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僕のリンちゃんがこんなに可愛いわけが……ある(第2話 悪魔が来りて引っかき回す)

 そんなわけで、僕とリンの2人暮らしが始まった。
 思いつく範囲で調べてみても、リンがどういう人たちにどういう理由で作られ、なぜ僕のところにやって来たのかは分からないままだった。
 届いた商品のことで気になることが、などとぼやかしつつ通販会社に電話して探りを入れようとしても、メールされていた注文番号を告げるが早いか「パッケージかディスクの破損でしょうか?」などと言うぐらいで、ソフトウェアとして以外の鏡音リンなどまったく念頭にない様子だった。
 販売元のメーカーに至っては、ロボットのボーカロイドって本当にいるんですかね、と(鼻で笑われたり、いたずら扱いされて早々に電話を切られたりするのを覚悟で)尋ねたところ、「もちろんいますよ……私たちの心の中に」などといわゆる大人の対応で、しかしそれは彼らにとっても現実のリンとはソフトウェアに他ならないということの裏返しでもあった。
 実は本物の鏡音リンが今、僕の家でカップラーメン食べてまして……などと目の前の光景を実況してみようかとも思ったが、結局は思い止まった。そうしてしつこく食い下がったところで、得るものがあるとは思えなかったし、それこそ愛想を尽かされて電話を切られるのが関の山だっただろう。

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