朝・・・それは一日の始まり。差し込む陽の光が眩しくて綺麗で、心が洗われるみたいな、そんな時間。
「あ、遅刻しそう・・・っ!」
バタバタと階段を駆け下りるのはいつもで、寝坊もめずらしくはないのに・・・なんでか今日は不思議な感覚で目が覚めた。
家を出て、大通りを通る。いつもは人で溢れ返りそうなのに、今日は人がだれもいなくて、私は不気味に思えた。だから早く学校に行きたくて、つい小走りに街を歩いた。街には何の音もなくて、誰もいなくて、どこか違う世界に迷い込んだのかと錯覚してしまいそうになった。
「「ミク」」
私を呼ぶ声が聞こえた気がして、振り返るけど誰もいない。私は怖くなって学校に走ったけれど、学校にも誰もいなかった。私は泣きそうになるのを必死でこらえて、みんなを捜して町中を駆けた。
「KAITOお兄ちゃん、リン、レン、ルカ姉、MEIKOさんっ!!みんな、みんなどこに行ったのーっ!?」
(こ・・、も、う、おわ・・・から、だ・・もい・・・い)
「誰なのっ?いるならでてきてよ・・・!!」
どこからか、声が聞こえたはずなのに返事はなかった。気がつくと、私は踏切の前に立っていて、その音だけは鳴り響いていた。
「音・・・音が、ある。」
でも・・・どこの踏切かわからない。
「ここ・・・どこ?なんの電車の通る場所なの?」
(ここは魂をは・・ぶ列車が通る線路・・・)
また、聞こえる。
(この・・・世界は・・・てる・・・早く・・・)
「誰なの?ヤメてよ、聞きたくないっ!!」
耳を塞いで、私は叫んだのにだんだん声がハッキリしてくる。
(はや・・・世界から出て。列車に・・・て)
「ヤメて、ヤメてヤメて!!」
(この世界は終わってるから・・・早く出て・・・。これ以上、ここにいないで。)
「誰なのアナタ!!」
(・・・・・・私は、アナタだから。大丈夫、信じて)
「あ・・・」
記憶の糸が繋がってしまった。そうだ私のいる世界は、もうずっと前に終わってたんだ・・・。だから、列車もこなくて。
次の瞬間体が軽くなって、私も一度その世界で終わった。
「おはよう、KAITOお兄ちゃん。」
そう、私には記憶がある。真実のわからない、悪夢のような記憶が。
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