サカノウエの投稿作品一覧
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美しく着飾り 妖艶に舞い踊る
わたしは機械人形
永遠を手にした 血通わぬ身体で
他人の体温 求めている
明滅する 翡翠の瞳は誘う
ここは一夜の夢 宴を御一緒に
精密なる 人工脳で微笑む
こころ欲する爪 煌る たおやかに
選りすぐり 極上の素材
貴方仕様に最適改造...機械人形
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どうして泣いたのだろう
雨のあと 手を引いて
仄霞む橙の空 逸らせず見詰めていた
ちいさな世界を数え
喜びと悲しみを ひとつずつ並べてきたの
何かになりたくて
繋いで 結んで 解けて 離した
巡る季節の中で
香れ、それぞれの花よ
傷むこころもいつか...花香
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砂となる身体
降り注ぐのは陽射し
蒼く 高い 空 が
罪という重さ
罰という烙印が
酷く 強く 痛む 心
泣きたいのに 涙涸れ尽きて
掠れた声が風に消えるだけ
恋しいのは あなたじゃなくて
優しく突き刺す その眼の光り...渇く掌
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万象の理 触れて感じる
柵に囚われ涸れる自己
現象は過ぎ去り 跡だけ残る
矯めつ眇めつ認知して
前提を纏えど 意味を成さず
静かに眼を瞑る 闇
たとえ永遠が訪れても
この時の僕らは一瞬でしかない
なら尚更に その感性に
このまま溺れていたいと...イデア
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痛みを感じて初めて認識する
滲む手のひらはもがく 震える指、解ける
奥から溢れた感情 崩壊して
音もなくただ静かに 無意識へと落ちる
過ぎ行く光景 まるで他人事
凍える身体さえ気が付けずに
蒼き焔が燃えている 鼓動はそのままで
叫ぶ眼が突き刺さる 黒い天井
五感が雑じり合い遠く響いて
それが何か判ら...存在認識LIMITED
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月の光りが静かに降る夜は
胸元飾る水晶を涙の色に染め
目覚めぬ瞳そっと接吻けては
ここに還らぬ魂に 遠き彼方想う
眠る肢体は一縷の穢れもなく
ただ微笑みを湛えて 終わらぬ夢を視る
この手伸ばせば触れられるのに
蒼褪めた頬 こんなにも冷たい
今宵、祈りが月を満たして
揺れる鼓動をふたり分け合えたのなら...リリィ
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白い羽根 舞い散る
深々と降り積もる
蒼い虚空 響いた
玲瓏と鳴る無音
赫い悪夢 訪い
点々と知る答え
黒い陰翳 纏った
滔々と時は消え
最後の雫に残された色は
全てを呑み込む透明な闇...記憶
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粛正だと剣を振るうは
愚かなる神に魅入られた人々
荘厳なる聲を聴けよと
血走る眼で騙り継ぐ栄光
罪には罰を 穢れを禊ぎ
至極の後生に我が名を讃えよ
忘れるなかれ 信ずれば救われん
胸を突き刺す 暗黙の使徒
盲信し者の濁世は狂宴
燃え立つ空に 滲む境界...神騙りの愚者への断罪と懲罰
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或る日、沈んだ陽は 大きな音を立てました
闇は何処にでも訪れて わたしを包み込むと謂いました
それでも 祈りは「星」に通じる、と
あなたが いつか話してくれました
共に戦う毎日を
永遠の約束を
あの蒼い星に
頬に流れる血は 止まる事を知りません
陰は消える瞬間を知らずに 皆を深淵へと導きます
それで...蒼い星
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風の音 ささめいて
木々を揺らす 夏の日
見上げた空は 青
飛行機雲ひとつ
誰の為でもなく
わたしは歌う
零れ出るような
やさしい声で
lalalalala...
鼻先をくすぐった...my song.
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聴け 愚かなる者よ
「無限」とは「有限」である
「世界」とは「無意識」である
自覚があるならば認めよう
意味を論じても無意味なのだ
知れ 浅はかな者よ
「期待」とは「幻想」である
「事実」とは「絶望」である
言葉を呑み込めば交わろう
無知を嘆いても得られぬのだ...神託
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ゆっくりと温めてね
あなたのその手で
じっくりと待っているわ
目が合うその瞬間
きらきらした世界がそこからはじまる
かたいカラに守られた
わたしのココロを
やわらかなその愛で
やさしくつつんで
さっぱり孵らなくても...たまご
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君と繋がるサテライト
遠く離れてたって
僕が繋げるサテライト
そばに感じられる
夜空を見上げ
涙しちゃう日も
きっとあるけど
そんな時こそ
忘れちゃいけない
もっといい方法...サテライト
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また何時もの屋上へと至る階段で
僕と彼 そして君の三人が揃う
陰鬱な空 何をするでもなく呆けて
途切れ途切れの会話 壁が哂う
こんな日常と切り離された様な空間で
僕達は静かに互いの傷を抉った
何処にでも有り触れた日々
何も特別なんかじゃない
だからこそ何かを求め
君に触れたかったのかも知れない...大階段
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ゆらり 揺られてる
空いた電車の窓から
見える 空の色
夏の匂いがした
忙しさに忘れてしまっていた
ゆるやかに流れる この時間を
ひとり あてもなく
ぶらり散策して
今まで見落としてたモノも見つけられるかな?
