春に染まる桃霞
夢と現交ざり合う時
そよぐ風よ想い運び
眠る枕に香れ

紅を薄く引いて
言葉遊び繰り返し
去らぬよう拵える
偽りを見抜けよ

何故許されぬのかと
僅かな逢瀬の歯痒さに
散り行く薄桃踏み散らす

恋煩う苦しさに
幻花桃歌今奏でましょう
願いよもしも叶うなら
私にあの人を頂戴
ほかの夢など見れぬよう
幻花の香り移そう

紅は紙に落ちて
一人遊び繰り返し
逢えぬ日は現など
要らぬふう嘯く

何故術も無いのかと
鶯の声に問うてみる
囀り薄桃越えて行け

春に染まる桃霞
夢と現交ざり合う時
そよぐ風よ想い運び
眠る枕に香れ香れ

嗚呼恋煩う苦しさに
幻花桃歌今奏でましょう
願いよもしも叶うなら
私にあの人を頂戴
ほかの夢など見れぬよう
幻花の香り移そう

・・・・・・・・・・

はるにそまるももがすみ
ゆめとうつつまざりあうとき
そよぐかぜよおもいはこび
ねむるまくらにかおれ

べにをうすくひいて
ことばあそびくりかえし
さらぬようこしらえる
いつわりをみぬけよ

なにゆえゆるされぬのかと
わずかなおうせのはがゆさに
ちりゆくうすももふみちらす

こいわずらうくるしさに
げんかとうかいまかなでましょう
ねがいよもしもかなうなら
わたしにあのひとをちょうだい
ほかのゆめなどみれぬよう
げんかのかおりうつそう

べにはかみにおちて
ひとりあそびくりかえし
あえぬひはうつつなど
いらぬふううそぶく

なにゆえすべもないのかと
うぐいすのこえにとうてみる
さえずりうすももこえてゆけ

はるにそまるももがすみ
ゆめとうつつまざりあうとき
そよぐかぜよおもいはこび
ねむるまくらにかおれかおれ

ああこいわずらうくるしさに
げんかとうかいまかなでましょう
ねがいよもしもかなうなら
わたしにあのひとをちょうだい
ほかのゆめなどみれぬよう
げんかのかおりうつそう