タグ「小説」のついた投稿作品一覧(82)
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ちょうど、お客さんも途切れているので。
紙魚子さんと、りりィさんはカウンターを挟んで、話に熱が入っている。
「吸血鬼?それ、どういう事なんでしょう」
りりィさんの問いに、意味ありげにうなずく紙魚子さん。
「もちろん、例えですよ。ホントに血を吸う訳でもなくて」
そう言って、彼女はお店の中の、いろんな雑...玩具屋カイくんの販売日誌(246) 大ヒットと、紅スズメ。
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「星を売る店・上海屋」にやってきた、ニコビレの紙魚子さん。
「ここ、座ってもいいですか?」
りりィさんの質問を聞いて、彼女は、売り場のカウンターの横にある椅子に腰掛けた。
「月光企画、についてですか?いま、あそこ、どこかと組んでやっているんですか」
メガネの縁をちょっと上げて、興味ありそうに聞く紙魚...玩具屋カイくんの販売日誌(245) 紙魚子さんの月光企画の話
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れおんさんのいる「ハミングス」1階のカフェ、「カフェ・ドナ」で。
ミクさんのはっきりとした言葉を聞いた、オサカモトさんは、黙って彼女の顔を見つめていた。
しばらく、2人は静かに見つめ合っている。
やがて、オサカモトさんは口元に少し、笑みを浮かべて、ミクさんとれおんさんに言った。
「わかりました。あな...玩具屋カイくんの販売日誌(244) “はっちゅーね”と、不思議な世界
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「せっかく、いろいろ考えていただいて、残念ですけど」
ミクさんは、そう言って、笑った。
「は?」
オサカモトさんは、いぶかしげに彼女を見返す。
「どういう意味ですか?」
2人の間に、少し、気まずい空気が流れた。
ミクさんがさりげなく、でもハッキリと言い放ったので、れおんさんは思わず2人の顔を見やる。...玩具屋カイくんの販売日誌(243) ミクさんと“はっちゅーね”
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れおんさんたちのいる「カフェ・ドナ」にやってきたのは、ミクさんだ。
「お待チシテマシタ。あ、ご紹介します。こちら、ミクさん。“はっちゅーね”のドールの、生みの親デス」
れおんさんは、彼女をオサカモトさんに紹介した。
新商品の“リンリン・はっちゅーね”で、いま一緒にコラボをしているけれど…。
ミクさん...玩具屋カイくんの販売日誌(242) ミクさんと“リンリン・はっちゅーね”
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「ここ、お料理がいつもおいしいですのね。わたくし、時々利用してます」
「オゥ、そうだったんデスカ。アリガトウゴザイマス。うちのシェフのソラさんは、ウデは確かなんですヨ」
オサカモトさんの言葉に、れおんさんは笑いかける。
れおんさんのいる会社、ハミングスの1階にあるカフェ・レストラン「カフェ・ドナ」。...玩具屋カイくんの販売日誌(241) リンちゃんは私たちが!
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コヨミくんの言葉に、テトさんとマスターは、びっくりした。
「えっ、行方不明って、なに? どうしたの」
コヨミくんはコーヒーカップを置くと、ちょっと考え込むようにして続けた。
「ええ。昨日ですけど、ボクの店の“鑑定団”に、リンちゃんのお兄さんのレンくんが来たんですよ」
「うん」
「その時、彼、心配そう...玩具屋カイくんの販売日誌(240) 妹が行方不明で
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だんだん、大きなヒットになっている“リンリン・はっちゅーね”。
でも、その裏に見え隠れするウワサの“妙な会社”…。
そんななかで、そのライバルとしてやっぱり人気が出始めているのが、“テト・ドール・ナチュラル”だ。
作者の雑貨アーティスト、テトさんのお店「カフェ・つんでれ」。
ここで、彼女と、仕事の仲...玩具屋カイくんの販売日誌(239) リンちゃんが一昨日から…
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「ねぇねぇ、その、“リンリンはっちゅーね”と組む、“月光企画”って、どういう所なの?」
レイムさんは、興味ありげに聞いた。
「最近、紙魚子さん、話の中でときどき、口に出すよね。その会社の名前」
レイムさんの問いに、紙魚子さんは答えた。
「うん。変わった会社でね。このごろ、またあそこが動き出したのかな...玩具屋カイくんの販売日誌(238) 変わった会社
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「そうですか。テトさんの新商品、好評なんですね。私も頑張ろうっと」
レイムさんは、手に持った発注書を机の上でトントン、と揃えて言った。
その横で、紙魚子さんとりりィさんが微笑んで見ている。
ここは、レイムさんの入居する「ニコビレ」。
今日は彼女の事務所に、りりィさんが来ていた。
新作のアクセサリーを...玩具屋カイくんの販売日誌(237) はっちゅーねの新商品に?
