タグ「巫女」のついた投稿作品一覧(10)
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目を開けると真っ白な天井と薬品の匂いがあった。
ここは病室。
「そうか、そういうことか」
しばらく休養して退院する。
逸る気持ちを抑えて、身体をしっかりと治す、
車を飛ばして、丹頂神社へ向かった。
車を脇に止めた。
「ミクさん!」
神社に入って、その名を呼ぶ。
誰も出てこない。...雪ミク2018『恋する雪の少女』後編
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目の前には大きな赤い鳥居があった。
俺はそれをカメラの射程に入れて、シャッターを切った。
――カシャン
すると、静かな空間に、シャッター音が響き渡る。
ここは、北海道の丹頂神社。丹頂の神様が居る神社だ。
俺の名前は、渋谷直行(しぶや なおゆき)。大学生。教授の依頼で、この神社の調査に来た...雪ミク2018『恋する雪の少女』前編
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夜が深まってから、喫茶店へ入った。
良かった。俺が来ることをわかっていたみたいだ。
俺が喫茶店に入ると、ルカとリン、それと……青年団の服を身にまとった男が居た。
「ヨウイチさん、心配しました」
「今、村中であなたの話題持ちきりよ」
「よくやった」
「あ、彼はこの村の青年団で、反村長派のレンよ」...巫女ミクその4『終りの巫女』後編
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「あっちへ逃げろーーーー」
「早く、逃げなさい!」
メキメキメキ、と地面を突き破り、その音は本殿まで広がっていった。
目の前に起こっていることに、私たちはなすすべもない。
「お父さん! お母さん!」
本殿には、お父さんとお母さんがいるのに!
「待ちなさい。もう無理だ」
私はお父さんとお母さん...巫女ミクその4『終りの巫女』前編
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寂れた神社。
有名でもなく歴史もない神社。
そこに神が降りることがある――
「たくみー、進路提出しろー」
「へーい」
「へーいじゃなーい。出せー」
「へいへーい」
俺は教師の言葉をさっと受け流して教室を出た。
教師の進路の質問に答えられないからだ。
俺はこのまま大学行くか? それとも就職...巫女ミク その3
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「おなか……減った」
眼前に見えるのは大きな屋敷。
大きな大きな冷蔵庫……じゅるり。
屋敷の片隅で俺は体育座りをする。
「お前が次期当主だぞ。あとは頼んだ」
そう言って父と母は世界一周旅行に行ってしまった。
ここは、除霊を生業とする一族の屋敷。
俺はその十三代目に当たる。
父と母が言う...巫女ミク その2
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世界を呪っていた。
こんなにも駄目な俺は生きている価値なんかない、と。
だから、俺は終わりを迎えても良い場所を探していた。
唯一の居場所から、離れ、死んだ目をして、バイクで各地を放浪する。
山を越え、
谷を越え、
森を越え、
ガス欠になったところで惹かれたのは、さびれた神社だった。
...巫女ミク
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「ニャーニャー」
と悲しげな猫の声が無数にベッドの周りで響き渡る。
それを呆然とした表情を見せながら寝ぼけ眼の少女が訴える。
「なんとかしてください!」
彼女が言うには、最初は猫の祟りだと思ったらしい。
道端に死んでいる猫を埋葬したその日から、猫が悲痛な声でベッドの周りをうろつくのだった。
...退魔師ミク その3
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月曜日。
俺たちは退魔師協会の依頼で郊外の一軒家を訪れていた。
「タクミ、ここでいいの?」
依頼内容は郊外の一軒家にとりついた悪霊を退治すること。
ミクが指差した先には、建てたばかりの新築の一軒家があった。
協会の話では、実は建て直す前のいわくつき物件を強引に建て直してみた結果、こうなった...退魔師ミク その2
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「次の獲物は?」
背中に背負った無数のネギから一本を取り出し、ミクはそれをぶんぶん振り回す。
タクミはそれを横目にしながら、地図を開き、次に狩る妖魔を探していた。
いた! この路地を抜けた先にやつはいる。
「すぐ近くだ。準備は良いか?」
「任せてよ!」
タクミとミクは連携をとりながら、路地を...退魔師ミク