跨って高笑いする王女の姿を見て、僕は一目で恋に落ちてしまったんだ。
...悪ノNG使い
-
夏の花、と言えば、まず向日葵が挙げられるだろう。
それは、太陽を見つめる一途な花。
まあ、個人的で悪いんだけど…私は太陽を見つめると言われる向日葵を見ていると、段々哀しい気分になってくる。
向日葵諸君、早く気付け。
太陽は君のものにはならないよ。
「ラ・ペル・ダム・サン・メルシ」
「何それ」
「非情...向日葵と太陽
-
暑い。
いやもう、他の言葉が思い付かないくらい暑い。
どうも太陽は、六月くらいからウォーミングアップを始めていたのが梅雨という休憩期間を経て本気出し始めたらしい。
やめてくださいおねがいします。
「あつい」
「…」
「死ぬぅ」
「…」
「ふぅ…太陽の馬鹿、夏の馬鹿、レンの馬鹿」
「何でだよ!?」...熱中症に近い何かについて
-
「…っ、ふう」
夏でもないのに汗が滲み出す。それを乱暴に手の甲で拭って、私は部屋の中を見渡した。
壁に横付けにされるようにベッドが一つ置いてあるだけで、この部屋はそんなに広くない。だから出来るだけ息を潜めて作業しないといけなかった。
ここで彼女を起こして、もしも逃げられてしまったら…それを思うと背筋...私的置き去り月夜抄5
-
『月が出てるからって、夜家の外に出ちゃいけません』
母さんはそう私達に諭した。
『なんで?明るいからいいじゃん!』
『あのね、月夜の森には怖ーい熊さんが出るの。外をふらふらしてる悪い子を追い掛けて来るのよ』
『くま!?』
『そうよ、捕まったら食べられちゃうかも』
月の光に照らされて、熊が追いかけてく...私的置き去り月夜抄4
-
翼が欲しい?
部屋は暗かった。
「…リン?」
まだ昼だから窓からは光が差し込んで来ていて、それが辛うじて完全な闇に落ち込むのを防いでいる。
それでもカーテンが半分ぐらい引かれているせいでかなり暗いんだけど、何となく電気を点けるのが躊躇われて、俺はそのまま薄暗い部屋に足を踏み入れた。
俺とリンの部屋だ...(non title)
-
「リン!」
前を行くリンの背中に、耐え切れずに声をかける。
さっきの場所からは随分離れ、もう村の外れまで来ている。
僕等の家までもう少し、というこの場所は人気もほとんど無いから話を聞かれる心配もいらない。
「さっきの話、何?僕達は何なの?父さんと母さんは…本当の父さんと母さんじゃないの?」
「―――...私的置き去り月夜抄3
-
僕はレン。
家族構成は父、母、そして僕と双子のリンの合計四人。まあ村でも典型的な家族構成だと思う。
でも何故か僕とリンは、小さい頃から他の子供達に虐められたりからかわれたりしてきた。
彼等が言うには、僕達の家族は呪われているらしい。
赤い女に、呪われているらしい。
「何なんだろうね、いつも思うけど」...私的置き去り月夜抄2
-
私の家族は少し不思議。
レンは気付いていないみたい。
父さんも母さんも気付かれてないと思ってるみたい。
でも私は気付いている。
そう、いつも気付いてはぎょっとする。
初めに気付いたのは何時だったかな。
母さんも父さんも何だか私とレンには変な風に接するんだ、って。
私達を哀れむように眺める父さん。
私...私的置き去り月夜抄1
-
一杯のコーヒーを捨てること。
それが何を意味するのか分かっている人は、どれくらいいるのだろう。
とにかく私は、水を飲みたくて台所に行っただけだったのに。
<コーヒーを捨てる話>
茶色い液体が流しに広がっていくのを見て、私は思わず横に立っているリンちゃんの顔を見た。
とても静かなその瞳。無心というか、...コーヒーを捨てる話
-
重すぎるの。
<造花の薔薇.17>
赤い女剣士が叫ぶ。
これで王家が滅びるのだと。
王女は自らの報いを受けるのだと。
彼女を知っている気がするけれど、追求するだけの余裕は無い。
そして、私の周りの人達も熱狂的に叫ぶ。
人殺し。あの人を返せ。あの子を返せ。
悪の申し子め。
お前など生まれてこなければよ...造花の薔薇.17
-
彼女を愛した彼が、そうさせるのだろうか。
<造花の薔薇.16>
「なんでこんな事をしたのよ」
声を潜めて問うと苦笑が返って来た。
「何故と聞かれても、拙者自身余り良く分からないのでござる」
「は?」
「分からないのでござる」
「何よそれ…そんな事でメイコさんに剣を向けたの?」
呆れを通り越して戦慄を...造花の薔薇.16:side.ルカ
-
どうしてそこに希望を見出してしまったんだろう。
<造花の薔薇.14>
レンが、扉を開くために慎重に扉と壁の隙間に指を這わせる。
流石『隠し』扉、見つからないように徹底的に工夫されているせいでなかなか開くための取っ掛かりは見つかりにくい様だ。
「扉、開く?」
「ええと…ああ、やっぱり大丈夫みたいだ」
...造花の薔薇.14
-
私は、許されても良いの…?
<造花の薔薇.13>
私は遂にその日が来た事を、駆け込んで来たレンによって知った。
儀礼なんて一切捨て去って必死の色を浮かべているその顔を見て、何が起きたのか正確に気付いた。
嬉しくも悲しくもなかった。
きっと私は、そればかり考えすぎて擦り切れてしまったんだろう。
「革命...造花の薔薇.13
-
終わりも、もうすぐね。
<造花の薔薇.12>
きな臭くなってきた国内。山のように届く嘆願状。それらが、もう全てが終わる日が近いのだと告げていた。
レンから再三諌められても何もする気なんて起きなくて、結局書類は山のようにうずたかく積まれる事になった。
執務机に片肘を付き、無造作に一枚めくる。
そこには...造花の薔薇.12
-
「あなたとは違うわ」
そんなつれない言葉に、俺は黙って微笑んだ。
「ルカ姉に気付かれた」
リンがさらりと呟いた言葉に、思わず頭を巡らせてそちらを見る。
至って平静な表情のリンに見返され、そこでやっと今のが悪趣味な冗談ではないんだと気付いた。何と返そうか悩むけれど、なかなか良い言葉を思い付けない...私的I WANNA TRUST YOU