タグ「二次創作」のついた投稿作品一覧(33)
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それではこれから話者を、俺、キドに移すことにしよう。
それでは、何をすることにしたか、って?
簡単なことだ。俺たちは遥が入院している病院に向かったんだ。普通なら夏の暑い日にパーカーを着ている連中を、きっと通してはくれないだろう。しかしながら、それが許可されたのは俺たちの仲間にエネがいたからだ。...【二次創作】サマータイムレコード【後編】
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グリーンライツ・セレナーデ【二次創作】
「ああ、今日もなかなかアイデアが浮かんでこないっ!」
マスターはいつも、私の前でそんなことを言ってきます。
しかしながら、私には何も出来ない。
応援でも出来れば良いのですけれど。
「何かいいアイデアでも浮かんでくれば良いんだけれどなあ」
そう言い出して...グリーンライツ・セレナーデ【二次創作】
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≪ストラトステラ 後編≫
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祝福の鐘に到着した時には、街は淡い黄昏に染まっていた。
ビルが、道が、車が、山が、空が、朱色に染まっていく。
空にはひときわ輝く星が一つ、浮かんでいた。
「まさかほんとうに来ることが出来るなんて――」
ステラは泣いていた。
僕はそれを見て、泣きそう...【二次創作】ストラトステラ 後編
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――ステラはひとつ、魔法をかけました。
――それは世界の誰にも気づかれないように、ほんとうに些細なものでした。
――もしも私が明日死んだら、すべての光が無くなってしまいますように。
≪ストラトステラ 前編≫
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白い病室の扉を、僕は開けた。
そこでは一人の少女が、柔和な笑...【二次創作】ストラトステラ 前編
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一枚の銀貨を僕は指で弾いた。
空を舞って、銀貨は僕の指の上に落ちる。
薄暗い空の下、僕たちは廃材を集めている。
そうしてお金にして、食べ物を買うのだ。
まあ、そんなこと簡単に毎日うまくいくはずもない。だって、廃材だって使えるものと使えないものがある。缶を見つければ儲けもん。さらにアルミ缶な...【二次創作】ロケットサイダー
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梅雨も明けて暫く経つと思うのは晴天がもう一週間近くも続いた時である。確かに、そういうときならば嫌でも「あぁ、夏だな」と思うことだろう。
空にエベレストの如く聳える入道雲を見て、青年は絵を描いていた。
青年はここ暫くの記憶がなかった。もっと言うならば、『二年前の八月から』記憶が飛んでいた。それ以...【二次創作】サマータイムレコード【前編】
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【15】
「あーっ、暇っすねー」
「セトにカノも……どうしてここに残ったんだ? 別にどっか行けばいいのに」
セトがソファーで横たわっているといつものパーカーにエプロンをつけたキドが箒で掃除をしていた。
ここのところ――目の能力は無くなった。
専門家が言うには、実験で使われていたエネルギーに感染...カゲロウプロジェクト 最終話【二次創作】
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【13 22:33:41】
「アヤノ……!!」
ケンジロウは近づき、抱擁を交わす。
「ごめんね、お父さん」
「いや……大丈夫さ……」
「それに……シンタローくんも」
「大丈夫だ……君が何もないなら……」
全てが終わったのか。
キドはその言葉を全員に呼びかけようとした。
その時だった。...カゲロウプロジェクト 35話【二次創作】
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【08 past day】
「……エネ」
コノハは閉じ込められた檻を見る。電子の檻。中身は見えないが……恐らくエネは苦しんでいるに違いない。コノハはそう考えて……目の前にあるPCを開いた。
きっとこれをすれば自分も生きていられるかわからない。だが、エネをこのままにさせるのは嫌だ。せめてエネだけで...カゲロウプロジェクト 34話【二次創作】
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【05 23:52:10】
レコーディング・キューブ。
名前だけは知っていても、それを知るのは僅か数名だというカゲロウ計画の中心にあるエンジン的存在。
「……ということはこれを破壊すれば……!」
「とはいえ、どうやって破壊する? キューブの存在は知っていてもそれの解析は不可能に近いぞ?」
「簡単...カゲロウプロジェクト 33話【二次創作】
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【03 24:00:33】
とある場所で、ひとりの学者が机の隣に立っていた。
彼は、メカクシ団がその場所へ向かっていることを知っていた。
レコーディング・キューブ。
その場所へメカクシ団を、絶対に行かせてはならない。
彼らがその真実を知ってはならないのだから。
知ってはならない。知られて...カゲロウプロジェクト 32話【二次創作】
