クリプトン・フューチャー・メディア株式会社代表取締役
伊藤博之
どのような想いでピアプロを開設されたのでしょうか?
初音ミクをリリースした当初の2007年、初音ミクの曲は、イラストレーターさんが描いたミクの二次創作イラストを使って動画としてアップすることが多くなっていましたが、中にはイラストレーターさんから、「イラストを無断で使われているんですがどうすればいいですか」と当社に相談が来ることもありました。
使われること自体は自分のイラストが評価されたということですし、ちゃんと筋を通せばむしろ嬉しいことなのに、事前にひと言がなかったために困惑された様です。
この様ないざこざを解消して、クリエイターさんに気持ちよく初音ミクで作品づくりしていただくために、クリエイターさんが二次創作の条件を指定して作品を投稿できる投稿サイト「ピアプロ」を開発して公開することにしました。
ピアプロは創作文化にどのような影響を与えたとお考えでしょうか。
初音ミクはじめボカロ界隈では、音楽・イラスト・動画など幾つものクリエイターさんが協働して作品を創り上げることが多いです。
また、ある作品から派生して別の作品が生まれることも多く、著作権の様な権利をスマートに許諾するための<ルール>、それにクリエイター同士が互いを尊重する<マナー>の定着が重要だと考えました。
ピアプロでは、当社キャラクターを二次創作に利用するための条件をまとめた「ピアプロ・キャラクター・ライセンス(PCL)」を制定してルールを明確にしたり、またピアプロには作品にコメントを書き込む機能がありますが、これによりイラストを使った場合は「ありがとう」のお礼を書き込むことをマナーとして啓蒙しました。
ピアプロユーザー様へ一言おねがいいたします。
ピアプロには、ボカロやUTAUなどの創作文化を中心に、大勢のクリエイターの皆様にご利用いただいております。日々新しい作品が投稿されていて、まるでキャラクター達に命を吹き込んでいる様です。また、作品をつくる方だけでなく、例えばタグをつけたり、作品にコメントを残したりして、クリエイターやコミュニティに貢献されている方も大勢いらっしゃいます。
皆様の活動の上にこの創作文化が成り立っています。当社は、引き続き皆様と共に、音楽・イラスト・技術開発などなど色々なかたちで、この創作文化を進化させていきたいと思います。
これまでの10年間本当にありがとうございました。またこれからもどうぞ宜しくお願いいたします。
運営担当
深みあるP
ピアプロの何を担当していますか?
ピアプロの運営を主に行っています。
ピアプロ公式コラボの運営も行っています。
ピアプロTwitter、LINEのピックアップも私が行っています。
ピアプロに携わった際の印象深いエピソードを教えてください。
ピアプロTwitterのピックアップをやるようになってから、皆さんの反響が身近に感じれるようになったのが印象深いですね。
たまにオモシロテーマでピックアップして、皆さんに笑ってもらえると「ヨッシャ!」という気持ちになりますw
イチオシのピアプロの機能を教えてください。
最近追加されたものですが、「ピアプロバッジ」機能ですね!
自分で増やすのはもちろん、他の作家さんのバッジを見て「凄い!こんなにバッジが…!」と感動するのも楽しいです。
まだ新機能なのでバッジは少ないですが、チームで相談して今後色々なバッジを登場させていきたいです!
ピアプロを今後どのように発展させていきたいですか?
クリエイターの皆さんの活躍の場として活用していただけるよう、より良いサイトにしていきたいと考えています。
いずれはネットの中だけではなくイベントなどで創作を支援する「piapro(ピアプロ)」の場を作りたいです!
ピアプロユーザー様へひとこと
ユーザーと共に成長していくピアプロ。
これからも皆様の為に頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします!
システム担当
ピアプロおじさん
ピアプロの何を担当していますか?