たまには足を止めて 深呼吸...晴れ模様
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どんな光景を奇跡と呼ぶのか
僕が生きるこの世界は欲望に塗れてる
どうせいつの日か消えてしまうなら
この手一杯に抱えても全て無駄になるだけ
祈るように呟いた
本当は失くしたくなんてない
斜に構えても きっと燻り続けている
遠い記憶 幼き日の夢
こんな光景を奇跡と呼ぶなら
君と生きるこの世界は輝きで溢れ...きみのとなり。
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灰色の空 鴉が啼いた
これが「全ての始まり」だと
瞼の裏で懐かしむのは
遠い彼の日の約束 指切り
そっと
握り締めたら 駆け抜けて
風を裂いて 紅い雨を降らす
声にならぬ 叫びを吐き
焼け野が原、身を投じる
積み重なる 目眩がする...胸ノ奥、黒百合ハ咲ク
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季節の端々に 憂いを見付けては
白い息と共に消えてゆく その温もり
枯葉舞う並木道 手を繋ぎ、ふたりで
沈む夕日を背に 影ならべ歩いた
固く結んだ筈の赤い糸 いつからか
緩まって解けて 風にさらわれた
君のその遠くを見る癖 大好きだったよ
だけどね、今は それが怖くて仕方ない
「僕だけを見てて欲し...サヨナラの合図
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宵闇に紛れた影の
揺蕩う髪の馨だけが届く
儚さが夢うつつへと
寄せて反し煌びやかに輝いて
燃える 燃える 一夜の戀
艶やかに花開いて魅せませう
咲いて 咲かせて 散りゆけど尚
誰が手を乞う 浅ましき熱
濡れて 塗れて 鮮やかに染む
今宵この身 尽き果てる迄...紅色サクラ
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果て無き道を 僕は行く
罪を正せば罰が生まれる
世界はいつも廻りゆき
忘れた頃に揺り起こされる
何もかも 消去していく
この星に害を為すもの
荒れ果てていく この大地
生命は絶えて また繰り返す
抗えど その手では
何ひとつ護れないというのに...【イラスト募集中】M・D・R・T (My Destiny Realize To)
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私が生まれた日を憶えている?
あれは君が十五才になった春の日
起動した私の瞳に映ったのは
今も変わらない優しいその笑顔
その瞬間から ずっとずっと
同じ時間を生きてきた
穏やかな日も 荒れ狂う日も
ただ君が幸せで在るように
それがこの世に私が存在する意味
それ以外 他に何も要らない...幸せで在るように。
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波音が押し寄せて
美しき現在を掻き消す
騙らいにも厭きて
馨しき夢を立ち去る
煌々と月の光
夜にさえ影を落とし
不安を募らせる
何処まで逃げても
もう既に手の中
失くした微笑み...風啼き
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純粋な面持ちで残酷に突き放す
信じられるモノなど何もない
何遍も騙されてその度に傷付いて
信じられるモノは自分だけだと
蹴り飛ばして 汚い背中
程遠いなら解らせて
振り解いて 甘えた指が
苦味を覚え染まるまで
真実を知る事と現実を視る事は
必ずしも同じではないけれど...ペルソナ
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【ミク】
毎夜、気が付けば
この場所に立っている
唄が、聴こえては
誘われて辿り着く
【レン】「オイデ、オイデ、手ノ鳴ル方ヘ」
【リン】「オイデ、オイデ、恐ガラナイデ」
【ミク】
この世、果てるまで
傍に居ると誓った...恋々狂夜
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籠の鳥
青き夢見た
隙間から嘆きの光り
空は凪ぎ
闇に溺れた
刹那さへ裁きを下す
何もない
想いは染まり
繋いでは解き放たれて
夜が明ける...夜
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「赫イ片眼ヲシタハ鬼ノ子」
忌み嫌われて他人を憎んだ
宵に紛れて 独り啼いてた
誰しもが耳を塞ぐ中
背中に近付く小さな影
恐れを知らぬ無垢な眼差し
睨みつけても牙を剥いても
優しく頭を撫でてくれた
初めて触れたヒトの温もり
零れ落ちる大粒の泪...鬼ノ棲ム森
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静かに呼吸をして
光に見付からない様に
触れては堕ちていく
深い深い奈落の底へと
甘い馨り 酷く眩暈がする
この姿に この心に
あなたは言った 「狂ッテイル」って
掻き抱いた その背中に爪を立て
抉り出した骨に舌を這わせた
溢れ出る その涙が薄紅に変わる瞬間は...Call my Name...
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折れた翼 褪せる記憶
回り廻って 堕ちて来る空の下
縺れて もうこれ以上何も言えない
境界線を越えた先で交わした
指切り 止め処なく溢れる闇に奪われ
浮かぶ ひび割れた太陽
鎖された最果て 響き鳴る衝動
明日が残されてないとしても
君を捜すよ
終わる世界 速度増して...終わる世界、君へ。
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今日はいいお天気
おひさまも微笑んでる
こんな日はきみと
手をつなぎ出かけよう
行き先も決めず
ぶらぶらとおさんぽさ
こんなのもたまに
いい感じなんじゃない?
ふたりが一緒ならね☆
どんな場所でも楽しいっ!...ふたりでおさんぽ
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七回目の霜が降りて
わたしはもうそろそろ限界
凍えてしまうその前に
あなたへと手紙を書いた
確認し合った訳じゃないから
きっと何処にも行けない
電話の掛け方だってもう分からない
抜け出したいのに
崩し合う為にふたり
ココに在ったんじゃないのに...溺れる魚