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カゲロウ計画とは二十一世紀前半、とある国の高名な科学者がその概論を完成させたものだ。
世界がメデューサを見つけ、それを公式に発表しようとした科学者もいた。その中にその高名な科学者もいた。
高名な科学者は罰せられることを避けられた、そのかわりにカゲロウ計画の代表として開始を命ぜられる。
既にカ...カゲロウプロジェクト 31話【二次創作】
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わたしはその話を聞いて、まず一言目に思ったことは、『幻想話が暴走したんじゃないか』と思ったことだ。
彼女が死んでしまったことにあるだろう。
何度彼女が死んでしまったなんて、受け入れることは出来ない。
したくないのかも、しれない。体がそれを拒否しているのかもしれない。
数え切れないほど繰り返...カゲロウプロジェクト 30話【二次創作】
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パッと通ったトラックが君を引きずって……それはもう例えようのない永遠を感じるほどに。
僕はいつになったらこの空間を抜け出せるんだろう。
思い出したのは、遠い幼い事。
ヒヨリの親戚の家にいた、背の高い青年。誰だったか、忘れてしまったけど。
一緒に野球をしたときに、いつもホームランで必ず助っ人...カゲロウプロジェクト 29話【二次創作】
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この世界はなんていうか、ひどい土地だ。
まず、奴隷を金銭としか思っていない。なんて言えばいいかな。例えば、賭け事に奴隷を使うのだ。そしてハッタリとかあるから、よく暴言が起きる。見境ない黒の淵には、それがとても醜く映るのだ。
≪アンダワ【二次創作】≫
のっぴきならないのは虚空に描かれた虚しい絵だ...アンダワ【二次創作】
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「世界の外……ってどういうことですか?」
「私はアザミって言います」
「話を聞いてください」
よく見ると彼女のまわりにある糸のようなものがはっきりされた。
――蛇だ。
「……メデューサ?」
「あら、私のことが解るの?」
「まあ、よく物語とかで見るじゃないですか」
「くふふ……そうかね。でも私は他...カゲロウプロジェクト 28話【二次創作】
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「寝れないね……。まだまだ実験は始まったばかりさ」
実験室とは到底思えない塞がれた地下空間で男は笑っていた。
このオコサマたちの抗う姿を見て、笑っていた。
「ほら、早く。まだ……この実験は終わらせてはいけないんだ」
そう言って男は沢山の機器類のひとつのボタンを押した。
「うまく、逃げられる...カゲロウプロジェクト 27話【二次創作】
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(はじめに『カゲロウプロジェクト【二次創作】』1~23話をご覧いただけると更に楽しめます。)
次の日。
「……あのやろう。さっさと電話を切りやがって」
「どうしたの? キド」
キドの苛立った表情にモモは気づいて、尋ねた。
「シンタローから電話があった。なんでもヒビヤを見たんだと。馬鹿らしい。ここ...カゲロウプロジェクト 26話【二次創作】
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「……白紙だらけだ」
「ん、どうかした?」
「いや、別に……」
そこで――ふとコノハは気づいた。
「あれ、先生。なんでこんなところにいるんです?」
そこにいるのは化学の先生、名前は忘れてしまっている。覚えるほどでもなかったんだろうか。
「おお、コノハ。それに**。ちょっと忘れ物をしてだな」
「実...カゲロウプロジェクト 25話【二次創作】
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(この前に『チルドレンレコード【自己解釈】』をご覧いただけると、更に楽しめます。)
「……」
テレビを見ていたメカクシ団員全員はこれを見て、唖然としていた。顔文字にするなら「(゜д゜)」って感じだろう。
「いやぁー、どうでした? カノ特製メカクシ団紹介DVD! 結構素晴らしい出来じゃない?」
「…...カゲロウプロジェクト 24話【二次創作】
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「キドさんって、何の仕事してるんですか?」
「……まるで、俺が仕事をしてないかのような言い種だな」
そんなことをいいながら、キドはヒビヤに冷たい視線を送る。メカクシ団に入り直して月日は浅い(そもそも最初にメカクシ団に入った期間は微々たるものだ)ので、様々なことを聞こうとしたのだが、それがキドの逆鱗...カゲロウプロジェクト 26話【二次創作】
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作戦会議の場所へ着くやいなやリーダー格の女性に睨まれた。
「や、やぁ……キド」
「二十分遅れだぞシンタロー。貴様が遅刻とは珍しいな」
「い、いろいろあってだね」
「わぁ~っ!! ここが作戦会議の場所ですか~!!」
「わっ!! ちょっとエネ!!」
なんということだろうか。エネはスマートフォンから飛...カゲロウプロジェクト 23話【二次創作】
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「ご主人様! 遊びましょう! 遊園地! メアリーと遊園地行きましょう!」