主にサーバー管理からプログラムの開発などのシステム面が主ですが、新機能のアイディアの検討や、公式コラボ採用作品の選考まで幅広く関わらせてもらっています。
ピアプロに携わった際の印象深いエピソードを教えてください。
2014年3月に追加した、Project DIVA F 2ndとの連動機能です。
人気ゲームとの連動ということで、反響も大きかったですし何よりゲーマーとして、セガさんのゲームのスタッフロールに自分の名前が記載されたのが本当に嬉しくて、家族や友人に自慢しました。
イチオシのピアプロの機能を教えてください。
オンガク作品にカードイラストを結びつける機能。
発案したのも、開発したのも自分です。
イラストを描くことも、楽曲を作ることも才能が無くてできない自分のような人間でも、ピアプロで活躍できるような場を作りたいな、と想っていたので、「作品同士を結びつける」という新しい創作のカタチを提案できたという自負があります。
ピアプロを今後どのように発展させていきたいですか?
何か創ってみたいけどどこから始めたらよいか分からない。と、悩んでいるクリエイターの方をサポートできるようなサイトにしたいです。
いつか、そのなかから世界に羽ばたく活躍をする人が出てきて、インタビューなどで「ピアプロというサイトがあって…」と語ってもらえるようなサイトになれば最高ですね。
ピアプロユーザー様へひとこと
今回、10周年ページを作るために過去の作品や公式コラボなどを整理していてユーザーさまのご協力があって、なんとかピアプロはここまで来られたのだなと改めて実感しました。
まだまだ至らぬ点もありますが、20年30年と愛し続けていただけると嬉しいです。
3代目デザイン担当
ピアプロおねえさん
ピアプロの何を担当していますか?
主にデザイン面の改修、新しい機能や公式コラボに関する企画に携わっています。
htmlやcss面の管理担当として前任から引き継いだので、今後メンテナンス時に関わることが多くなると思います。
ピアプロに携わった際の印象深いエピソードを教えてください。
入社して間もない頃に前任から引き継いだのですが、こんなに大きなサイトを私なんかが担当しちゃって大丈夫なんだろうか…と不安に思いました。今でも思っています。担当全員がすごく大切にしているサイトなのでとにかくプレッシャーが大きいです。
でも担当になると役得と言いますか…(笑)入社する前から時々投稿したりもしていましたので、昔から見ているサイトの運営方法や公式コラボのしくみなどを知れることが嬉しかったです。
イチオシのピアプロの機能を教えてください。
個人的におすすめなのは「公式コラボのお知らせ機能」です。
設定しておくと公式コラボの締切をメールとサイト上で通知してくれる機能です。公式コラボに応募しようと思っていたのにうっかり締切を忘れていて応募できなかった…と悔やむ心配がなくなるのではないでしょうか。
ピアプロを今後どのように発展させていきたいですか?
「自分の活動をアピールするホーム」として、ピアプロのマイページをどんどん活用してもらえるようにしたいです。
まずは今年8月にマイページをリニューアルしました。
イチオシ作品やKARENTに登録している作品が目立つように表示されるので宣伝活動にとても有効ですし、依頼受付中であればスイッチ1つで検索されやすくもできます。
今後も便利な機能が追加されていく予定なので楽しみにしていてください。
ピアプロユーザー様へひとこと
いつの間にかひっそりと新しい要素が追加されていたりするので、昔使っていたけど今はあまり触らないような人が「こんなに便利になったのか!」とびっくりするような何かが潜んでいるかもしれません。
これからもよろしくお願いいたします。ピアプロで素敵なボカロライフを!
初代デザイン担当
デザインおじさん
ピアプロに携わったとき、何を担当していましたか?
立ち上げ当初はサイトデザイン全般を担当していましたが、ずいぶん前に僕より優秀な後輩WEBデザイナーたちに引き継ぎました。
ピアプロに携わった際の印象深いエピソードを教えてください。
担当していた頃はまだコーディングスキルが未熟だったので、ソースもかなりとっ散らかってる感じだったのですが、他業務の都合上そのままの状態で後任に引き継ぎしてしまい…。
後任の目の奥からは「コイツやりやがったな」と感じ取れたのですが、表面上快く引き受けてくれたのがとても印象的でした。
昔と今、ピアプロはどのように変化していっていると感じますか?
ソースもさることながら使い勝手もどんどん良くなっていると感じます。
一方でピアプロを使ってくださるみなさんの環境も変化していて、当時はパソコンでご覧頂くのがほとんどでしたが、今ではスマホからのご利用が半数を超えています。
状況に合わせてサイトも進化していかなくてはいけませんね。
ピアプロは今後どのように発展してほしいでしょうか?
