「雨が大好き」だなんて子供みたいに笑うんだ
長靴に傘回して　君は随分変わり者

籠から出して二人で灰色の旅をする
君が見つけたものは過去の僕の大発見

何時かの雨の匂いもこの服に染み込んでさ
洗濯しても消えないくらいに染まってしまったよ

町は街に進化して数年後　君は出不精
綺麗だった雫も灰の煙に毒される

鉄をも溶かす気まぐれ　最早化学兵器
君は俯いたまま　「大嫌い」って呟いた
紫陽花の見る影もなくなったこの街に
「昔の雨が浴びたい」って君は愚痴を零した

何時かの雨の匂いもこの服に染み込んでさ
その匂いで君は思い出す　昔の景色
恋しくったってもう元には戻れそうにないけど
いつまでも引きこもっていたら変わらないよ　変えなきゃ

これから降る通り雨を二人で浴びたんだ
やっぱり君は　「大嫌い」って呟いた