タグ「鏡音リン」のついた投稿作品一覧(12)
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想像絶した悪夢の終わりを 涙なんかで飾るものかと
撒き散らかした妥協と理想で 其処に生まれた穴を埋め立てる
方々探して掻き集めてきた 甘い言葉と優しいてのひら
噛み合わないまま搾取と庇護が 持ち寄る端から縺れて朽ちた
嘲笑蹴って卑屈を撫でて
陶酔詰[なじ]って苦悩をウタウ
誰にも聞こえぬ 場所で昨日...君が口に咥えてた。
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生まれた意味を探すような
無駄な愚行を繰り返す
誰もが皆 与えられた
生きるという病を 抱えながら
滑稽な寸劇
放り投げるcoin
退屈に絡まる足
沈んでゆく
混沌に咲かす 脆弱な魂
垂れ流す 甘美な言葉...bait
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「サヨナラ」 抱えた花束 淡い空に投げた
揺らしたてのひら ひらひら ちょうちょみたいだった
転がるリンゴを追いかけても 退屈なだけだった
きみと歩いた踵から 優しいオトがした
この場所で 描[えが]きだす 御伽話[ものがたり]
泣かないで 赤い目 きらきらなみだ
あたらしい 傷跡も 撫でてあげるよ...サヨナラ、赤い目、御伽話
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見慣れた壁を睨んでも
ルールが変わる 訳じゃない
鍵をかけた 部屋のなか
今日も鬱屈の息を吐く
誤解されるのは 辛いから
変わりたくなくて 動けない
架空と実在の 曖昧な境界線(ライン)
質量と計算は 宙[そら]に霧散
迷妄した 明日への希望が
僕(私)を何処までも 貶める...guru-guru[ぐるぐる]
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宵闇に 滲む月の形[なり]
大禍刻を 待ち侘びて
快楽[けらく]の音色 掻き鳴らし
化生の群れが 躍り出る
鳴き止まぬ 犬を揶揄[からか]い
漫[そぞ]ろ大路を 練り歩く
拱[こまね]く猫に誘[いざな]われ
掲ぐ提灯 火が揺らぐ
囃す合いの手と お座成りの掛け声
外した手拍子 踏み鳴らす地団駄...妖夜行[あやかしやぎょう]
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氾濫する 散乱する
心酔のままに 埋もれる
ここは広くて 広過ぎて
あたしはいつも 不安なの
穢れない 矮小な世界[エデン]
テラリウム 早く 閉じ込めて
硝子で包[くる]まれる そこで
あなたがくれる 林檎[アイ]を食べて
息をして 生きるだけの
それだけのものに なりたいの...テラリウム[terrarium]
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陰る空が 散りばめる
花散らしの 柔らかな雨
大きくなってゆく 粒に
濡れるアスファルトの匂い
解けてしまいそうな指先
追いかけて繋ぐのは いつも私
さらさらと降る 滴の音
ふたりには少し ちいさな傘
端から落ちて 軌跡が続く
ふたり閉じ込める 雨の檻 ...prisoner
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いづれ掻き消える泡沫[うたかた]の 恋の成れの果てと ――
曙[あけぼの]の空にほの揺らぐ
淡雲[あわぐも]の消えゆくは
愛[かな]し染まりゆく藍[あい]の端[は]の
儚さにも重なり
憂う眼差しを手繰[たぐ]り寄せ
繋ぐこころ ひとつ
ぁあ
届かぬ言の葉 滑り落[お]つ衣[きぬ]の行方晦[くら]まし...泡沫人[うたかたびと]
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シャンデリアが揺れる
アナタのダイヤ みたいに
冷たいラインで
りりり りりり 揺らいで
カァテンが千切れる
ワタシのハァト みたいに
いびつなカタチで
ちちち ちちち 千切れる
グラスが傾[かし]ぐ 真夜中の隙間
交わした約束 今宵だけの秘密...secret room
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揺らぐことのない深淵で
震える頬を 愛撫する
少女は怯え歌いだす
「あなたの為に祈ります」
隠したひかりの陰影で
迷妄のまま 懺悔する
少女は憂い慰める
「あなたの為に泣きましょう」
悲しいからと 晒す涙に
どれほどの価値があるのでしょう?...遺詠(ノコスウタ)
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鳥が歌って 啼いたから
パンケーキの端 千切って投げた
晴れた空から 降る雨で
ぽつり、うまれた 水溜り
咲いたばかりの プルメリア
摘まれた籠から 零れて落ちた
今日も祈りは 密やかで
ふわり、漂う 捧げる香り
何処かの知らない 誰かが
此処を 楽園だと言ったけれど...jalan-jalan(ミナミノシマノハナウタ)
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暗がりの中の 小さな明かり
群がる弱いものたちみたい
泣きそうな顔 隠しても
笑う唇が引き攣れる
くらい くらい 場所で
膝を抱えたら
いつか誰かが
見つけてくれるの?
可哀想な冬の金魚
鉢のなかで 泡を吐いて...冬の金魚