創作をする方にとっても、創作を楽しむ方にとっても、より便利で楽しいサイトにしたいです。
面白いコラボ企画もどんどん増えていくと良いですね。
ピアプロユーザー様へひとこと
10年間ありがとうございます!
これからもどうぞよろしくお願いいたします!
協力デザイナー
えす
ピアプロに携わったとき、何を担当していましたか?
気がついたら色んなところに絵が使われていました。
ピアプロにとってのフリー素材的な感じでしょうか。
ピアプロに携わった際の印象深いエピソードを教えてください。
ある日クリケンに「お詫びの絵を描いてほしいんですよ…」と言われたのが全ての始まりでした。。。
そう、あの日、あの時、あの場所で…
昔と今、ピアプロはどのように変化していっていると感じますか?
昔の方がキャラクターに対して、表現がもっと自由だった気がします。
今は割と「このキャラはこう!」というように、徐々に固定されてきているような印象を受けます。
ピアプロは今後どのように発展してほしいでしょうか?
もっと色んな人の色んなキャラクターの可能性が見てみたいですね!
創作なので、表現は無限大だと思います!
ピアプロユーザー様へひとこと
私の拙い絵でも受け入れていただいてありがとうございます。
時々やり過ぎて怒られることもありますが、愛ゆえの暴走ですのでほどほどに抑えつつも、寛大な気持ちで流していただけましたら幸いです。
ユーザーサポート担当
中の人44号さん
ピアプロに携わったとき、何を担当していましたか?
私がクリプトンに入社したのはすでにピアプロ開設から1年に近いころで、
ピアプロ開設当初からあったピアプロライセンスを拡充するかたちで、
ピアプロリンクの利用規約や、創作ツリー・オリジナルライセンスなどの
ライセンスの仕組みの整備に携わり、それと関連して、ユーザーサポートとして
ピアプロに寄せられるお問合わせへの回答も担当しました。
また、「投稿可能な他社キャラクター」のとりまとめとして、
キャラクターの権利元各社様との折衝を担当しました。
ピアプロに携わった際の印象深いエピソードを教えてください
ピアプロは完全オリジナルのキャラクターも投稿可能なのですが、「重音テト」の
オフィシャルサークルであるツインドリル様とのつながりは、重音テトの公式イラストを
ピアプロに投稿可能か、というお問い合わせに私がご対応するところから始まりました。
それをきっかけにしてツインドリル様と弊社のお付き合いが始まり、
2010年4月1日の「ピアプロ開発者ブログ(当時)」を用意したのが、ピアプロに関わった
初期のエピソードの中でも大きなものとして印象深いです。
重音テトを投稿していただいたことは、VOCALOIDではないオリジナルのキャラクターの
投稿の場としてユーザーの皆様に認識していただける大きなきっかけにもなりました。
昔と今、ピアプロはどのように変化していっていると感じますか?
「自分の作品にライセンスをつけて、投稿作品が原則として他のユーザー様にも使用可能となる」
という意思表示を目立つかたちで行うピアプロのようなサイトは、今でも少ないのではないかと
思います。最初のうちは珍しいがゆえのユーザー様からのご不満やご要望もいただいていたのですが、
なんとかそれらにお応えし続けているうちに、「自分の作品を安心して公開できるのはピアプロ」
という一種のご信頼を得るようになったというのは、ありがたいことだと思います。
ピアプロは今後どのように発展してほしいでしょうか?
今のところ、音楽、イラスト、テキストがピアプロの投稿作品のメインですが、
3DやAR・VRといった表現方法がこれからもっと簡単になってきたときに、
それをも受け入れられるような創作の場になれるのか、そんな楽しみはあります。
ピアプロユーザー様へひとこと
ピアプロのライセンス制度は、「自分の権利を守りつつ、他の人にも作品を使っていただく」
という、「創作の連鎖」を安心して行っていただくために作り上げたものです。
「創作の連鎖」は、ピアプロキャラクターズの命の源です。
当社のキャラクターは皆様の創作あって初めて光り輝く存在ですので、どうか今後とも
「創作の連鎖を生み出すエンジン」としてピアプロをご利用いただければ、
皆様の作品をお預かりするためにライセンス制度を整備してきた私としても
これにまさる喜びはございません。
10年間ピアプロをご愛顧いただき、まことにありがとうございました。