「猫とロハス」です。ニャォニャォ言ってます。 ごくタマに小説書いてます。
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私は幼いころから体が弱く、しょっちゅう病院通いをしていた。
病弱なくせにやんちゃだった私は、少し体調がよくなり経過を診察してもらうときなど、大人しく待合室で待つような子供ではなかった。
そんな私を大人しくさせるために母親がとった行動は、待合室に置いてある漫画を「あんたこんなの読めないでしょ?」と負け...夢泥棒
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木々の騒めきと、遠くで聞こえるパトカーのサイレンで、目が覚めた。重たい瞼をゆっくりと押し上げる。
目の焦点があってくると、小さな光の粒が見えた。それは、光害にも負けない星たちが輝いているのだと、働きの悪い脳が教えた。
体中がキシキシと悲鳴を上げるので、ゆっくり静かに起き上がるが、ガツーンと頭が...恩返し
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ふと目が覚める
薄らぼんやりした明かりの中で 自分の呼吸だけが響く
息を止めてみたけど まだ胸の鼓動が聞こえる
瞳を閉じても もう眠れそうにない
にゃぁ~とあくびしたら 涙が一筋
こんなとき さみしい と感じる
かまってほしくって かまってほしくって
すり寄っていく
かまってもくれない むぅぅ バカ...利己的遺伝子
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大人は無責任に「夢を持て」と言う。
15歳になった途端に、大人は将来を突きつけてくる。
まだまだ人生始まったばかりでこの先の人生を決めろなんて、無理ってもんだろ。
小学生の時、親はメジャーリーガーを夢見て少年野球をあてがうも、
俺はサッカーの方が好きだった。
バットを体の一部として受け入れる事が出来...(平成26年度版)15の夜
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今日、どうしても撮りたい構図があったのです
だからボクは写真を撮りに出掛けました
昨日の雨が嘘のような青空
(これなら撮れる!)
理由の伴わない確信がボクの全身を駆け巡っていました
どうしても撮りたい一枚(ワンショット)があったから
ボクは意気揚々と街中を探し回りました
住宅街の片隅
民家の庭木の下...一枚(ワンショット)
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少女はその星でたった一人の人間だった。
少女は膝を抱えて座っていた。来る日も、来る日も、来る日も、星の草木たちへの水やり以外の時間は、ずっと膝を抱えて座っていた。
ある晩の事だった。いつものように膝を抱えて座っていたら、遠くから何やら音が聞こえた。
シャラララ・・・・・・
と、聞いたことの...星の子
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少年は羊皮紙に書かれた地図を手に、探し物をしていた。
地図の上には赤い×印が付いている。どうやら少年の探し物はそこにあるようだ。
その地図は魔法の地図なので、少年が進むにつれて直線だった×印までの道が、カーブを描いたり、グルグル渦を巻いたり、かと思うといきなりジグザグ道へと勝手に変化してゆくのだ。
...地図を片手に
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今朝の空は鉛色 ボクの心と同じ色
射し込む光も 晴れることすら 永遠にない
なぜなら
太陽は消えたから
永遠にボクの前から消えたから
隠れたわけではないけれど あの月ですら光らない
ぬくもりという 夢も希望もない 今は氷河期
太陽は消えたから
永遠にボクの前から消えたから
いつしか舞い散るこの雪は...太陽は消えたから
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毎朝すれ違う大人達は
半目で眉をしかめた
能面みたいな顔で
肩を落として 動きの速い
ゾンビみたいに歩いてる
炊事 掃除 洗濯にアイロン
忙しい合間をぬってパートタイム
自分の時間も持てないんだから
イラついて八つ当たりしても
しょうがないじゃない...笑顔を忘れた大人達へ【この子に曲をつけてください!切望】
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一期一会 後日談
猫とロハス
朝、出勤しようと家を出て数歩。
お!!!
夕べのあの子猫と目が合った。出会った場所より少し南。
そぉっと手を差し出したら「シャーッ」と威嚇した。
前足を少しびっこ引きつつも、元気に逃げて行った。...一期一会 後日談
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一期一会
猫とロハス
眼鏡を外して、異世界のような帰り道を歩いていたら、視界の隅にかすかに震えた塊を見つけた。
なんだろう?と思い眼鏡をかけなおして、塊の場所まで戻ると、赤ちゃんと呼ぶには少し大きな子猫がう...一期一会
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(これは、『300字で小説を書く』という試みのもと、作成されています)
分かれ道(道partⅡ)
猫とロハス
まだ日本にいた半年前の俺は、内定をことごとく取り消され、大学院へも進めず、彼女にも振られた。
バイトで稼...分かれ道(道partⅡ)