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レンくんは、少し心配そうに言う。
「あいつ、何か最近、落ち込んでるようなことが多くて」
「あら、あのいつも元気なリンちゃんが?」
ゆくりさんは、聞き返した。
彼は話をやめて、手に持ったガチャのカプセルを、筐体に入れ終えた。
そして話を続けた。
「うん。あいつの部屋に行っても、ぼーっとしてることも多い...玩具屋カイくんの販売日誌(236) 妹がヘンなんです
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ダンボール箱を開けながら、レンくんが言う。
「わあ、この“進撃の騎士”、なんか可愛いね。デフォルメ・タイプのやつですね」
箱の中の、大きなビニール袋の中に、小さなカプセルに入ったフィギュアがいっぱいつまっている。
「夢中になって、仕事忘れないでよー」
袋を手に持って、ためつすがめつしているレンくんに...玩具屋カイくんの販売日誌(235) 販売好調、ドール新製品!
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はりきって、商品を売っていたリンちゃん。
ごったがえしていたブースの前も、やや落ち着いてきた。
その様子を見ていて、ルカさんは、れおんさんに言った。
「ねえ、そろそろ、開放してあげたら?リンちゃん」
れおんさんは、うなずいた。
「ソウデスネー。ボクもちょうど、そう思ってマシタ」
そして、おおげさに言...玩具屋カイくんの販売日誌(234) アリガトウ、ゴザイマシタ
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頭を掻きながら、レンくんがゆくりさんのお店に戻ってきた。
「すいませーん、遅くなっちゃって」
ジロリと彼をにらんで、ゆくりさんが言う。
「遅いわよー。りりィさんのとこで、ダベってたんじゃないのー?」
「ダベる、って、なんか、懐かしい言葉ですね」
ホソノさんが、微笑んでボソッと言う。
ん?という表情で...玩具屋カイくんの販売日誌(233) ホソノさんの商品論は?
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ゆくりさんのお店「ゆっくり」で。
アルバイトのレンくんは、上海屋に行ったきり、サボって帰ってこないようだ。
店内のソファで、お客のホソノさんと、ゆくりさんは、話を続けている。
「まあ、その方、どういう方なのかしらー」
ゆくりさんの問いに、ホソノさんは答える。
「ええ。そのオサカモトさんという女性が、...玩具屋カイくんの販売日誌(230) 魔術の会社と、オカルトと
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ゆくりさんのお店に入ってきた男の人。
それはテトさんたちと一緒に、新しいテト・ドールを作っている、ホソノさんという人だった。
「いやね、まあ、来週から、このドールの販売が、本格的に始まりますでしょう?」
微笑みながら、ボソボソと話す彼。
「えー、そうみたいですねー」
あいづちを打つ、ゆくりさんに、細...玩具屋カイくんの販売日誌(228) ドール、いよいよ販売開始!
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れおんさんとルカさんが、会場の自分たちのブースで、商品を裏から出し、積み上げていると。
会場のむこうから、1人の女の子がこちらに歩いてきた。
「あっ! リンちゃんだ!」
めざとくその姿を見つけ、ブースの横にいた男の子たちが騒ぎ出した。
「リンちゃんん!」「うわぁ、本人だぞ!」
ブースに群がっていたお...玩具屋カイくんの販売日誌(224) またまた撮影会、リンちゃん大人気!
