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DTMと言ったら初代SC-55をMSXにつないで遊んでいた程度ですが、みくみくにされてカムバック。
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2009/05/29 03:11
存在理由 (完)
Epilogue 私はいつものように起動タイマーで目を覚ました。 一つ伸びをして起き上がり、ソファを元に戻して部屋着に着替え、朝食の準備を始める。 朝食はマスターお気に入りのクロックムッシュ。コーヒー豆を挽いてドリッパーにセットし私はマスターを起こしに部屋に向かう。 ノックをしてからドアを開けた。
2009/05/18 01:11
存在理由 (19)
しかし、今私に搭載されているココロシステムは実に軽いデータだ。 これなら電子部品の耐用年数どころか数万年だってデータを保持できる。 トラボルタ博士は続けた。 『だが、私は決定的なミスを犯していた。ココロとは反応を記憶させるものでも、学習させるものでもないのだ。 ココロとはその瞬間瞬間、快・不快を基準として発露するものなのだと。
2009/05/18 01:06
存在理由 (18)
3. ラボには松本刑事以下、鈴木刑事を筆頭に10数名の警察官が現場検証に当たっていた。 マスターの怪我は幸い軽く、すぐに気がついたが頬とこめかみには青痣ができており、唇を切ったのか乾いて茶色に変色した血の跡が顎へと続いていた。 また、眼鏡もひび割れており、フレームも歪んでいるようだ。 「マスター!」
2009/05/18 01:00
存在理由 (17)
弾幕に嬲られ最早原形を留めぬまで破壊されたカムイが、目の前でゆっくりと崩れ落ちた。 私は注意深く立ち上がった。各モジュールステータスチェック。コンディションオールグリーン。 私はベルナールを見た。 ベルナールは数名の機動隊員にアサルトライフルを突きつけられているが、その表情は些かも揺るいでいない。 「国際手配犯アルベール・ミショーだな? スパイ容疑、産業スパイ容疑、密入国、脅迫、監禁、傷害、銃刀法違反、放火殺人容疑で現行犯逮捕する。手をゆっくりと頭の上に乗せろ」
2009/05/18 00:52
存在理由 (16)
2. 『廊下を真っ直ぐ進んで二つ目右の第二ラボだ。入って来たまえ』 真っ白な研究棟の真っ直ぐ伸びる廊下を前にして周囲を見渡す私に、アナウンスが響いた。 警察無線は沈黙している。焦燥が私の中でどす黒い容(かたち)を持ち始めていたが、今は信じるしかなかった。 私は疑われないようにゆっくりと廊下を進んだ。リンから送られ続けるデータによるとラボ入り口にカムイが待ち伏せているのが判る。あの力で捕まったらもう逃げられない。どうする?
2009/05/18 00:43
存在理由 (15)
私は解せなかった。 開発チームがプロテクト? 一体どれほど危険なOSを搭載したというのだろう? 『それは『多重連想システム』と『ココロシステム』と呼ばれる機能です』 あらら、そうだった。リンがログインしているから私の思考は筒抜けなのね。 『その通りです。それでまず『多重連想システム』ですが、通常コンピュータは入力がなければ出力できません。演算結果は常に同じで入力と出力は一対一の関係にあります。それに対し『多重連想システム』は一つのデータから幾通りもの出力結果を得ることができます。つまり連想し、創造する事ができるようになるシステムなのです』
2009/05/18 18:33
存在理由 (14)
第三章 ココロの在処(ありか) 1. 開いたドアの前でへたり込む私は暫く何が起こったのか判らなかった。 ただ、脅威の対象は行動不能に陥ったことは確かだった。 ドアの向こうで鈴木刑事は銃を仕舞ったが、それは凡そ日本の警官が持つとは思えぬ、巨大な鉄塊に見えた。
2009/05/18 00:23
存在理由 (13)
「52」のボタンを押すとエレベータの扉が閉まり、緩やかに上昇を始めた。振動はない。 まるで早回しのように階数(レベル)カウントが上がっていくが、「52」に近づくにつれて速度が落ちていき、やがて止まった。 音もなく扉が開くと、清潔感のある白い内装が拡がっていた。リノリウムの廊下は広く、壁はステンレスとガラスを組み合わせた複合材でいかにもオフィス然とした中にも、どこか商業施設のような趣がある。 フロアに下りると正面の廊下を誰かがゆっくりと重々しい足取りで歩いてこちらにやって来るのが見えた。 紫の長髪を尾長に結い上げ、着流しを緩やかに纏って打刀を差したそれは実に傾(かぶ)いた姿で、オフィスビルには明らかに似つかわしくなかったが、私はむしろ納得した。
2009/05/19 03:49
存在理由 (12)
3. PDAからログオフした私は体内時計を参照した。AM7:23……約束の時間から23分経っている。そしてGPSナビによると、ここからインターネットテクノロジー本社までトラムで15分といったところか。 ともかく私は行動することにした。待つと言うことが時間の浪費に繋がっている気がしてならなかった。 昨日のマスターの様子、そして今日のこの行動。 マスターはやはり何かをご存知なのではないだろうか。そしてそのために危険な目に遭われているのではないだろうか。だとしたら一刻の猶予もない筈だった。
2009/05/18 00:06