タグ「イラスト募集中」のついた投稿作品一覧(15)
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焦がす夏陽に 青空高く
聳え立つ様な入道雲
軒先一つ 吊られて揺れる
風に澄む音の硝子風鈴
夏の夜祭 風鈴屋台
ちりりとさざめく 幾多の音色
不意に足止め 手を伸ばす
心留まりし唯一つ
同じ風鈴 短冊触れて
鳴らすその音の如き男...硝子風鈴
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晴れた空背に そこにいる
先の不安もどこ吹く風で
よくよく風読み 捕まえろ
回って今日も風任せ
気楽でいいね
膝抱え 屋根に並んで
遠く見る
ひらり 風受け君は言う
二つ足なら 進めるさ
風吹く先を示すこと...風見鶏
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忘れ去られたような 人一人居ないこの場所で
背負った重い荷物 地面滑り下ろした
通り過ぎていく風が 草を揺らした
風の行く先 広がった 空と地平だけ
遠くへ ただ遠くへ
辿り着けば 何かが 変わると思ってた
今 佇んでいるだけで
何一つ 変わってないと 気付いた
乗り物を乗り継いで 運ばれるままに...自分探し
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この手へ残して「頼む」 そう告げて去って行った
あなたに どうすればと問う術は もう何も……
求めたものは指先を触れる前に失くした
残されたものも明日知れぬこの世に
失うまいと流れに抗いもがけば
張り巡らされた網の目にただ搦(から)まるばかり
奪われ炎へ消える日を予感していたんだ
一筋希望を手に掴み...抗う者たち(仮)
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真夏の日差し 照り返される街 逃げ水に揺れる光景
午前の活気は 気怠さを帯びて 誰もが浮かされてた
水枯れた空気の中で 灼ける熱気と日差し浴び
果実はより大きく甘く 恍惚の魅惑を 抱(いだ)き熟れる
足元 水乾き 崩れそうなこと知らず 止まぬ熱気に果て知らぬ浮かれ様
人は祭りを 待ち 望み 踊り ...街の果実
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外は雨
まわりは皆 雨降り天気続く日は ユウウツそうな顔をして
溜息で空眺めてる
傘差し歩けば 滴のリズム
同じメロディ一つもないの
晴れてる時は聞こえない 遠くの音も耳に届くよ
傘に合羽に長靴なんて
昔みたいなフル装備は さすがに今はしないけど
雨はやっぱりトクベツなの
雨続き...雨はトクベツ
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鳴った電話
それが僕を非日常へと引き込む合図
知らせにただ驚いてた
誰かに手を引かれ気付いた
車飛び乗る
焦る気持ちも玻璃の向こうに見ているようで
辿り着く頃 そこで見たのは
君の変わり果てた姿で
為す術もなく指の隙間を時が滑って流れていくよ
僕はどうして今になるまで 何も気付かぬままいたんだろ...絵筆の追憶
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あなたの姿が見えなくなる度に 泣きながら探してたあの頃
喜ぶ顔が見たくて 摘んだ花を頭の上から降らせた
笑った顔は太陽が照らすように 皆の心を 明るくしたね
成長してから素直になれなくて 苛立って顔背けてた日々
言い争ってばかりで 時に涙あなたの頬から流れて
悲しむ顔は暗闇が覆うように 皆の心に ...太陽の様に
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旅に出る時の 半分は 荷物をたくさん詰め込んで
行く先はもう決まってる 初めての場所
押し込まれて乗った船で 長く長く海に揺られて
陸に着いた先では風を切る列車へ
海の上退屈だけど 列車は悪くない
通り過ぎて 行く眺め いつでも飽きないから
旅の途中では 太陽に照らされ 雨風 さらされて
大変な ...荷物を詰めて
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河原の見える道歩いてた夕暮れ
少し離れて先を行く君
見えるもの夕日の色に染まって
寂しさ込み上げた
爪先に当たった石 蹴り飛ばして 見えない心に当たればいいのに
何も言わずに行かないでよ
絶え間無く踊る水 夕焼け空映し
色彩閃かせて流れる
この時はあと僅かだけ
続きはしないと分かってた...離れた背中
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君に届けたいもの それはきれいな 花一輪
遠くへ行った君 手紙も会うことも夢のまた夢
赤い一つ風船 花の種を結んで飛ばそう
種がいつか大地に 君がいる国 そのどこかに
届いて花が咲き 誰かを笑顔にし 笑顔 繋がり
いつか君の心に笑顔の花 咲きますように
いつか君の心に花一輪 届きますように...花一輪
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この身一つだけが 残された生きる術(すべ)
皆同じ境遇に 落とされてここへ来る
懐かしい故郷の 見知った顔見つけ
命ある幸運を喜び 頼りない身寄せ合う
渇いた風が吹く街で
(あの風の中へ帰りたい)
果実に頬寄せて涙
(果樹園もう消えてしまった)
故郷を懐かしむ君の
(きっと戻ることはできない)...悲しみの街で
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無邪気にその背中を追い掛けていた日
いつか追い付ける
疑いもなく信じて純粋に走ってた時間は過ぎて
いつの間にか あなたの背中の大きさに気付いて
近いんだと信じてた それは遠くて
諦めそうになる度に あなたはじっと見守って
追い掛けた理由を思い出させてくれた
足が竦みそうな僕を 支えてくれた
ひたす...夢の背中
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その場所は違う世界だと 信じられた頃は幸せだった
初めて知った時 思い込みの世界は脆く崩れていった
触れる度痛みと苦しさに 為す術も無く無力さが苛む
所詮は他人と言うけれど 割り切れる程器用じゃない
口先だけ「見捨てない」なんて 綺麗事過ぎて言えやしない
出口の見えない迷路で 君の姿が遠ざかってい...崖っ淵での世迷言(よまいごと)
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君はまるで狼だね
ほんの口先だけで翻弄する
童話にある 赤頭巾だって
無垢じゃないと知ってるの?
手を振る君と いつものように 並んで歩きだすけど
君には口に出して言えない
困ってることがあるの
指を絡めて手を繋ぐ その親先で
私の指 軽く撫でる
それだけでタマラナイ気分にさせないでよ...狼と赤頭巾