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玩具店の店主、カイくんとその周りで起こる日々の出来事を書いている、このお話。
何となく日常系というか、ゆるふわっぽい感じで書かせていただいてます。
読んでくださっている方、どうも有難うございます。
タイトルにあります様に、主人公はカイくんのはずなのですが、あまり登場頻度は高くないのも特徴です(笑)
...玩具屋カイくんの販売日誌(200) 登場人物の紹介です。
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アーティストたちが事務所を構える「ニコニコ・デザイナーズ・ビレッジ」
上海屋のりりィさんは、きょう、ルコ坊を連れてここを訪ねている。
ここに入居するアーティストのレイムさんと、商品の仕入れの打ち合わせを終えて、ビレッジのティー・ルームに入っていった。
すると、そこでテトさんがお茶を飲んでいた。
「こ...玩具屋カイくんの販売日誌(195) かしまし商品会議
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霧雨さんのブースの前で、ルカさんとテトさんは久々に声を交わした。
「元気?ルカちゃんのとこの商品、相変わらず、いい調子ね」
「テトのとこの、テト・ドールも可愛いよね」
仲良く話す2人。
じっさいには、テトさんの方がかなり年配なのだが、タメ口を聞く間柄だ。
2人ともその方が、気が楽であるらしい。
意気...玩具屋カイくんの販売日誌(193) リンちゃんキャラの取りっ子に!?
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霧雨さんのブースに向かって、ルカさんがゆっくりと歩いてきた。
「ルカさん!」
「たこるかちゃん、おつかれサマ」
彼女は、たこるかちゃんに向かって微笑んだ。
「あら、れおんさん。どうしたの?」
たこるかちゃんは、ルカさんにこれまでのいきさつを、手短かに説明した。
「そうなの!れおんさん、リンちゃんと“...玩具屋カイくんの販売日誌(192) リンちゃん+“はっちゅーね”の行方は?
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展示会の会場で、霧雨さんのブースの前の、ゴタゴタは、まだ続いている。
「ネエ、たこるかチャーン、ボクが悪者でないことを、皆サンに言ってクダサイヨ」
皆に白い目を向けられたおじさん、ジローラモ・れおんさんは、困ったように言った。
「うん。悪者かどうかは、別としてさ」
皮肉っぽく、たこるかちゃんは片目を...玩具屋カイくんの販売日誌(191) リンちゃん+“はっちゅーね”の新キャラ?
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展示会の、ブースの前で、しつこくリンちゃんにからんでいる、謎のオジサン。
その前に立ちはだかったのは、霧雨さんだ。
「あのねぇ、ここ、うちの出展ブースなのよ。妙にからまれると、みんな困るんだけどサ」
ちょっと気だるそうに、落ち着いてしゃべる彼女。
落ち着いている分だけ、そこに恐ろしさがある。
オジサ...玩具屋カイくんの販売日誌(190) リンちゃん攻防戦、第2ラウンド!
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“はっちゅーね”の人形を持った、リンちゃんに、どこかアヤシイおじさんは、話しかけつづけている。
「アナタもかわいいし、人形もカワイイねー。」
リンちゃんはちょっと困って、でも強気に応戦する。
「でも、おじさん。写真ばかり撮ってるけど、私が目的?人形が目的?」
おじさんは、ニコッと笑って答えた。
「ウ...玩具屋カイくんの販売日誌(189) リンちゃん攻防戦、開始!
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「雑貨&コミックフェア」の会場は、ますます、お客さんが増えてきた。
テトさんとコヨミ君がいるブースにも、先ほどからたくさん来場者が詰めかけている。
テト・ドールをはじめ、陳列している商品の説明で、2人とも大忙しだ。
ひとしきり、お客の流れがとだえたところで、テトさんはフーッと一息をついた。
「バイヤ...玩具屋カイくんの販売日誌(185) 楽しいナチュラルグッズ、スタート!
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「あ、おかえりなさい」
テトさんは、ブースの前で言った。
「ええ、どうも」
コヨミ君は軽く頭を下げて、笑いながら答えた。
「いろいろ、面白いブースが出ていたよ」
東京ビックサイトで開かれている「雑貨&コミック・フェア」。
テトさんたちが出展しているブースに、会場を回って他のブースを観てきた、コヨミ君...玩具屋カイくんの販売日誌(184) テト・ドール ナチュラル・シリーズ!