「さっそく他曲のネタ持ち込むのやめようか?!」
「何を言ってますかターラッター」
「確信犯だこいつ……」
「あっはっは。面白いですねえご主人様! 契約書は絶対破り捨てさせませんよ?」
「もういいよ好きにして……」
少年は、今...カゲロウプロジェクト 22話【二次創作】
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ホルマリンの香りが溢れかえる部屋で、眠るようにココロと身体が離された彼女は電脳的に糸くずのようにかろうじて心理の糸がつながっていた。
しかし、ディスプレイ端末になってからの彼女は随分派手に動いていたらしい。
電脳世界で、精神がとある時間の間肉体を放置してしまえば、その肉体は息を引き取ってしまう...カゲロウプロジェクト 21話【二次創作】
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10秒で、交差点にひしめき、ざわめき出す悲鳴をかすめた。
それはまるで合唱のようで、なんだかすこし悲しくなり、涙目にもなる。
この状況を、出来れば疑いたかった。嘘だと思いたかった。
だけど、そんなのは無理だった。
たとえ疑っても、この人類賛歌は終わることはないだろう。
「駆け抜けろ、もう残...カゲロウプロジェクト 20話【二次創作】
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雨が降ったのはもうどれくらい前だろう。
彼女がトラックに轢かれるのはもう何回体験しただろ。
――そして、それを見て、吐瀉物を吐き出すのも。
泥棒に刺されたのはいつだろう。
僕が来る前に間に合わなかったのはいつだろう。
そもそも、彼女は何回死んだんだろう。
そんなに僕は生真面目じゃないか...カゲロウプロジェクト 19話【自己解釈】
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窓の外は大きな飛行機がまるで鳥のようにざわめいていた。当たり前のようだがラジオで言っていた「落ち着いて行動してください」云々は無視して、渋滞となっていた。エネは自転車に乗り込もうと思ったが、その渋滞を見て一つ舌打ちをして、歩くこととした。
「……ヘッドフォンでもつけるとするか……」
エネは常にと...カゲロウプロジェクト 18話【二次創作】
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その日は、随分と平凡で当たり障りない一日だった。
それはその日を過ごしたどの人間でも言うことかもしれない。
ここにいる少女――エネだって、もしくは。
彼女は暇だったので自分の部屋で最近話題のRPGをプレイしていた。部屋には遠くからラジオの音声も入ってくる。
『――これで正午のニュースを終わり...カゲロウプロジェクト 17話【二次創作】
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空を見ているのは、シニガミと言われる化け物だった。
それは女性のような風体でもあったが、でも結局は化け物として扱われるのに性別なんて関係なかった。
そんな昔のような、今のような、けれど現実離れのようで、空想のような話がある。
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シニガミは小さくつぶやいた。
「今日もまた、誰にも助けてくれな...カゲロウプロジェクト 16話【二次創作】
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「いやあ、君にちょっと言いたいことがあってさ」
彼女は小さく呟いた。
そして、
彼は不意に携帯電話を見つめた。
そこに書かれていたことは、
『2月17日午後××時、××高校で女子生徒が屋上から転落――』
彼はそこまで見て、彼女の方を見た。
彼女はもう――居なかった。
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「ねえねえ、昨日...カゲロウプロジェクト 15話【二次創作】
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今日も彼の目に地球なんて見えない。空しかない。
いつも――彼は独りで部屋で何かを考えている。
けれど、アラームはそれを破る。
「冷たいやつだな」と、ぽつり。
屋上には誰もいなかった。
(どうせ、答えが解りきってしまうなら――)
彼は、そう思って鎖を超えようとして――
不意にマフラーが後ろ...カゲロウプロジェクト 14話【二次創作】
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彼が思い出す――たった昔の話。
彼がニートとして生活する――少し前の話。
彼は当たり前のように、男子高校生である。それは分かりきったことなのだ。
だけど。
彼が忘れられない――そしてメカクシ団へ入ることになった一つ目のきっかけ。
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「眠いなー」
そう言って少年――シンタローは憂鬱ながら...カゲロウプロジェクト 13話【二次創作】
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そういえば、ヒビヤにとって知らない人間の存在が多い。
例えば如月モモがそのひとりだ。
彼女はヒビヤがいる前から居たらしく、ヒビヤの前に入ったマリーよりも前に入ったらしいので、それを知るのはシンタローと、キドともう一人の――確か名前はカノという――男だけか。
「あの……モモさん、ですよね?」
...カゲロウプロジェクト 12話【二次創作】