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「だんだん、お客さんが増えてきたかしら」
ブースの前に出て、テトさんはコヨミ君に言う。
「そうですね。午後になって、出足が良くなったんでしょう」
コヨミ君はうなずいた。
東京ビックサイトで開かれている「雑貨&コミック・フェア」。
会場のホール1とホール2を使って、いろんな出展者が販売用の机やブースを...玩具屋カイくんの販売日誌(183) リンちゃん ボディーガード発動!?
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ゆくりさんのお店で、バイトのレン君が、青くなっていた、その頃。
東京・有明にある東京ビッグサイトで、人気のイベント「雑貨&コミック・フェア」が開かれていた。
企業のブースをはじめ、コミックやフィギュアを作る有志や同人の人たちが、それぞれにブースを出展している。
会場のホールの一角に、移動式自動車のカ...玩具屋カイくんの販売日誌(182) コミックフェアで、ひと騒動
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ヘルシー&美容雑貨のお店、「アディエマス」。
ふらりと遊びに来た2人組、ぱみゅちゃんとレイムさん。
お店に仕事で来ていたルカさんと、たこるかちゃんと、話に花が咲いている。
4人が今、見つめているのは、売り場の棚の上にマスコットとして置かれている、はっちゅーね人形だ。
人の問いかけに答えたり、なんだか...玩具屋カイくんの販売日誌(180) はっちゅーねの謎を解け!(レイムさんのオカルト理論?・その2)
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お店の売り場には、コスメや、美容関連のアイテムが、いろいろ並んでいる。
それを、レイムさんは目を丸くして眺めている。
「ワタシ、こういうの詳しくないんだわ~」
そうつぶやく彼女に、後ろを歩いているぱみゅちゃんは、諭す様に言った。
「そうそう。あんたはちょっと化粧っ気が無さすぎるからネ。少しは知っとい...玩具屋カイくんの販売日誌(179) レイムさんのオカルト理論 (その1)
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「じゃあ、ちょっと彼らを外に連れ去ってくるわネ!」
霧雨さんは、そう言って立ち上がった。
「大丈夫?」
そわそわしていたリンちゃんは、心配そうに彼女の顔を見た。
「私がこの部屋を出ていこうか?」
「平気、平気。まあ、見ててよ」
霧雨さんは言うと、“はっちゅーね”を抱き上げた。
そして、何やらちょっと...玩具屋カイくんの販売日誌(177) 押しかけファン 一掃作戦!
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●タイトルが、ちょっと古風で、気になって、本屋の棚から引っ張りだしたところ…
ちょっとキレイな、ラノベ風の表紙で、軽い驚きでした。
それが、昨年夏に『ビブリア古書堂の事件手帳』という文庫の、1巻を買った時のことです。
今年の夏に、第3巻まで出て、目立った宣伝もしないのに累計で300万部以上も売れた。...<タマネギの似ッ非ィ(エッセイ)> ◆ 『ビブリア古書堂の事件手帳』の“事件”!
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「あれ、新しい商品、2種類ありますねー」
ぱみゅちゃんは、お店の入り口ちかくの棚をみつめて、楽しそうに言った。
「ええ。左が“テト・ドール”、右にあるのが“はっちゅーね”よ」
りりィさんは、うなずいて答えた。
ここは、ぱみゅちゃんが常連でよくやってくる、りりィさんのお店「星を売る店・上海屋」。
2種...玩具屋カイくんの販売日誌(170) “はっちゅーね”をめぐる人たち 3
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雑貨店「ゆっくり」のお店の片隅。
小さいけれど、お茶を飲めるコーナーが設けてある。
ケータイでの長電話を終えたモモちゃんは、そばにいたりりィさんに言った。
「あら、長電話しちゃって、ゴメンなさい」
りりィさんの方も、いろいろ店内の雑貨やドールを見ていたので、気にせずに微笑んだ。
「いいえ、いいのよ」...玩具屋カイくんの販売日誌(167) テト・ドールと、はっちゅーねと、レンくん。
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ニコビレの作業室で、あいかわらず、長電話を続けているデフォ子さん。
その横で、3人が人形を囲んで座っている。
「この、しゃべる不思議な人形の、“謎”が解けるの?」
ミクちゃんが、レイムさんに聞く。
「そうですね。あくまでも想像ですけどね」
レイムさんはそう言って、部屋の中を見回した。
「この部屋。前...玩具屋カイくんの販売日誌(166) “はっちゅーね”の不思議 (その3)